【新型コロナウイルス】感染拡大防止に向けて意識すべき「社会的距離」とは?

全国に向けて一斉休校や不要不急の外出自粛が呼びかけられてから、はや3週間あまり。個々人に向けた長引く行動自粛要請もさることながら、現状、在宅勤務を実施する企業においては、「いつまで」の目途が立たず、落ち着かない日々が続いていることでしょう。
終わりの見えない感染症との戦いには、一概に行動の自粛を呼びかけるだけでなく、日常的に「社会的距離」を意識した活動が重要になります。
今号では、感染症対策としての「社会的距離」について解説しましょう。

新型コロナウイルス感染症対策で注目される「社会的距離」とは?

新型コロナウイルス感染症の拡大防止のためには、一定の要件下での接触を避けることが重要とされています。日本では、「換気の悪い密閉空間」「人が密集」「近距離での会話や発声」という3つの感染拡大の条件を避けるために、「換気の励行」「人の密度を下げる」「近距離での会話や発声、高唱を避ける」ことが呼びかけられています。

同様の「社会的距離」については、諸外国でも重要視されており、すでに「Social Distance」に関わる指針を公開する国も少なくありません。

職場の新型コロナウイルス対策として講じるべき「社会的距離」の確保

企業活動を考える上では、職場における「社会的距離」をどう捉えるかが重要になります。この点、オーストラリア保健省が公表した「Coronavirus (COVID-19) – Information on social distancing」(2020 年 3 月 15 日付)では、下記の通り、感染拡大防止を目的に具体的に留意すべき点が明記されています。

  • 病気の場合,自宅で待機すること
  • 挨拶としての握手をやめること
  • 会議をテレビ会議や電話で行うこと
  • 大人数の会議を延期すること
  • 必要不可欠な会議を可能であれば外気のある屋外で行うこと
  • 手や咳・くしゃみの衛生管理を推進し,全てのスタッフや労働者に手用の消毒液を提供すること
  • ランチ・ルームではなく,自分の机や外で昼食をとること
  • 人がよく触る表面を定期的に清潔にし,消毒すること
  • 窓を開け,エアコンを使い,換気を増やすことを検討すること
  • 職場において食べ物の取り扱いやシェアを制限すること
  • 必要不可欠でない出張を再検討すること
  • 食べ物を用意する(食堂)スタッフや彼らが接触する人について最も厳しい衛生管理を実施すること
  • 大人数の集会につき,日程の再調整,延期,中止を検討すること

参考:Australian Government Department of Health「Coronavirus (COVID-19) – Information on social distancing」

いずれもごく基本的な取り組みではありますが、感染拡大を阻止するためには必要な対策です。御社の職場環境を考える際、参考になさってみてください。

在宅勤務導入企業においては、在宅勤務の制度化を

今般の感染症対策として、在宅勤務制度について十分な検討を重ねる暇なく、取り急ぎ在宅でも仕事ができるように対応したという企業は多いのではないでしょうか。ところが、未だ収束の兆しをみせない新型コロナウイルス感染症対策として、今後長期に在宅勤務を容認する上では、早期の制度化が重要になります。ただし、実態を見据えた制度設計が不可欠となるため、極力、社会保険労務士等の専門家を活用し、現場に活きる制度作りを目指すのが得策です。

ちなみに、GMOインターネットグループは、約4,000人規模の一斉在宅勤務体制開始から1ヵ月以上経過時点で浮き彫りとなった在宅勤務の課題を公開しました。

  • 長期化する在宅勤務で浮き彫りとなった課題

  • 在宅勤務導入で「悪かったこと」

出典:GMOインターネットグループ「在宅勤務体制開始から1ヵ月経過 長期化する在宅勤務の課題についてアンケート第2弾を実施 ~回答数1,960件の従業員(パートナー)の声から在宅勤務の課題を抽出~」

長期に渡る在宅勤務制度の設計では、「作業環境の確保」「費用負担」「健康確保措置」に関わる検討が必要となりそうです。

在宅勤務制度における参考記事

下記のページも参考にしながら、御社としての対応に目を向けましょう。

【参考記事】打刻ファースト「【新型コロナウイルス】「テレワーク」導入に不可欠な作業環境を整えよう」

そしてもちろん、使用者責任として勤怠管理の徹底は不可欠です。「みなし労働時間制」の導入にもルールがあり、在宅勤務だからといって無条件に適用できるわけではありません。

【参考記事】打刻ファースト「テレワークの雇用管理、ご存知ですか?今一度確認すべきテレワークガイドライン」

在宅勤務であっても、原則は「適正な労働時間把握」が求められます。クラウド勤怠管理システムIEYASUを導入し、テレワークでもガイドライン遵守の勤怠管理を実現させましょう!

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