【生産性革命とは】少子化時代。企業が競争力を強めるための提案

安倍政権は少子高齢化に対応するため、「生産性革命」と「人づくり革命」を新しい政策として発表しました。
安倍政権が新しく掲げる「新・三本の矢」の一つ「名目GDP600兆円」の達成のために、生産性革命が必須とされています。

本記事では、そんな生産性向上を目的とした生産性革命について紹介します。

生産性革命とは

政府は「新三本の矢」として「名目GDP(国内総生産)600兆円」「出生率1.8」「介護離職ゼロ」を掲げています。そのうちの「名目GDP600兆円」を実現するには、生産性革命が必要とされています。

政府は、生産性革命を推奨するために「生産性革命は未来への投資である」と定義づけをしています。生産性革命を起こした結果、特に「企業の稼ぐ力を高め」「新時代に挑戦する」「個人の潜在力を磨く」という3項目が実現されることを期待しています。
そのために不可欠と考えられているのが、IoT(モノのインターネット)やビッグデータ、ロボットや人工知能(AI)による産業構造や就業構造の変革です。政府はこれらロボットやIoT、AIなどといった最先端テクノロジーが、かつてないほどに生産性を大幅にアップする革新的な手法であると考えています。

生産性革命に企業が取り組むべきメリット:法人税や固定資産税の減税

現在の法人税は実効税率が約29%ですが、生産性革命において社員の給料を3%以上賃上げし、新たに人材投資をすることで、法人税を25%まで軽減する方向が示されています。さらに、企業が生産性革命のために先進技術を導入すれば、法人税は20%程度までに引き下げられます。

法人税が減税されれば、また新たな投資を行う余裕ができます。良い循環を起こすことができれば、さらなる企業の成長が見込まれるでしょう。また、生産性革命によって新しい機械を導入した企業には固定資産税の減税も検討されています。市町村によっては固定資産税を免除にするところさえあります。

生産性革命をきっかけに労働者の待遇を考え直し、好循環を起こせ

中小企業では労働者不足が深刻になっています。質の良い労働者を獲得するには、賃上げすることが考えられる対応策の一つでしょう。
賃上げをすれば社員のモチベーションは上がり、生産性もアップする可能性があるとともに、離職を少なくすることもできます。
逆に、生産性が上がらず、サービス残業も多いままで賃金も上がらないとすれば、質の良い労働者はすぐほかに流れてしまうでしょう。優秀な従業員が抜けることでその穴埋めのために既存の社員はより忙しくなり、どんどん悪循環に陥ります。

生産性革命では、賃上げをしてさらに新たに同労者を確保することで法人税が減税になるのです。その減税分ではさらに新たに労働者への投資をすることができるようになります。好循環を起こしていきましょう。

生産性革命のために、企業は積極的に先進技術に投資せよ

中小企業が利益を上げるためには、積極的な投資が必要です。
新しい機械や先進技術を導入すると、それに慣れる・使いこなす努力は必要なものの、一般的には生産性向上が見込めます。今まで人がやっていたことを先進技術がやってくれることで、時間効率化が期待でき、従業員はより重要な仕事に時間を使えるようになります。

生産性革命の恩恵を受けよ

『生産性革命』は、企業が生産性を高め競争力を高めるための政府から提案されたきっかけです。
法人税が引き下げられるという大きなメリットが提示されています。その条件は、文字通り生産性革命に必要な投資が示されています

企業が生産性革命に取り組むことは、減税の面だけでなく、企業の成長に大きく寄与することでしょう。早いうちから生産性革命への施策を進め、積極的に賃上げや技術投資を考えていきましょう。

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