【私立学校の働き方改革】労基署による指導・是正勧告の状況は?

学校における働き方改革を考える上では、「教育現場」という特殊性を考慮すべきであることは言うまでもありません。
しかしながら、その特殊性を盾に旧態依然を貫こうとする私立学校は、一般企業同様、労基署による監督指導の対象となります。

今号では、少し古いデータにはなりますが、私立学校に対する労基署の指導・是正勧告の状況をご紹介することにしましょう。

なぜ進まない?私立学校の働き方改革

文科省の主導により推進される学校の働き方改革を背景に、全国の公立学校においては少しずつではありますが、着実に変化が生じてきています。
その一方で、各自治体の所管外となる私立学校については、労務管理を含む学校経営全般が現場に委ねられる形となり、結果として働き方改革の取り組みには学校ごとに差異が生じがちであるといえます。

御校の働き方改革の進捗状況はいかがでしょうか?
公立学校や他の私立学校の取り組みに、遅れをとっていないでしょうか?

「26%」の私立高校に、「勤務時間管理」に関わる労基署による立入調査あり

私立学校の労務管理については、公益社団法人私学経営研究会が2017年に実施した「第3回 私学教職員の勤務時間管理に関するアンケート調査報告書」より、その実態を垣間見ることができます。

参考:公益社団法人私学経営研究会「第3回 私学教職員の勤務時間管理に関するアンケート調査報告書

今号では一例として、「私立高校に対する労基署の調査や監督指導の状況」に着目しましょう。

結果は以下の通りです。

□ 勤務時間管理に関して(回答数331校)
・立入調査なし・・・246校(74.3%)
・調査はあったが、指導・是正勧告どちらもなし・・・23校(6.9%)
・指導のみあり・・・34校(10.3%)
・是正勧告あり・・・28校 (8.5%)

◇ 指導、是正勧告の内容(回答数39)

・勤務時間の適正把握(出退勤の時刻記入等)・・・30
・勤務実態の調査・報告・・・1
・部活動等指導の労働時間について・・・2
・タイムカードや IC カードなどによる客観的な出退勤時間の管理 2

・IC カードの打刻漏れが多数認められ、労働時間を適正に把握しているとは認められない。
ICカードと残業申請の時間に乖離が存在するものについて、個別に面談する等の方法で原因を確認すること・・・1

・過重労働にならぬよう、時間労働の短縮に努めること・・・1
・シフト勤務の改善・・・1
・変形労働時間制度にかかる規定を運用すること・・・1

出典:公益社団法人私学経営研究会「第3回 私学教職員の勤務時間管理に関するアンケート調査報告書_(高校編)調査10 勤務時間管理、残業・休日出勤手当、三六協定に関し、労基署からの指導・是正勧告の有無

このように、勤務時間管理について労基署の立入調査を受けた私立高校の割合は全体の「25.7%」となっています。
そして、指導や是正勧告の内容としては大多数が「勤務時間の適正把握」に関わるものであることが明らかになりました。

私立学校の勤怠管理、具体的な方法は?

御校では、教職員の勤怠管理を正しく行っているでしょうか?
学校であっても一般企業同様、政府のガイドラインに基づいた勤怠把握が求められます。具体的には、「タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録すること」といった原則を満たす必要があります。

参考:厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン

ちなみに、今回ご紹介した「第3回 私学教職員の勤務時間管理に関するアンケート」は、調査期日が2017年6月1日~7月20日となっています。
2019年6月時点では若干古いデータと捉えざるを得ず、この点、働き方改革が一層本格化する今日においては確実に労基署の対応も強化されてきています。

現状、勤務時間管理に問題を抱える私立学校においては、早急な対応が迫られることは言うまでもありません。

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ABOUTこの記事をかいた人

HM人事労務コンサルティング 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。 労務関連の手続きやご相談、就業規則作成、助成金申請・・・等々、どんなことでもお気軽にご相談ください!東京はもちろん、日本全国からのご依頼に対応させていただきます。