会社を破壊する?クラッシャー上司の正しい理解と対応方法

クラッシャー上司という言葉があります。いかにも会社に悪い影響を与えていそうな印象を受けますが、決してそうとは限りません。むしろどこにでもいるタイプです。人的管理が彼らを正しく把握し対応することで、組織をより良い方向に導くことができるでしょう。

クラッシャー上司とは?業績をあげたエリートたち

クラッシャー上司とは、部下を潰して自分は出世していく上司のことを指します。彼らは会社では実績も上げるためエリートの部類に入りますが、部下を顧みることがありません。会社を大きくし、より利益をあげていくためには上司が部下をマネジメントすることは必要なことでしょう。特定の部署で従業員が辞めていくことが多いようであれば、このクラッシャー上司の存在を疑っても良いかもしれません。

クラッシャー上司の特徴と考え方

一番の特徴は、部下のマネジメントができない、もしくはできていないのにできていると思っていることです。彼らは、これまで自分が結果を出せたということとその方法に自信を持っています。そして、他人も同じことができると思っていて、自分のやり方をとにかく実践させようとします。土日や夜遅くまで部下に真摯に向き合い、徹底的に指導をする傾向もあります。一見、普通の熱血指導官のように感じますし、これほど会社に尽くしてくれる人材は他にはいないとさえ思うでしょう。しかし、クラッシャー上司はその自分なりの熱血指導が相手によってはミスマッチを起こしてしまうということに気づけないのです。

クラッシャー上司のマネジメントには耐えられない?

このようなクラッシャー上司の下で働く部下は、強い反骨心を持っていないと耐えていくことは難しいでしょう。失敗しても起き上がってこられるおきあがりこぼしのようなイメージです。何があっても耐えて成長して見せる、そしてそれをやり遂げられる強い意志と体力を兼ね備えたスーパー部下です。一昔のスポコンのコーチと選手のような関係でしょうか。
しかし、全ての部下がこのスーパー部下かと言われれば、そんなことはないはずです。つまり、ほとんどの部下はクラッシャー上司の熱血指導に耐えることはできないのです。

クラッシャー上司も、その部下も誰も悪くはない

クラッシャー上司というとあたかも「部下を壊す上司」というイメージですが、長年の経験から仕事はできますし、会社に利益をもたらしてくれる存在です。マネジメントができないという欠点はありますが、会社にはいてほしい人材なのです。とはいえ、部下も成長してくれなければ会社としての成長は途絶えてしまいます。
人材を流出させるクラッシャー上司が悪いのか、それともそれを受容できない部下が悪いのか。法的な問題を起こした場合は当然起こした方が悪いです。認識すべきは仕事に対する価値観のズレでしょう
例えば、クラッシャー上司は部下の失敗を指摘し責め立て追い込みます。もしかしたらクラッシャー上司は追い込まれて成長した経験があるからこそ、部下を追い込むのかもしれません。しかし、部下は失敗をしたけれどそれには経緯がありできなかったのだと伝えたいのかもしれません。そして、優秀なクラッシャー上司から適切なアドバイスが欲しいのかもしれません。ここには、「アドバイスは与えず仕事で追い込むことにより人は成長する」という上司の価値観と「アドバイスを貰って成長したい」という部下の価値観とのミスマッチが起こっています。どちらの価値観も角度を変えれば間違いではないのです。

マネジメントの研修と、1人1人の社員に気を配れ

人事配置において適材適所に人材を把握することはとても大切なことですが、全て上手く配置できるとは限らないでしょう。しかも、働いていれば必ず人間関係の問題は起こり得ます。人間関係の問題による人材の流出を事前に防ぐことは難しいことかもしれません。しかし、1年に何度か人事部や上司による面談を用意し、社員1人1人に気を配ることで潜在化している課題に気づくことができるかもしれません。また、クラッシャー上司を含む管理職にマネジメントの研修をさせるなども良い手段の一つでしょう。
会社の宝はそこで働いてくれる人材です。社員1人1人の幸せが会社の幸せであり、そんな環境を作ることが会社を大きくするでしょう。

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