【コンピテンシーとは】業績を決めるのは能力や成果ではない!?

「どうしてあいつの業績だけが良いんだろう・・・」と悩んだことはありませんか?営業トークや仕事の様子はよく観察しているのに、それを真似しても簡単にはうまくはいかないものです。
ではどうすれば、業績が良い人から他の社員は学ぶことができるのでしょう。「コンピテンシー」という考え方を紹介します。

コンピテンシーとは

コンピテンシーとは、高い業績を上げる人に見られる行動特性のことを言います。行動特性とは「この人は、こういう状況の時、こういう行動をとる」というものです。
高い業績を上げている人の行動特性を知り、その行動特性を社内の他の人も参考に出来るようになれば、会社全体の業績が上がってゆくと考えられます。
コンピテンシーを活用するためには、高い業績を上げている人の行動特性を抽出しなければなりません。「能力」や「成果」は目に見えやすいものですが、行動特性はそれに比べて目につきにくく、把握、評価するのは難しいものです。行動特性は、その人の性格や持っている動機などに基づいて決まってゆくものだからです。つまり、コンピテンシーを把握するためには、高い業績を上げているその人の背景までを十分理解する必要があります。

コンピテンシーのモデルを抽出するには

コンピテンシーがどのようなものであるかは、職場の性質などによっても異なるものです。ですから、高い業績を上げている人の言動や性格、モチベーションの源泉などをよく観察し、この職場にはこの行動特性が高い業績をもたらすのだ、というモデルを職場ごとに抽出する必要があります。
たとえば、営業で高い業績を上げている人は、必ず商談前にその商談のシミュレーションを行うという行動特性を持っていたとします。そこで、その職場では、他の人も商談の前にシミュレーションを行うように習慣づけてみよう、といったようにモデルが作られることになります。

コンピテンシーのモデルは、評価と修正が必要

しかし、高い業績の人の行動特性を抽出してモデル化しても、それが必ずうまくいくとは限りません。その行動特性はその人の性格に深く根ざしたものであり他の人だと難しい、といったこともあるからです。モデルを作る際、実は高い業績につながる行動特性の部分がうまく抽出できていなかったり、その人の持つ背景への理解が不十分だったことからそれが他の人にうまく伝わらないという失敗もありえます。
コンピテンシーは職場の状況や個々人のあり方に依存して変化する部分が多いものなので、コンピテンシーのモデルは随時評価され、修正されていく必要があるのです。

コンピテンシーは柔軟に考えるべし

「こういう行動特性のある人は必ず高い業績」といった明確な定義ができないのがコンピテンシーの難しさです。しかしコンピテンシーを的確に捉え、柔軟に運用していくことができれば、能力や成果だけにとらわれているよりも、実質的に企業全体の実力を底上げしていくことができるでしょう。
職場のメンバー同士でPDCAを確認したり、互いにフィードバックを送りあっていたりするなら、コンピテンシーの理解を始めやすい状態です。
「行動特性」の把握と模倣、試してみてはいかがでしょうか。

LINEで送る

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事