【新型コロナウイルス】労働者の給与補償、諸外国ではどうしている?<デンマーク、ドイツ編>

新型コロナウイルス感染症の影響による企業経営への打撃は、決して小さなものではありません。通常の経営が継続困難となり事業の停止や縮小を余儀なくされれば、こうした影響はたちまち雇用問題にも波及していきます。今般、日本では緊急の経済対策が講じられていますが、我が国同様、感染拡大が深刻化する諸外国ではどのような対応が取られているのでしょうか?今号では、デンマークとドイツの事例をご紹介します。

デンマークでは、政府が労働者の給与の最大75%を補償

出典:Finansministeriet「Trepartsaftale skal hjælpe lønmodtagere」

デンマークでは、新型コロナウイルス感染症による注文減少、顧客減少に陥った企業の雇用維持策として、2020年3月9日から2020年6月9日の3ヵ月間に生じた賃金費用の部分的な払い戻しが受けられるようになるとのこと。具体的には、政府から75%(ただし、月37万円、時給労働者は41万円を上限とする)、企業が残りの25%を負担し、その代わりに労働者は年次有給休暇を5日返上するとの取り扱いとなります。
政府・企業・労働者間の当該三者間協定により、このたびの感染症の影響によって解雇されたであろう数千人の労働者の雇用維持と賃金保持が可能となる見込みです。

ドイツでは、2020年末まで短時間労働給付金制度を拡充適用

ドイツでは、新型コロナウイルス感染症の影響により経営危機に陥る企業における解雇回避策として、既存の短時間労働給付金制度を拡充して対応されます。
短時間労働給付金とは、雇用者が労働者に対し、解雇の代替案として「労働時間の短縮」を求め、労働時間減少による給与減少分の一部については政府が保証するといった制度のこと。従来「従業員数の3分の1に労働時間短縮を適用する場合」を要件としていましたが、今般の状況を鑑み、「従業員の10%に適用する場合」に引き下げて適用できるようになります。連邦雇用庁が、労働時間の短縮によって生じる賃金喪失分の60%(子供がいる場合は67%)を手当し、社会保険も同庁が全額補償します。

諸外国で進む、雇用維持のための新型コロナウイルス対応。日本では?

デンマークやドイツの例の様に、企業における雇用維持のための施策が、目下、各国で進んでいます。こうした動きに対し、日本における対応はといえば、現状下記の助成があります(2020年3月19日時点)。
 

 

前向きに活用していきましょう!

諸外国と比較してどうか、といった見解は個々にあろうかと思いますが、事業主であれば活用できるものは前向きに活用しながら、この緊急事態を乗り切る姿勢が肝心といえそうです。この機会に是非無料のクラウド勤怠管理システムIEYASUもご活用ください。

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