【新型コロナウイルス】テレワークやリモートワークが加速する社会的背景と今後の対応

当社は創業以来、すべてのメンバーがフルリモートで業務を行っています。

働き方改革のカギを握る「リモートワーク」。最近はコロナウイルスの影響により、爆発的に加速しましたね。そもそもはどのような経緯があって現在のようなリモートワーク時代に至るのでしょうか。まずはその背景を考えてみましょう。

リモートワークの背景

リモートワークの社会的背景

大前提として、少子高齢化や労働人口減少といった日本の社会問題を発端として、労働者1人1人の生産性向上が大事だという認識が生まれました。

そこで打ち出されたのが「働き方改革」です。厚生労働省が2019年に発表した定義によれば、「働き方改革」は、この課題の解決のため、働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指した国策です。

単に生産性を重視すれば良いのではなく、働く人々のニーズも多様化しているので、より柔軟に働ける環境が大事だという認識が醸成されました。本質的には、柔軟な働き方を認めることにより労働人口を増加させようという試みであったと理解しています。ただしこの時点では、まだまだオフィスなど仕事場に従業員が来るという前提であったと思います。

情報技術の普及

そのような流れのなか、ここ数年で急激にFinテック(Finance=金融のこと)だとかHRテック(Human Resorce=人事のこと)といったものが登場してきました。テックはTechnologyのことですので、要するにインターネットを使ったサービスなど、情報技術を活用することで実現される、多種多様な分野での革新的な動きのことですね。もちろん、以前から大企業が導入する人事管理ソフトのようなものはありました。しかし近年クラウド型サービスがどんどん登場することで、比較的規模の小さい事業者であっても、初期投資を抑えながら、安価に簡単に導入・運用ができるようになりました

新型コロナ感染症の拡大による爆発的な浸透

そしてもちろん、極めつけは新型コロナウイルス感染症の拡大によるリモートワーク普及の爆発的な加速ですね。消極的な理由とはいえ、これを機に初めてリモートワークを体験することとなった人も多いのではないでしょうか?これまで全く導入されていない事業所では、十分に準備できず、バタバタと追われるように端末を購入したりルール制定をしたりして急いで始めざるを得なかったところもあるでしょう。

誰も過去には戻れない

世の中のルールチェンジ

新型コロナウイルス感染症に伴って出された緊急事態宣言が、全国で解除されました。が、新しい生活様式にも見られるように、私たちの行動様式すべてが2020年で一度リセットされてしまったようなものです。また、必ずしもコロナウイルスが原因でないとしても、あのような緊急の状況が将来再び発生する可能性はゼロでないということにも気づいています。

そうです、誰ももう過去には戻れないのです。

またリモートワークを一度でも体験してみたことで、従来の行動様式におけるたくさんの「無駄」「不要なもの」に気がついてしまったという人も多いでしょう。

オフィスはそもそも必要なのか?
満員電車で決まった時間に通勤することに意味があるだろうか?
あのミーティングのためにわざわざ大人数が集まることは必要なのか?
この資料は本当に紙に毎回印刷するべきなのか?
実は自社は人員が過剰なのではないか?
この労働時間は妥当なのだろうか?

オフィスに行けなくなったことで初めて見えたことも多いですね。考える以前に、そもそも気づくこともなかった点がたくさんあったのではないでしょうか。一度気づいてしまった「無駄」を、もう無視できない状況になっています。

リスクやデメリットすらある

自粛要請期間やリモートワーク体験を経て、リモートワークでない状態が持つリスクすら浮彫になってきました。

本当はクラウドサービスを使いたい気持ちがあっても日々の業務に追われていてとても時間がなく対応できていないとか、経営層の労務管理自体の優先度が高くないので変えようとしないとか、そもそも誰もITに詳しくないとか、ハンコ文化がまだまだ根強く、ありとあらゆる書類に多用されているとか…
理由は多数挙げられるでしょうが、とにかく紙での作業が多い会社や士業の先生、取引先。ただただその紙のためだけに出社している、ということはありませんか?
これでは緊急時に他の場所で作業せざるを得なくなった場合、対応が大変難しいままですね。

また、自粛要請下での地道な取り組みの結果、フルリモート環境を実現し、その結果オフィスを解約してしまった、という実例もあります。つまりこれはオフィス家賃という経費を大がかりに節約できた好例です。逆に考えれば、削減できるかもしれない経費を払い続けている現在の状況はデメリットであるとも言えます。

いかにオンラインで成果を出すか。

働き方改革以上に、コロナウイルスひとつで働き方が大きく変わってしまった、というのは何とも皮肉なものです。しかし、どんな理由にせよ今がまさに変革期にあるのはまぎれもない事実です。

これからは、考え方そのものを変える必要があります。「オンラインか?オフラインか?」ではなく、「いかにオンライン上で最大の成果を出すか」。そもそも、あらゆることを「リモートワークでやる前提」で考えるべく、根本的な発想の転換が求められているのです。「オフラインだったらこういうことが実現できるのになあ…」という往来の考え方のままでは、取り残されてしまう時代になっています。

リモート=サボる?

リモートワークにすると部下がサボるのでは?と考える人は少なからずいますよね。が、それは本当にリモートワーク自体が原因なのでしょうか?普段オフィスに出社していてもサボる人はサボります。私は逆にサボるかどうか問題よりも、「働きすぎる」問題に注意しないといけないのではないかと考えています。やろうと思えば、いくらでもできてしまうからです。

では具体的にはどうやってリモートワーク環境を整え、推進してゆき、さらにチームとして成果を出してゆけばいいのでしょうか?
次回はリモートワークに必要なハード面の環境についてお話します。

第2回~第4回の記事はこちら↓
【関連記事】【新型コロナウイルス】リモートワークの進め方(ハード編)|3つの「脱」と環境整備
【関連記事】【新型コロナウイルス】リモートワークの進め方(ソフト編)|業務プロセスの見直しと必須なソフト
【関連記事】【新型コロナウイルス】リモートワークの進め方(ケア編)|よくある心配事と大事なこと

【動画で確認】なんでリモートワークは加速している?

https://youtu.be/MJS8lWV0VYs

https://youtu.be/PUwE-qqKUlg

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