【「同一労働同一賃金」対応】改正労働者派遣法を踏まえた実務をマニュアルから学ぶ

「同一労働同一賃金」に関わる業界別マニュアルが公開されたことは、すでに打刻ファーストにてご紹介した通りです。
今号では、派遣労働者への不合理な待遇差の解消に向けて派遣元と派遣先の双方が取り組むべきポイントについて、「労働者派遣業界編」のマニュアルからご紹介することにしましょう。

参照:厚生労働省「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル ~改正労働者派遣法への対応~(労働者派遣業界編)

労働者派遣法改正に伴い、派遣事業に関わる会社がおさえるべき改正ポイントとは?

労働者派遣法の改正により、派遣業に従事する派遣元・派遣先では今後、派遣労働者に関わる同一労働同一賃金に取り組んでいくことになります。

✓ 派遣労働者の待遇は、「派遣先均等・均衡方式」、「労使協定方式」のいずれかの方式によって決めることが義務化されました
✓ 派遣元が上記を遵守できるように、派遣先は、派遣料金について配慮することが規定されました
✓ 派遣先は派遣元に対し、派遣先の労働者であって派遣元が派遣労働者の均等・均衡待遇を図るに当たって参考にする労働者(比較対象労働者)の待遇等に関する情報を提供することが義務化されました
✓ 派遣元は、労働者の「雇入れ時」、また労働者の「派遣時」の2つの時点で、派遣労働者に対して、労働条件に関する一定の事項を明示するとともに、不合理な待遇差を解消するために講ずることとしている措置の内容を説明しなければなりません

マニュアルでは、それぞれの項目に関わる解説や具体的な検討事項等が紹介されています。

上記の労働者派遣法改正のポイントは、派遣元と派遣先の双方がおさえておくべき内容ですので、派遣事業に関わる企業のご担当者様であればぜひご一読ください。

「派遣先均等・均衡方式」と「労使協定方式」、派遣労働者の待遇はどう考える?

「派遣先均等・均衡方式」や「労使協定方式」のキーワードについては、このたびの同一労働同一賃金対応の中で「初めて耳にした」という方も多いのではないでしょうか?

両者はざっくりと、下記の様に捉えることができます。

「派遣先均等・均衡方式」:派遣先の通常の労働者との均等・均衡待遇を図る方式

「労使協定方式」:派遣元において、労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数代表者と一定の要件を満たす労使協定を締結し、当該協定に基づいて派遣労働者の待遇を決定する方式

派遣元ではまず、派遣労働者の待遇を考える上で、派遣先労働者と派遣元労働者のどちらを比較対象とするかを検討し、それぞれの方針に従って派遣元・派遣先双方で対応を進めていくことになります。
「派遣先均等・均衡方式」と「労使協定方式」の考え方については、マニュアルにて解説がある他、打刻ファーストでも既に紹介している通りです。
なかなか検討の進み難い部分ではありますが、今後、方針を固めていく必要があります。

参考:打刻ファースト「【同一労働同一賃金】派遣先・派遣元での正しい派遣労働者への対応は?【労働基準法改正2019】

「派遣先均等・均衡方式」と「労使協定方式」、それぞれのケースにおける点検・検討手順

採用する方式を決定後、マニュアルにある点検・検討手順にのっとってルールを整備していきます。
マニュアルには、具体的な手順と各段階に関わる解説、必要な様式、待遇について「問題となる例」「問題とならない例」の例示等が紹介されており、検討を進める上で活用できるワークシートも提供されています。

以下は「派遣先均等・均衡方式」に関わる点検・検討手順です。

「同一労働同一賃金」への対応は、社内の非正規労働者に対してだけでなく、派遣労働者についても必須となります。
派遣元・派遣先間の調整等必要になることから、検討には時間を要すことが予想されます。
大企業では2020年、中小企業では2021年からの適用となりますが、「まだまだ先」と思わずに、早い段階から準備を進めましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

HM人事労務コンサルティング 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。 労務関連の手続きやご相談、就業規則作成、助成金申請・・・等々、どんなことでもお気軽にご相談ください!東京はもちろん、日本全国からのご依頼に対応させていただきます。