【通年採用とは】企業にとってのメリットデメリットは?

企業の経営資源は、一般的には、ヒト・モノ・カネ・情報であると言われます。そのなかで、ヒト、つまり優秀な人材を確保することは、企業にとって極めて重要といえますが、そうした人材確保の方法の一つに通年採用があります。短期間採用によるミスマッチを抑えられる、急な人員補充にも対応できる等 1年を通して採用するからこそ得られるメリットも多い通年採用。本記事では、通年採用のメリットやデメリットに触れながら解説していきます。

通年採用とは

通年採用とは、企業が年間を通して採用活動を行うことです。つまり、ある一定時期にまとめて採用するのではなく、企業が欲しい人材であれば一年中いつでも採用するという方針のもとにリクルーティングを行うのが通年採用です。

通年採用と一括採用との違い

通年採用との対比に一括採用があります。一括採用とは、新卒者一括採用のような方法です。つまり、たとえば大学等を3月に卒業し4月に入社するケースのように、ある一定時期に一括して採用する方法が一括採用です。これに対して、通年採用は、年間を等して募集を行い、採用時期を限定しません。

通年採用のメリットとは?

通年採用のメリットとして、まずは「必要な時期に必要な人材を採用できる」という点が挙げられます。特に、中途採用において効果を発揮することですが、「欠員の補充」や「新規事業の立ち上げ」、「事業計画の変更などに伴う即戦力人材の確保」を発端に採用活動を行う場合があります。それらの企業の求める能力を持つ人材を、タイミングよく採用する上で、通年採用は最適な採用方法となります。
また、新卒採用における通年採用は、新卒の新規一括採用と異なり活動時期のピークがないため、応募者数を抑え応募者と十分に向き合うことができます。通年採用は、応募人数の制限や時期に左右されないために時間的余裕が生まれ、企業の求める人材となり得るかどうかを、しっかりと見極めることができるのです。

通年採用のデメリットとは?

通年採用にはデメリットも考えられます。それはまず、年間を通じてリクルーティングをするという手間がかかる点です。また、優秀な若手を求めて常に労働市場に注目していなければならないことも企業にとっては負担となり得ます。さらには、通年採用とはいっても、1年間の各月を平均的に活動するわけにはいかない点もデメリットの一つと考えられます。なぜなら、特に3月卒業の新卒者に注目していないと、優秀な人を一括採用方式の他社に奪われかねないからです。

通年採用について今後の動きに注目

日本企業においても、即戦力の人材に対しては通年採用方式をとる企業が多く見られるようになっていますが、新卒者等の若手に対しては、まだ従来の一括採用方式をとっているケースも多いです。しかし、通年採用の拡大に関して2019年4月に経団連が大学側と正式合意した背景もありますので、今後、若手に対しても通年採用方式を適用する企業が増えていく可能性があります。したがって、今後の動きが注目されます。

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