ビジネスの場でよく使われる「ERP(企業資源計画)」という言葉をご存知でしょうか?
ERPのシステムを導入することで、会社全体の業務を迅速に進めることが可能になります。これは、スピードの求められるビジネスにおいては非常に重要です。
本記事では、そんなERPについて解説します。
ERP(企業資源計画)とは?
ERP(企業資源計画)とは、社内の経営資源を一括で管理しようとするシステムのことを言います。
経営資源とは、経営に必要な「ヒト、モノ、カネ、情報」のことです。これらの情報は部門ごとに別々で管理されていることが多いものです。しかし、これら資源はビジネスにおいて相互作用するものです。お金が動くときにはモノやヒトが裏側で動きますし、お金を動かすためには情報が欠かせません。
ゆえに別々に管理するのではなく、一括で管理してしまう方が良いのではという考えが広まり、ERPという概念が登場しました。
ERPを実現させる「ERPシステム」の存在
ERPの概念を実現するために開発されたのが「ERPシステム」です。
ドイツのSAP ERPや大塚商会の「SMILE」シリーズなどがその代表格で、国内外の各社が開発しています。
ビジネスの場では、多くの場合ERPといえばこのシステムのことを指します。「経営に関わる計画」という本来の意味よりも、経営に必要なヒトやモノ、お金や情報を一括に管理する"仕組みやシステム"として使われることの方が多いです。
ERPを導入するメリットとは?
ERPを導入することで生まれるメリットは主に二つあります。
一つ目は「業務の省力化」です。
各部門ごとのデータ管理から一括管理にすることで、ヒトや情報のシームレス化を図ることができ、同時に業務のムダを省けます。
二つ目は「情報を可視化」。
各部門ごとの情報を、一括管理によって「正確」に、かつ「迅速」に把握することができます。それによって、情報をリアルタイムに可視化することができるようになります。
上述のように、昨今は国内外様々なメーカーがERP導入のためのシステムを開発・提供しています。自社で開発しようとすると膨大な時間やコストがかかるものですが、既存のシステムを活用することで気軽な導入が可能です。
ERPを導入するデメリット
ERPを導入することにはデメリットもあり、それを十分理解した上で進めなければなりません。
特に「セキュリティ対策が難しい」ということは大きな懸念点でしょう。特に、既存のシステムを利用して社外でデータ管理をする「クラウド型」のERPを選択した場合です。インターネットの危険性や、各社のセキュリティ対策には十分注意しないと、最悪社内の全ての情報が漏洩してしまうことが起こらないとも限らないのです。
ERPを導入して、業務の効率化を図ろう
ビジネスの現場において重要なのは、スピードと正確さです。ERPを導入することで、さまざまなモノを社内でシームレスに扱うことが出来るようになり、より良い成果があげられることが期待できます。
情報管理といった懸念点をクリアしつつ、業務の効率化と生産性アップのためにERPの導入を前向きに検討しても良いのではないでしょうか。