【新型コロナウイルス】フリーランス支援の3つの制度を具体的に検証。持続化給付金の活用が最有力か。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、企業向け支援・補償制度が様々創設されており、これに付随する形で、組織に属さないフリーランス支援も徐々に拡充されつつあります。
ところが、既に公開された一部制度では、「フリーランスの定義を誤っている」「フリーランス軽視である」と言わざるを得ない、不当な取り扱いが見受けられるとの声も。
実際のところ、日本におけるフリーランス支援はどのように評価されるべきなのでしょうか?現行制度の考察、そして海外との比較から考え、実態に合う制度が受けられるようにアクションを起こしませんか?

小学校休業等対応支援金 フリーランスは事業主向け助成金の1日上限の半額

新型コロナウイルスの感染拡大に起因して、3月度より現在に至るまで、順次、全国の学校等に休校措置が講じられています。これに伴い、学校の休校に対応するためにやむを得ず仕事に出ることができなくなった従業員の休業に対し、特別な有給休暇を取得させた事業主向けに、新たな助成金制度が創設されました。この小学校休業等対応助成金では、原則従業員の賃金の10/10が助成され、対象者一人1日あたりの上限が「8,330円」とされています。

参考:厚生労働省「小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援のための新たな助成金を創設します」

これに遅れて、政府はフリーランス向けの小学校休業等対応支援金を創設しました。ところが、支援内容は「就業できなかった日について1日あたり4,100円(定額)」とのこと。4,100円の支援で、フリーランスは安心して休業することができるでしょうか?
そもそも、フリーランスは「雇用される労働者」として守られる立場になく、休業すれば実質的な契約不履行、契約解除として認識される可能性は極めて高いのが現状です。よって、「子供がいて仕事にならないから休業します」といった甘い考えでは、通常、フリーランスという働き方は成立しないはずです。支援金額の低さはさることながら、果たして政府が「フリーランス」という働き方を正しく認識できているのかという点についても疑義が生じます。

参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金(委託を受けて個人で仕事をする方向け)」

住宅確保給付金が拡充 フリーランスも対象となるが活用は困難

新型コロナウイルス感染症に伴う支援体制について、フリーランスの取り扱いが疑問視されるもうひとつの例に「住宅確保給付金」が挙げられます。
住宅確保給付金とは、離職者等が経済的に困窮し、住宅を失ったまたは失うおそれのある場合に、就職に向けた活動をするなどを条件に、原則3ヵ月間、家賃相当額(上限あり)が自治体から住宅の貸主に支給される制度です。
今般の感染症拡大の影響に伴い、2020年4月20日に支給対象が拡充される予定で、従来「離職者」のみだったものが「やむを得ない休業等によって収入を得る機会が減少した方」としてフリーランスも申請可能となります(2020年4月17日時点)。

申請に際しては所定の要件を満たす必要があり、主な要件は下記の通りです。

  • 離職・廃業後2年以内、またはやむを得ない休業等により、収入を得る機会が減少した
  • 申請月の世帯収入が一定額以下
    (上限例)1人世帯137,700円、2人世帯194,000円
  • 預貯金及び現金の合計額が一定額以下
    (上限例)1人世帯504,000円、2人世帯780,000円
  • 上記の状態になる前に、世帯生計を主として維持していた
  • ハローワークに求職の申し込みをする

ここで疑義が生じるのは、通常、フリーランスとして収入を得ている人に対し、「ハローワークに求職の申し込みをする」という要件を設けていることです。明確な定義が難しいところではありますが、フリーランスとして活動する方は基本的に「個人事業主」です。事業主に対して「ハローワークに求職の申し込みをしなさい」というのは的外れではないでしょうか?

もちろん、「現に収入が減少していて給付を受けたいほどなのだから、どこかに雇入れてもらった方が、生活が安定する可能性は高い。だから少なくとも今は、就職先を探す努力をしなさい」との意図は理解できます。しかしながら、現状はすべて、かつて前例のない緊急事態下でのこと。例外的な収入減少があるとはいえ、直ちにフリーランスに対し、これまで情熱を注いできた事業とは別の道を見据えさせるのは、いかがなものかと考えます。

ちなみに、要件となっている「ハローワーク経由の求職活動」については、従来、「ハローワークでの月2回以上の職業相談、自治体での月4回以上の面接支援等を受けること」とされていますが、こうした要件は自治体の判断等により若干緩和される可能性があるようです。それにしても、フリーランスに対し「求職活動せよ」という要件が撤廃されないことには変わりありません・・・。

今一度考えたい、「フリーランスとは?」

現行の各種支援制度を見る限り、各種支援、給付金制度設計に携わる政府の方々は、今一度、「フリーランス」の定義について認識を新たにする必要がありそうです。フリーランスは、組織に所属せず、自身の能力を活かして仕事する道を自ら選んだ人たちのこと。正社員になれなかったからやむを得ず、個人で活動しているわけではありません。
もっとも、個人事業主であれば、万が一の際、原則として契約先等から保護される対象ではないといったリスクは十分に把握しておく必要はあります。しかしながら、フリーランスとして得た収入から納税し、国を支えている国民の一人であることを鑑みれば、少なくとも国からの保護は適切に受けられるべきです。

とはいえ、日本におけるフリーランス支援は必ずしも手薄とは言えない

このように、新型コロナウイルス感染拡大の状況下におけるフリーランスに対する支援は、現場レベルでみれば決して十分であるとは言えません。
ところが一方で、着実な状況の改善を見てとることもでき、例えば「持続化給付金」の創設は、収入源によって厳しい状況下におかれた際に比較的活用しやすいフリーランス支援として評価できるのではないでしょうか?「持続化給付金」とは、売上が大幅に減少した事業者に対する事業継続支援として、資本金10億円以下の法人を対象に最大200万円、個人にも最大100万円の現金給付が行われる制度のことです。

参考:経済産業省「持続化給付金」

このたび、政府は、持続化給付金だけで「総額6兆円を超える現金給付を行う」旨を明言しています。ちなみに、フリーランサーや芸術家、個人業者への大幅サポートを約束したドイツにおいては、個人・自営業者向けの支援として最大500億ユーロ(約5兆8000億)の予算で、個々に対する生活資金(20~50万円)の支給や事業資金の補填に乗り出しています。諸外国との比較において、日本の持続化給付金の6兆円の支援規模、100万円の現金給付は、一概に劣っているとは言い切れないかもしれません。

参考:Newsweek日本版「ドイツ政府「アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要なのだ」大規模支援」

出典:経済産業省「経済産業省の支援策」

前例のない状況下だからこそ、それぞれの立場から各人が声を上げよう!

今般の新型コロナウイルス感染拡大により、世界中に、未曽有の緊急事態が引き起こされています。かつて前例のない状況下においては、政府が打ち出す支援・補償の内容についても二転、三転する等、制度創設における現場の混乱が、報道を見る私たちにも手に取る様に伝わってきます。一度の制度設計で直ちに万人に対応できる支援や補償が実現されるかといえば決してそうではなく、今後、追加や特例の措置が講じられ、少しずつ実態に合う制度が作られていくものと予想されます。

現状、フリーランスを含め、それぞれの立場からみれば、「?」と感じられる対応も多々あるかもしれません。しかしながら、おかしいと思うことについては地道に声を上げて改善を求めることで、状況が良い方向に変わっていく可能性は大いにあります。

それではいかにして各自が声を上げるか、その方法はひとつではないでしょう。例えば、現代はSNS等の普及により、誰でも自由度高く情報発信していける時代です。インターネットを上手く活用し、積極的に個々の主張を社会に届け、それぞれの立場から地位向上を地道に訴えていくことも有効な打開策のひとつと言えそうです。

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