【新型コロナウイルス】再延長!休業開始翌月から標準報酬月額変更ができる「特例改定」が2021年3月の休業まで適用に

社会保険標準報酬月額の随時改定について、現在、新型コロナウイルス関連で講じられている特例措置が、2021年3月の休業分まで延長されることになりました。長引くコロナ禍の対応のひとつとして、改めて措置の概要をおさえておきましょう。

標準報酬月額の特例改定は、2021年1月~3月のコロナ関連休業に伴い報酬が急減した労働者も対象に

本特例措置は、新型コロナウイルス感染症の影響による休業で報酬が著しく低下した従業員について、従来の随時改定(4ヵ月目に改定)を待つことなく、休業開始月(著しく報酬が下がった月)の翌月から社会保険料の改定ができる制度です。これは当初、2020年4月~7月の休業を対象とするものでしたが、その後の延長により2021年12月の休業まで、さらにこのたび決定した再延長では2021年3月の休業までが対象となりました。

✓ 2020年8月から20201年3月までの間に新たに休業により報酬が著しく下がった方の特例
以下の3要件すべてに該当する場合に適用されます。
ア. 新型コロナウイルス感染症の影響による休業があったことにより、2020年8月から2021年3月までの間に、報酬が著しく下がった月が生じた方
イ. 著しく報酬が下がった月に支払われた報酬の総額(1ヵ月分)が、既に設定されている標準報酬月額に比べて2等級以上下がった方 ※固定的賃金(日給等の単価)の変動がない場合も対象となります
ウ. 本特例措置による改定内容に本人が書面により同意している
ちなみに、延長措置が講じられる以前の特例改定として、2020年4月~7月までの間に休業により報酬が著しく下がった労働者については、2021年2月1日まで申請が受け付けられています。

参照:日本年金機構「【事業主の皆さまへ】新型コロナウイルス感染症の影響に伴う休業で著しく報酬が下がった場合における標準報酬月額の特例改定のご案内

特例改定の届け出は1回のみ

本特例改定は再延長されましたが、同一の被保険者について1回しか届け出ることはできません。つまり、「10月に届け出たけれど、1月にさらに報酬が減額となった」という場合でも、再度の届け出や標準報酬月額の変更はできません。1回しか届け出ることができない理由について、日本年金機構は「保険料の賦課や給付、給与事務の複雑化、不安定化等を防ぐため」としています。

※ただし、2020年4月または5月に休業により著しく報酬が下がり、すでに特例改定を受けている労働者について、2020年8月に支払われた報酬の総額(1ヵ月分)が9月の定時決定で決定された標準報酬月額に比べて2等級以上下がった場合には、本人の同意を得て「8月の報酬で定時決定が可能」となる措置を講じています。

特例改定の同意書作成には参考様式をご活用ください

特例改定を受ける際の要件に「労働者本人の同意」がありますが、日本年金機構のホームページに申請書類と併せて同意書の参考様式をダウンロードできるようになっています。同意については必ず書面でとることとし、特例改定の内容について十分理解してもらった上で労働者の記名を求める様式としましょう。同意書自体は申請書に添付する必要はありませんが、届出日から2年間は事業所保管とします。

参考:日本年金機構「【参考様式】新型コロナウイルス感染症の影響に伴う標準報酬月額の特例に係る同意書(月額変更届【特例】用(令和2年8月~令和3年3月を急減月とする場合・8月報酬による定時決定の場合))

特例改定の適用は、あくまで「新型コロナウイルス関連の休業に伴う所得急減」時のみ

また、特例改定は業績悪化等の「休業と伴わない所得減」の場合には適用できません。あくまで、今般の新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言に伴う自粛要請等を契機として、休業に伴い所得が大幅減となる被保険者が相当数生じている特別の状況に鑑み、休業労働者のみを対象とする措置となっています。

参考:日本年金機構「【事業主の皆さまへ】新型コロナウイルス感染症の影響に伴う休業で著しく報酬が下がった場合における標準報酬月額の特例改定の延長等のご案内

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HM人事労務コンサルティング 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。 労務関連の手続きやご相談、就業規則作成、助成金申請・・・等々、どんなことでもお気軽にご相談ください!東京はもちろん、日本全国からのご依頼に対応させていただきます。