平成31年度社会保険料率改定まとめ|厚生年金保険料率・雇用保険料率・労災保険料率|介護保険料率は値上げ

2019年4月を目前に、各社、急ピッチで働き方改革対応が進めていることと思います。

ところで、新年度を迎えるとなればもうひとつ、「各種社会保険料率の改定」に注意が必要です。
来年度は特に、働き方改革の影で見落としがちになるでしょうから、今号で確実におさえておきましょう。

平成31年度労災保険料率および雇用保険料率は「平成30年度と同率」

□ 労災保険料率
各業種の過去3年間の災害発生状況等を考慮して、原則3年ごとに改定されます。直近では平成30年度に改定されており、平成31年度の改定はありません。
次回改定は、平成33年度の予定です。

各業種の労災保険料率は、下記よりご確認いただけます。

参考:厚生労働省「労災保険制度

□ 雇用保険料率
平成31年度の雇用保険料率については、平成30年度の保険料率を据え置く方向で検討が進められています。
平成30年度の雇用保険料率については下記の通りとなっており、平成31年度も同率とみて良いでしょう。

・一般の事業 
9/1000(労働者負担分 3/1000、事業主負担分 6/1000)

・農林水産・清酒製造の事業
11/1000(労働者負担分 4/1000、事業主負担分 7/1000)

・建設の事業
12/1000(労働者負担分4/1000、事業主負担分8/1000)

参考:厚生労働省「第135回労働政策審議会職業安定分科会資料

平成31年度厚生年金保険料は、平成30年度据え置きの「18.3%」

年金制度改正に基づき、厚生年金保険料は平成16年から段階的に引き上げられてきましたが、平成29年9月を最後に引上げが終了し、「18.3%」で固定されています。
よって、平成31年度の保険料率についても平成30年度から変更はなく、「18.3%」を労使折半することになります。

参考:日本年金機構「厚生年金保険料額表(平成29年9月分~)を掲載しました。

平成31年3月分(4月納付分)以降の健康保険料率は要チェック、介護保険料率は引き上げ

全国健康保険協会(協会けんぽ)の健康保険料率は、平成31年3月分(4月納付分)より引き上げ・据え置き・引き下げが行われます。
協会けんぽの健康保険料率については、都道府県ごとに設定されていますので、参考URLよりご確認ください。

東京都の場合は「9.90%」のまま据え置きです。

介護保険料率は、全国一律で「1.57%」から「1.73%」に引き上げられます。

参考:全国健康保険協会「平成31年度の協会けんぽの保険料率は3月分(4月納付分)から改定されます

平成31年度の子ども・子育て拠出金率は「0.34%」

子育て支援のために厚生年金保険適用事業者が納める子ども・子育拠出金率は、平成31年度より「0.34%」に引き上げられます(平成30年度は「0.29%」)。

参考:内閣府「子ども・子育て会議(第41回)

お忘れではありませんか?社会保険の資格取得・喪失手続き

今号では、平成31年度より適用となる社会保険関連の保険料率をまとめてご紹介しました。
現場においては正しく控除できる様、準備を進めてください。

さて、社会保険といえば、資格取得や喪失のお手続きをお忘れではないでしょうか?
所定の期限までに適切な対象に対して手続きを完了できているかどうか、定期的にご確認いただくと良いと思います。弊事務所で代行した資格取得届が前職での未手続により保留になるケースが頻発する、といった事態も珍しくないことから、現場ではつい忘れられてしまうこともあるのかなと感じています。

ご参考までに、入社・退職に伴う社会保険の資格取得・喪失手続きの期限は下記の通りです。

・健康保険、厚生年金
資格取得・・・入社日から5日以内
資格喪失・・・退職日の翌日から起算して5日以内

・雇用保険
資格取得・・・入社日の属する月の翌月10日まで
資格喪失・・・退職日の翌日から起算して10日以内

何かと忙しい会社には、スケジュール管理から手続きまで、社会保険手続きすべてを代行可能な社会保険労務士の活用がお勧めです。

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