役職や肩書きがない!?密かに注目を集める「ホラクラシー組織」とは一体?

従来の日本企業では階級や上司部下を設定したヒエラルキー組織が一般的でした。一方、近年では欧米の一部企業で「ホラクラシー」という形が導入され話題となっています。どのような形態で、なぜ注目されているのでしょうか?

ホラクラシー組織とは?

「ホラクラシー」とは、階級や上司部下の上下関係が一切存在しない組織の形をいいます
日本の序列化された階層組織「ヒエラルキー」に相対する新たな概念であり、欧米の一部企業に導入され話題となっています。
ホラクラシー組織には役職や肩書もなく、組織全体に権限を拡散・分散して意思決定を行うという特徴があります。トップダウンで意思決定がされるヒエラルキーとは異なり、社員全員が対等な立場にあり、それぞれが最適な意思決定、実行を行うこととなっています。役職に代わって役割が与えられ、メンバーそれぞれの長所を活かした役割分担が可能になるのです。

ホラクラシー型組織の強みとは

従来のヒエラルキー組織には管理・監督の役割が存在し、非常に重要な仕事を担っていました。しかしホラクラシー組織にはこの仕事がなく、全ての社員が役割に集中する仕組みになっています。また、メンバー全員に意思決定が任されることによって個々の責任感が高まる上、自主性が生まれ組織や会社の成長が促されるのが強みとなります。
上司部下の関係がなく、全員がフラットな立場にあるため上下関係が存在しません。上司からの理不尽な命令に悩まされることもなくなります。また役職がないということは、出世競争や社内政治も存在しないということを意味します。これらは社員のストレス軽減に大きく役立つでしょう。

ホラクラシー組織の弱み・デメリット

では逆に、デメリットとしてどのようなことがあげられるでしょうか。
ホラクラシー組織には明確なリーダーがいません。つまり、何かトラブルが発生した際に責任を取る人がいないということです。起きたトラブルは個々のメンバーが自分で解決しなければならないため、負担が増してしまうことになります。
また、トップダウンの命令系統がなくメンバーそれぞれが意思決定を行うため、個々がなにをしているのか把握できないという状況に陥りやすいのもまたデメリットでしょう。それだけに組織をコントロールすることは難しくなります。
メンバーが意思決定を行う上では、社内情報のオープン化が欠かせません。機密情報の管理が難しくなる上、社外漏洩のリスクが上るというデメリットも指摘されています

広がっていくかは未知数。今後の展開に注目か

ヒエラルキー型の企業形態が根付いている日本で、ホラクラシー組織がどれほど広がるかははっきり言って未知数です。ヒエラルキーから無理にホラクラシーに移行しようとしてもうまくいくとは考えにくいものですが、市場変化が激しい業界には向いているという意見も出ています。

あなたの会社はどうでしょうか?
メリットとデメリット、そして市場との相性を理解した上で検討できると良いですね。

他にもある!○○組織

なぜヒエラルキー組織が選ばれているの?そのメリット・デメリットとは。
【ティール組織とは?】メンバーによるチームの自主的な運営体制

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