クラウド勤怠システムの導入を成功させる3つのポイント

せっかくクラウド勤怠システムを導入したのに、運用がうまくいかないという相談をしばしば受けます。
クラウド勤怠システム導入の様々な失敗事例や成功事例を見てきて、導入を成功させるには少なくとも3つのポイントがあることに気が付きました!それをご紹介します。

導入すべきクラウド勤怠システムは、使いやすいものであれ

第1のポイントは、使いやすいクラウド勤怠システムを導入することです。「無料だから」とか、「何となく名前を知ったいるから」という理由だけで安易に導入するソフトを決めてはいけません。
たとえば、社員の出張や直行直帰が多い会社なのにスマホアプリでの打刻に対応していなかったとか。逆に、これまで紙のタイムカードを使っていたのでその形を承継したかったのに電子タイムレコーダーと連携していなかったとか。
会社のニーズに合わないクラウド勤怠システムを導入してしまうと、苦労してしまうことになります。
ですから、まずは自社でどのような勤怠管理をしたいのかの明確なイメージを決めた上で、それを実現できる機能を持っているかどうかを踏まえ導入するクラウド勤怠ソフトを決定して下さい。

使いやすいクラウド勤怠システムとは:サポート体制の充実さもチェックせよ

また、サポート体制にも気を遣うべきです。クラウド勤怠システムは、打刻漏れや打刻修正が発生した場合、紙のタイムカードのように手書きで簡単に修正できるわけではありません。慣れるまでは操作で迷う場面も少なからず出てくるでしょう。
そんなとき、操作マニュアルが公開されていたり、チャット・メール・電話などで質問ができたりなど、サポートの充実度も確認をしておく必要があります。
なお、サポートが有料オプションの場合もありますが、円滑なクラウド勤怠ソフト導入のためには必要コストと考えるべきでしょう。

クラウド勤怠システムは良くも悪くも“システム”

第2のポイントは、クラウド勤怠システムを「過信」しすぎないことです。
紙のタイムカードや出勤簿からクラウド勤怠システムに変更したら、魔法のように勤怠管理が自動化される。。。わけではありません。
たしかに勤怠の「見える化」や、給与計算のための勤怠集計は、クラウド勤怠システムを導入することで飛躍的に改善されます。
しかしながら、業務が終了したにも関わらず速やかに退勤の打刻をしなかったりとか、逆に、退勤の打刻した後にサービス残業を続けたりなど、不適切な打刻が行われることの防止は、いかにクライド勤怠システムといえど全自動で防止することは不可能です。
そこでやはりアナログですが、管理者の「目視」による管理の併用は必要になってきます。
業務が終わっているのに、打刻をしないままダラダラと会社に残っている社員がいたら速やかに打刻をするよう注意をしましょう。他にも退勤の打刻がされているにも関わらず会社に残っている社員がいたら理由を確認するなど、管理者は適正な打刻がなされるよう社員を指導していかなければなりません。
全社員が1か所のオフィスに集まっていないなどの事情で、管理者による直接の目視が難しい場合もあるでしょう。そのような場合は、パソコンのログイン・ログアウト記録や、職場ゲートの入退場記録など、他の客観的情報との突き合せを定期的に行うのが良いです。タイムカードの打刻と大幅な乖離がある場合はその理由を確認していくことが必要でしょう。
また、うっかり打刻忘れや誤打刻をしてしまった場合、社員がどうすれば良いか分からず打刻漏れや誤打刻のまま放置されてしまうことがあります。イレギュラーがあった場合に、どのような手順で誰に申告し修正してもらうかなど、社内の打刻管理マニュアルを整備しておくことも重要です。

勤怠システムの打刻をルール化させるために

最後のポイントは、「打刻漏れ」や「不正打刻」を懲戒や人事考課の対象にすることです。
クラウド勤怠システムは、基本的には社員本人がWEB打刻を行う仕組みです。不正打刻があってはならないことは当然ですが、社員の意識が低いと打刻漏れが頻発し管理が崩壊してしまう恐れもあります。
そこで、朝礼や社員研修、社内SNSなどを通じて全社員に打刻の必要性・重要性を伝えていくことが手始めになります。併せて打刻漏れや不正打刻を就業規則上の懲戒事由や、人事考課の対象にすることも効果的です。
より具体的に言えば、「正当な理由の無い打刻漏れ3回でけん責(始末書)」とか「不正打刻を行った場合は、出勤停止、降格、懲戒解雇」といったような定めを就業規則に設けるということです。
なお不正打刻というのは、余分な残業代を詐取する「カラ残業」だけではありません。サービス残業も、不正打刻の一種として認識されるべきです
確かに、退勤の打刻をした後にサービス残業を行うことが「美徳」とされた時代もあります。しかし、現在はもはやそのようなことが労務管理上許される時代ではありませんので、本人が良かれと思ってサービス残業をしていてもそれは経営上リスクになります。ですので会社としては「不正打刻」であることを伝え、正しく打刻を申告させるか、指示に従わない場合は懲戒処分の対象とする必要があります。
サービス残業を示唆したり、黙認したりした上司も、同様に懲戒処分の対象とする必要があるでしょう。
そして、人事考課においても「正しく勤怠の打刻を行っていること」を勤務態度の評価項目の1つとしたり、サービス残業を行うことで「彼は頑張っている」ということで人事考課が上がることは無くむしろマイナス評価になることを、社員本人はもちろん、評価者たる上司にも認識を徹底させることがポイントになります。

それくらいの覚悟を持って取り組まなければ、タイムカードを正しく打刻する習慣はなかなか社内に根付かないという実感を私は持っています。

ここまでクラウド勤怠システム導入を成功させる4つのポイントを説明してきましたが、クラウド勤怠システムは、単に導入すれば良いというものではありません。
自社に合ったクラウド勤怠システムを選定し、導入に当たってのルールづくりや、運用をしっかりと行っていただくことで、はじめてクラウド勤怠システムはその効果を最大限発揮するものだということを、是非ご認識下さい。

[打刻ファースト編集部より]

榊社労士の指摘は全くもってその通りです。各社にあったものを使用していただくのが一番ですし、それがきちんと機能するようルール整備もあるべきです。
無料のクラウド勤怠管理システムIEYASU」は、とにかくシンプルで使いやすい設計にこだわっています。そして、お客様の要望にあった形で機能の開発や追加も進め、お客様と一緒に成長するサービスを目指しております。導入自体は無料です。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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