【イベントレポート】「ハーモス年末調整」サービス説明会 ~初めてのペーパーレス化に必要なポイントをご紹介~@6月8日(水)オンライン

2022年6月8日、無料セミナー「『ハーモス年末調整』サービス説明会 ~初めてのペーパーレス化に必要なポイントをご紹介~」を開催いたしました。

毎年の一大イベントである「年末調整」。
従業員への説明や質問への回答、書類配布・回収・内容チェック等、業務に追われている担当の方も多いのではないでしょうか。年末調整業務は法改正もあり、電子化の動きが進んでおりますが、その内容を把握することが難しいという方も多いです。

本セミナーでは、HRテクノロジーの導入支援・業務設計コンサルティングを行う株式会社TECODesignの代表取締役である杉野愼氏を講師にお迎えし、年末調整関連の法改正の内容や紙から電子化する上での推進のポイントについてご講演いただきました。また、2022年夏にリリース予定の「HRMOS年末調整」についてもご紹介いたしました。

セッション1 - 今年こそ年末調整のペーパーレス化!メリットと注意点セミナー

スピーカー:株式会社TECODesign 代表取締役 杉野愼 氏

参加者アンケート

セミナーを始める前に、参加いただいた皆様を対象にアンケートが行われました。
「現在の年末調整の申告書回収方法」を質問したところ、参加者様の70%が紙で申告書を回収している、という結果になりました。
また、年末調整システムを利用しない理由としては「どのシステムを選べばいいか分からない(52%)」「システム利用料が高い(38%)」というご意見が寄せられました。

年末調整とは(おさらい)

年末調整で提出する書類は最大4種類

① ○扶(まるふ)|給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
② ○保(まるほ)|給与所得者の保険料控除申告書
③ ○基配所(きはいしょ)|給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書
④ 住宅ローン|住宅借入金等特別控除申告書

提出された4種類の申告書をもとに、下図のピンク部分の控除をチェック・算出します

令和3年に、税務関係書類の押印義務が見直され、電子データでの取扱の事前承認制度も廃止されました。また、令和4年には住宅ローンの控除期間も変更されます。
上記のような行政の動きが後押しとなり、年末調整の電子化がトレンドとなっています。

ペーパーレス年末調整で変わること

年末調整を紙で行う場合は、準備・配布/回収・並び替え/チェック/催促・差し戻し/入力・計算/配布・申告/再発行・保管 など 様々な作業が必要になりますが、ペーパーレス化するだけで大幅に効率化されます。

【準備・配布編】送信ボタンをクリックするだけ

・年末調整用紙を確保し印刷
・場合によっては会社・社員情報を入力し社印を追加した上で印刷
・在宅勤務者や各拠点の従業員には郵送?配布?

紙での年末調整では以上のような作業・手間が発生しますが、ペーパーレス化すれば、画面上から「送信ボタン」をクリックするだけで従業員へ書類を送信できます。

【回収・並び替え編】管理画面で簡単チェック

・回収した申告書を社員番号順などに並び替え
・提出した/していない問題(連絡ミス・管理ミス)
・各拠点の管理者の能力によって、かかる手間が大きく変わる(A拠点は問題ないが、B拠点では修正や差し戻しが多く提出期限も守られない等)

紙での年末調整では以上のような作業・手間が発生しますが、ペーパーレス化すれば、すべて管理画面上で簡単に確認できます。

【チェック編】各項目が綺麗に埋まる

・書き漏れ/記入箇所の誤り
・従業員に記入してもらった保険料計算に誤りがる
・字が汚くて読めない
・申告書がぐちゃぐちゃ

紙での年末調整では以上のような作業・手間が発生しますが、ペーパーレス化すれば、申告書の各項目が過不足なく綺麗に埋まります。一般的な年末調整システムでは、アンケート形式で従業員に入力してもらうため、記入漏れや記入箇所の誤りなどがなくなります。また、アンケート項目に説明文が添えられているシステムが多く従業員が迷うこともありません。保険料計算もシステム内で自動計算されます。

【催促・差し戻し編】自動催促や個別通知もシステム上で可能

・未提出者へ個別連絡
・申告書誤りの修正依頼
・申告書に誤りがあった場合、付箋をつけて差し戻し?!
・場合によっては郵送しなければならない
・再提出してもらった申告書が修正されていない?!

紙での年末調整では以上のような作業・手間が発生しますが、ペーパーレス化すれば、システム上から自動催促や個別通知も可能となります。提出期限を過ぎても提出がない従業員には自動で督促メールが送信され、個別の修正依頼もシステム上で簡単に連絡できます。

【入力・計算編】システム上で自動化

・申告書(紙)からの転記作業
・転記作業の合間に書き漏れや誤りを発見することも多く、その度に連絡が必要

紙での年末調整では以上のような作業・手間が発生しますが、ペーパーレス化すれば、データの転記作業も不要で、給与計算システム等との連携もスムーズに行われます。

【配布・申告編】電子申告システムと連携して電子申告

・源泉徴収票を印刷し、場合によっては郵送しなければならない
・セキュリティ管理も強固にしなければならない
・給与支払報告書をまとめ印刷し各市町村へ配布

紙での年末調整では以上のような作業・手間が発生しますが、ペーパーレス化すれば、すべて電子申告が可能です
※ただし、年末調整システムには電子申告機能は含まれていないのが一般的です。他の電子申請システムと連携するのが主流となっています。

【再発行・保管編】電子保管で簡単管理

・収集した申告書の保管作業/保管場所の確保/セイキュリティ管理
・源泉徴収票を紛失した従業員の対応

紙での年末調整では以上のような作業・手間が発生しますが、ペーパーレス化すれば、すべて電子保管され管理も簡単になります。

ペーパーレス年末調整の注意点

上記のようなペーパーレス化のメリットを期待してシステムを導入しても、導入がスムーズに進まないこともあります。ペーパーレス化を進める際の注意点についてご案内します。

年末調整には大きく分けて4つの関係者がいます。

①年末調整担当者(人事労務部など)
②経理部(人事労務部と経理部が分かれている場合)
③従業員
④アウトソース先(社会保険労務士や税理士など)

関係者ごとにペーパーレス化を進める際の注意点をご案内します。

①年末調整担当者の注意点

    1. ● 年末調整のシステムを切り替えた時には

初期設定(従業員メール登録、配布準備など)が必要

    になる。システム登録直後からすぐ利用できる訳ではないことを把握しておく。
    1. ● 従業員からの情報は紙ではなく管理画面に集約される。今までの紙でのチェック方法と異なるので、

クラウド上でのチェック方法・手順を整える

回収期間が長期化

    しがちなので注意(送信ボタンを押すだけだと思うとズルズルと回収が長引いてしまうことがある
    ● 従業員本人との確認タイムラグ、システムからの連絡に反応がない社員の対応
    1. ● 控除証明書との突き合わせ方法を必ず確認する(

システム選定時のデモでチェック画面を確認し、控除証明書と突き合わせがしやすいかをチェック

    する。チェック作業が肝!
    1. ● 賞与年調・給与年調などの違いや、正社員とパート等の雇用形態によっても違いがある場合、その

切り分けがシステムで可能なのかを事前にチェック

    する

②経理部の注意点

    ● 源泉徴収票(税務署への提出用)、法定調書などの書類を出力・管理できるか確認

給与支払報告書の提出フロー

    を確認し、担当を整理しなければならない

例年とは異なる形式でデータが出力

    されるので、後工程の整理が必要
    1. ● 例年のフローとは異なるため、人事労務部・経理部・外部の税理士などそれぞれの

業務範囲の見直し・すり合わせ

    が必要

③従業員の注意点

    1. ● 例年と回答方法が異なるため、

十分な回答ルールや説明が必要

     (「これはどう入力するの?」「ログインできない」などのシステム的な問い合わせが増え、逆に大変になるケースも多い)
    ● PC,スマホでの操作が苦手な従業員のフォロー (場合によっては「まずは一部署のみクラウド化してみる」という切り分けも検討する)
    1. ● 例年の電話でのコミュニケーションではなく、

システムからの連絡(テキストベース)

    になるため、反応が全くない場合もある。

④アウトソース先の注意点

回収した情報が給与計算や人事マスタにどう反映されるか

    、を把握し共有する
    ● アウトソース先が正しくシステムを利用できるか
    1. ● 同時に修正できてしまう場合の

ルールを設定

    する(給与BPO→給与計算/税理士→年末調整/企業→人事マスタ)
    1. ● 従業員から

年末調整の問い合わせがあった場合の質問ルートを整理

    する(従業員からすると知らないアウトソース先会社から連絡がくることになる)

ペーパーレス年末調整の開始手順

手順①プランを決める(申告書の収集だけでも楽に! or 税額計算・電子申請まですべてクラウド化するか)
手順②プロダクト(利用サービス)を決める
手順③スケジュールを立てる
手順④誰がやるかを決める

セッション2 - ハーモス年末調整の特徴

スピーカー:ハーモス年末調整 製品企画担当 細野 千枝子 氏

ハーモス年末調整で電子化できる業務

「ハーモス年末調整」は、年末調整の各申告書の「作成」「収集」「管理」と、「給与計算システム連携データ出力」ができるシステムです。

※「年税額の計算」「所得税の返金・徴収納付」「市区町村・税務署への書類の提出」機能はございません。
※「源泉徴収票作成」はできませんが、無料の「ハーモス給与明細」を利用すれば従業員への「源泉徴収票の交付」が可能となります。

「従業員」に用意された4つの機能

①スマホ、タブレット、PCからの入力が可能。勤怠打刻アプリからも可能!

年末調整をするために必要となる各申告書の情報は、PC/タブレット/スマホから簡単に入力できます!
また、「勤怠打刻アプリ」からも入力可能となる予定です。

②電子の保険料控除証明書に対応

控除証明書も、アップロード・提出できるようになります。
保険会社やマイナポータル経由で取得した「電子控除証明書」を入力画面でアップロードするだけで控除証明書の内容が入力され、控除額は自動計算されるので非常に便利です。
紙の証明書類も、写真・画像形式で添付・提出していただくことが可能です(原本提出が必要な証明書については後日会社にご提出ください)。

③保険料控除額等の自動計算、入力アシスト機能

計算ミスの多い保険料控除額の算出や、収入から算出するのが難しい所得金額は、システム内で自動計算されます。端数処理誤りなどの心配はありません!
また、入力忘れ申告出来ない内容が入力された場合は、メッセージが出て知らせてくれます

④質問に回答するだけ。提出が必要な申告書を自動判定して作成

従業員は質問に回答するだけで、提出が必要な申告書が自動作成されます。

今年の年末調整対象、来年の扶養控除申告書も提出が必要な人が一番多いパターンだと思いますが、年末調整をしてから退職される方などで、年末調整はするが来年の扶養控除等申告書はいらない方の判定や、収入が2,000万円超の方などで、年末調整はしないが来年の扶養控除等申告書が必要な方の判定も行います。例えば、もし今年も来年も対象外の方に提出依頼を送ってしまったとしても、回答によって不要と判定される安心設計となっています。

「管理者」に用意された7つの機能

①基本設定

法人情報、項目毎の画像添付設定、申告書に印字する住所の選択などの年末調整に関する基本設定は、1画面内で設定が完了するので、シンプルで分かりやすいのが特徴です。
未提出者に自動でリマインドメールを送る設定も可能となってります。

②従業員回答画面の説明文をカスタマイズ

従業員の皆様に正しい情報を入力していただくために、従業員回答画面の各項目には説明文を添えることができます。
この各項目の説明文は自由にカスタマイズできます。予め基本的な説明文は記載させていただいていますが、会社によって従業員に説明したい内容が異なる場合もあると思いますので、全画面編集可能となる予定です。

③申告書の提出依頼する対象者の選択

システムには様々な雇用形態の方が登録できるようになっています。業務委託や派遣スタッフ、退職者や内定者など年末調整対象外の方が登録されていることもあるでしょう。
その場合でも、適切な社員に年末調整申告書の入力依頼が送付できるように、ステップを踏んで対象者を選択出来ます!

④提出状況、確認状況の進捗管理

提出状況、提出された書類の確認状況など進捗状況が一目で分かるようになっております!

・従業員からの提出状況
・提出内容のチェック状況
・確定状況
・メールの開封状況

⑤従業員が入力時に変更した項目、今年と来年の申告情報の差分表示

従業員が、予め入力されていた内容を変更した場合(今年と来年の申告情報の差分がある場合)は、その変更された項目に差分のマークが表示されます。差分がある項目だけ確認することで、確認作業も効率的に進めることができます。

⑥修正依頼、メッセージ履歴管理

修正が必要な場合は、申告内容確認画面から修正依頼のメッセージを入力し送信することができます。従業員も、修正が必要な項目で具体的な修正指示のメッセージを確認できるため、確実に修正できます。

従業員とのコミュニケーションはすべてオンライン上で完結メッセージの履歴も残るため安心です。

⑦出力帳票

申告書は、PDF・CSV形式で出力可能。「社員別」「一括」出力どちらでも出力できます。

●申告書(PDF)
●申告情報(CSV)
●他社給与連携用データ(CSV)

csvデータを用いて、他社の給与計算システムに連携させることも可能となっております。

ハーモス年末調整のプランと利用開始までのスケジュール

ハーモス年末調整のプラン

現在のハーモス年末調整には、プランによる機能の違いはありません。
ハーモス年末調整に備わっている申告書の「作成」「収集」「管理」や、「給与計算システム連携データ出力」機能は、すべて無料でご利用いただけます

※無料プラン・有料プランを問わず「ハーモス勤怠」をご利用中の企業様は、無料でご利用いただけます。

ハーモス年末調整の利用開始までのスケジュール

「ハーモス年末調整」は、2022年08月より順次リリース予定です。

2022年08月までは、アカウントを開設し、従業員情報を登録(氏名、メールアドレス、入社日、締日、ログインパスワード等)いただけますと幸いです。アカウントの開設方法(申し込み方法)の詳細はこちらのFAQをご覧ください。
Q. ハーモス勤怠の申込方法は?

※アカウントを1つ開設すると、そのアカウントで「ハーモス年末調整」「ハーモス勤怠」「ハーモス給与明細」「ハーモス日報」等の各システムを利用できるようになります。
※アカウントの開設は無料で行えます。

2022年08月に「ハーモス年末調整」がリリースされ次第、年末調整の基本設定や社員への案内文作成などの準備を進めてください。

無料セミナーは随時開催中!

無料のセミナー「「ハーモス年末調整」サービス説明会 ~初めてのペーパーレス化に必要なポイントをご紹介~」のイベントの様子をご紹介いたしました。

今後も定期的に「ハーモス年末調整」に関する無料セミナーを開催いたしますので是非ご参加ください。

次回開催予定:2022/6/21(火) 11:00〜12:00

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