東京都が「緊急人材確保サポート事業助成金」創設|コロナ急拡大下におけるスーパーマーケット、コンビニの従業員確保に

現在猛威をふるう新型コロナウイルスの新たな変異種・オミクロン株は高い感染力が特徴であり、企業においては、従業員に感染や濃厚接触が認められた場合の対応に追われるケースが急増しています。東京都は、都内で食料品スーパーマーケット又はコンビニエンスストアを営んでいる中小企業等を対象とする「エッセンシャルワーカーに係る緊急人材確保サポート事業助成金」を創設し、コロナ禍における従業員確保支援策を打ち出しました。制度詳細の公表は2月1日以降となりますが、今号では概要のみ確認しておくことにしましょう。

東京都新設「エッセンシャルワーカーに係る緊急人材確保サポート事業助成金」

東京都が2月1日より新たにエントリーを開始する「エッセンシャルワーカーに係る緊急人材確保サポート事業助成金」は、都内食料品スーパーマーケットやコンビニエンスストアにおける従業員確保を支援するための制度です。新型コロナウイルス感染症の影響により従業員の1割以上の欠員が生じ、人材派遣事業者を活用して代替要員を確保した際、派遣料金の一部が助成されます。

対象事業者

以下の2点、及び後日募集要項にて示される要件を満たすこと

  1. 資本金5,000万円以下、又は常時使用する従業員50人以下の企業等であること
  2. 都内にある食料品スーパーマーケット、又はコンビニエンスストアを営んでいる事業者であること

助成要件

  1. 従業員が新型コロナウイルス感染症に感染又は濃厚接触者等となり、従業員全体の1割以上の欠員が生じ、代替要員確保のため人材派遣事業者と派遣契約を締結すること
  2. 人材派遣による派遣契約期間が「まん延防止等重点措置」の期間を含んでいること

助成金額

新型コロナウイルス感染症に感染又は濃厚接触者等となり、休業している従業員の代替要員確保に係る人材派遣料金の1/2を助成
ただし、以下の通り上限あり

  • 1店舗あたり3人までの従業員の代替となる人材派遣料金
  • 助成対象期間は、助成対象労働者の代替要員確保のため、人材派遣利用開始日から連続する31日以内の期間
  • 従業員の代替1人につき、1時間あたり1,000円、1日あたり8時間までの人材派遣料金

申請の流れ

  1. 助成金を活用する企業においては、まず店舗ごとに「事前エントリー」を行います
    エントリー期間は、2022年2月1日~2022年2月13日17時までです
  2. 事前エントリーの後、人材派遣事業者と契約を締結します
    本助成金を活用する際の派遣契約は、原則31日間の派遣契約とします
    事前エントリー前に締結した人材派遣契約は助成対象とならないため、必ずエントリーを済ませた後に取り組みます
  3. 人材派遣を活用、人材派遣事業者へ派遣料の支払い
  4. 助成対象期間に係る派遣料の支払い完了日から1ヵ月以内に助成金申請を行いますただし、申請期間は2022年3月1日~2022年5月31日までのため、支払いから1ヵ月以内に申請締切が到来する場合でも、申請期間内に申請する必要があります
    以上、参考:東京しごと財団「エッセンシャルワーカーに係る緊急人材確保サポート事業助成金

現場においては、より一層の感染対策を

極めて感染力が高いとされるオミクロン株の急拡大下においては、いつどこで、誰が感染しても、また濃厚接触者となってもおかしくない状況です。現場においては、万が一の際の人材確保に係る検討を進めつつ、感染拡大予防の徹底に努めましょう。スーパーマーケット、コンビニエンスストアにおけるコロナ対策の策定には、一般社団法人全国スーパーマーケット協会を含む小売業関連12団体によって作成された「小売業の店舗における新型コロナウイルス感染症 感染拡大予防ガイドライン」が役に立ちます。日常業務における接触感染・飛沫感染対策に有効な透明間仕切りの設置や定期消毒、換気の徹底、混雑緩和策、さらに従業員や顧客に対する感染防止対策への理解促進のポイント等、現場ですぐに活かせる取り組みや観点が分かりやすく解説されています。

サービスの性質上、どうしても従業員の出勤や顧客との対面を避けることができないスーパーマーケット、コンビニエンスストアにおけるコロナ対策には特有の難しさがありますが、ガイドライン等を参考に、各現場に則した対応を前向きに検討してまいりましょう!

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