定年の「退職日」はいつ?|定年退職における年齢の考え方と再雇用手続きの注意点

はじめて定年を迎える社員がいる、となると気になるのが年齢の考え方かと思います。
例えば就業規則に「従業員の定年は満60歳とし、定年に達した日の翌日をもって自然退職とする。」と定められていた場合、満60歳に達した日とは、いつが該当するのかということと、定年退職後再雇用をする際の手続きで注意すべき点を解説していきます。

年齢は生まれた日(誕生日)を1日目(起算日)として数えます

年齢は生まれた日(誕生日)を1日目(起算日)として数えます。したがって、就業規則に記載されている「従業員の定年は満60歳とし」と記載されている場合は、この応答日(誕生日)の前日で満了することになりますので、「定年に達した日」というのは誕生日の前日となります。
定年後再雇用の手続きでは、社会保険同日得喪、高年齢雇用継続給付金の申請(要件に該当する方のみ)には注意が必要です。

年齢の計算については、【年齢計算ニ関スル法律】と【民法】に定められています

詳細は省きますが、年齢は生まれた日を0歳とし、生まれた年の翌年以降、起算日に応当する日の前日が満了するたびに1歳ずつ加算する、つまり、加齢する時刻は誕生日前日が満了する「午後12時」(24時0分0秒)と解されています(「前日午後12時」と「当日午前0時」は時刻としては同じだが、属する日は異なることに注意)。

社会保険の同日得喪手続き

定年退職後1日の空白もなく継続して再雇用される場合、喪失と取得を同時に提出することで再雇用された後の給与に応じた標準報酬月額に決定することができます。なお、満60歳を定年とし、定年に達した日の翌日を退職日と定めている場合、月中で同日得喪が発生することとなり、仮に同日得喪が月中で発生する退職月に賞与の支給があった場合には、同日得喪前に支給された賞与には社会保険料がかからず、同日得喪後に支給された賞与には社会保険料がかかりますのでご注意ください。

高年齢雇用継続給付金の申請手続き

雇用保険の被保険者であった期間が5年以上ある60歳以上65歳未満の一般被保険者が、原則として60歳以降の賃金が60歳時点に比べて、75%未満に低下した状態で働き続ける場合に支給されます。

なお、65歳までの雇用継続制度について現状設けられている経過措置が2024年度で終了するため、2025年度より給付率が半減され、段階的に廃止される方針となっていますので、今後の定年再雇用後の賃金設定について、同一労働同一賃金の観点からも再検討が必要となるでしょう。

同日得喪手続時の保険証の扱いは事前に知らせておくと手続きがスムーズです。

同日得喪は文字通り同じ日に資格喪失と資格取得をする手続きです。喪失手続きには通常の退職者と同様、健康保険被保険者証の添付が必要となります。会社を辞める訳ではないので、対象者にとって被保険証の返却は頭にないはずです。事前に案内をしておくと手続きがスムーズです。これは扶養者も同様です。扶養者の異動届や現況書、扶養確認の添付書類の有無に関しては事前に健保組合に確認をしておきましょう。

困ったら専門家に相談することを検討

労務関係や助成金のことで、困ったことや具体的に聞きたいことがあれば社会保険労務士に相談してみるのも一つの方法です。
もしお困りのことがございましたらこちらをクリックし、どんな小さなことでもお気軽にお問い合わせください。

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社労士法人 人事部サポートSR 社労士:針谷正昭

「外部人事部」をコンセプトに、幅広い人事領域をサポートする社労士法人、人事部サポートSRの針谷です。企業人事での実務経験、社労士として数々の企業様への労務コンサル経験をもとに、人事実務家の目線にたって企業様をサポートします。給与計算や手続きなど実務を通じて把握した労務課題への改善提案、さらに採用支援や人事制度の導入提案も手がけ、企業人事の皆様を幅広く支援します。まずはお気軽にお問い合わせください!