【学校の働き方改革】教育現場における副業・兼業人材の受け入れ、教育改革や教員の働き方改革に寄与

学校といえば、ひと昔前までは外部人材が入りづらい職場のひとつに数えられていました。ところが最近では、教育現場における副業・兼業人材の活用事例が少しずつ増え始めています。「教育改革」や「教員の働き方改革」はかねてより議論されてきたテーマですが、副業・兼業人材の受け入れはこうした目標に寄与しうるのでしょうか?2020年7月より、さいたま市教育委員会と連携して「教育DX(デジタルトランスフォーメーション)人材」の公募を開始した転職サイト「ビズリーチ」の取り組みから、実態を探ります。

「ICT活用推進」は、学校の働き方改革推進に必須

学校の働き方改革推進に向け、目下、ICTの積極的活用の重要性が叫ばれる一方、各現場では「専門知識を有する人材不足」が障壁となるケースは少なくありません。こうした現実を受け、学校の働き方改革に有効なIT活用施策を推進することを目的に、さいたま市教育委員会がICTに精通したスペシャリストを副業・兼業者限定で公募しました。

参考記事:『【学校の働き方改革】さいたま市教育委員会が副業・兼業限定「教育DX(デジタルトランスフォーメーション)人材」を公募|教育改革と教員の働き方改革の実現に向けて

およそ1ヵ月の公募期間を経て、さいたま市教育委員会ではITスペシャリストを教育DX人材として採用し、週に2日、オンラインを中心に教育現場のICT活用指導にあたらせたとのこと。プロによる指導を受けることで、教育現場が抱える課題の解決に大いにつながる結果となったとのことです。ICT活用により業務効率化が進むことで、教員の数を増やすことなく既存の業務を遂行することが可能となります。民間企業同様、働き方改革の切り札となることは言うまでもありません。

「外部講師の活用」が、教員の働き方改革の一助に

転職サイト「ビズリーチ」では、教育DX人材の他、教育現場における新たな兼業・副業ポジションの創設につなげる公募を開始しています。
今号でご紹介するのは、横浜市の英理女子学院高等学校の事例。グローバル・ビジネス社会を担うために文理融合の教養を学ぶことを目標とするなか、ビジネスシーンを肌で感じられる課外授業を実施するために、民間のプロフェッショナル人材を副業・兼業限定で公募しました。

懸念事項は多岐に渡ったが、教育の質の向上が実現

課題授業のテーマは「グローバル×ICT教育」ということで、公募されたのは「グローバルプレゼンテーション講座講師」「コンピューターサイエンス・プログラミング講師」「メディアアート講師」の3職種。3職種計で約200名の応募があり、各職種1名ずつ採用を決定したそうです。
実際に採用や課外授業の実施に至るまでは「既存の教職員から不安の声が上がるのではないか」「外部人材の採用面接を行ったことがない」「教育者ではないため授業を行えるのか」等、懸念事項は多岐に渡りましたが、教育の質の向上が実現し、学校として得るものは大きかったようです。

参考:ビズリーチ「民間人材の兼業・副業事例 教員養成部会での発表資料

資料では触れられていませんが、外部講師の活用が、教職員の長時間労働問題解決の糸口となる可能性もあります。日々の学校運営や授業等、学校内のすべてのことを教職員が担わなければならないわけではありません。民間の力を上手く取り入れ、教職員の業務負荷軽減を図っていく工夫のひとつとして、「外部講師の活用」は選択肢の一つとなり得るのではないでしょうか。

学校の働き方改革の第一歩は「適正な勤怠管理」

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