2024夏季賞与シーズン目前!「賞与支払届」のご準備はお早めに

6月を目前に控え、この時期、巷で話題に上がってくるキーワードといえば「夏のボーナス」ではないでしょうか?今春の賃上げ傾向に鑑みれば、賞与についても期待が膨らむところですが、2024年度の夏季賞与はどんな傾向にあるのでしょうか。併せて、つい忘れがちな「賞与支払届」についても復習しておきましょう。

2024 年夏のボーナスは、春闘賃上げ傾向を受けて3年連続の増加見込み

みずほリサーチ&テクノロジーズが発表した「2024年夏季ボーナス予測」によると、2024年夏の民間企業の一人当たりボーナスは前年比+3.2%、3年連続の増加が見込まれるとのこと。春闘賃上げ率の大幅拡大を受けた所定内給与の伸びが、ボーナス増加にもつながるとの予測を打ち出しています。民間企業(事業所規模5人以上)における従業員一人あたりの平均賞与支給額は、「40万9,679円」との見通しです。

参考:みずほリサーチ&テクノロジーズ「2024年夏季ボーナス予測

支払日から5日以内!「賞与支払届」の流れを確認

従業員に賞与を支払った際、忘れてはならないのが「賞与支払届」への対応です。多くの企業で年に1~2回のお手続となるためうっかり失念しがちである他、人事異動で今回初めて「賞与支払届」に対応するご担当者様もいらっしゃるであろうことから、今一度、「賞与支払届」の流れを確認しておきましょう。

「賞与支払届」とは?賞与に係る社会保険料算定のためのお手続

賞与支払届とは、被用者である従業員及び 70 歳以上被用者に賞与を支給した場合、支給額(1,000円未満切捨)を届け出ることで社会保険料や年金の計算の基礎となる標準賞与額を決定する手続きのことです。届出期限は「賞与を支払った日から5日以内」と、非常にタイトなスケジュールとなっています。

賞与支払予定月の登録がある場合、事業所宛に「賞与支払届」が届きます

新規適用届、もしくは事業所関係変更(訂正)届にて賞与支払予定月を登録した事業所宛には、賞与支払予定月の前月に、日本年金機構から賞与支払届や賞与不支給報告書等の書類が送付されます。送付された賞与支払届はそのまま放置せず、早急に内容をご確認ください。なお、あらかじめ届出書に印字されている被保険者氏名等の内容は、賞与支払予定月の前々月の19日までの情報が基になっています。印字されていない対象者がいる場合、追記して届出ましょう。
賞与支払月の登録をしていない等で書類が届かない場合、以下より「賞与支払届」をダウンロードできます。

参考:日本年金機構「主な届書様式の一覧

賞与を支給しない場合は「賞与不支給報告書」を提出しましょう

書類が届いた事業所で、賞与を支給しない場合、同封の「賞与不支給報告書」の提出が必要になります。賞与不支給報告書は2021年度より新設された様式で、従来不支給の旨を記載した「被保険者賞与支払届総括表」にて届け出ていた手続きについて、総括表廃止に伴い専用の報告書用紙にて行うことになりました。
なお、日本年金機構に賞与支払予定月を登録していない事業所について、賞与不支給報告書の提出は不要です。

参考:
日本年金機構「従業員に賞与を支給したときの手続き
日本年金機構「【事業主の皆さまへ】令和3年4月からの賞与支払届等に係る総括表の廃止及び賞与不支給報告書の新設について

「賞与支払届」の送付希望又は送付停止希望、賞与支払時期の変更等がある場合のお手続

現状、決まった時期に賞与の支給をしていても「予定月を登録していない」という企業や、「賞与の支払月が変更になった」「賞与の支払いが不定期になったので賞与支払届の送付を停止したい」等の変更を希望する現場は、登録内容の変更を届け出ましょう。

賞与支払予定月の登録・変更・抹消は、「健康保険厚生年金保険 事業所関係変更(訂正)届」によって行います。
■ 賞与支払予定月を新規登録する場合:
「⑲賞与支払予定月」欄の「1.登録(変更)」に〇をし、支払予定月を記入
「⑳賞与届用紙作成」欄の「0.必要」に○
■ 賞与支払予定月を変更する場合:
「⑲賞与支払予定月」欄の「1.登録(変更)」に〇をし、変更後の支払予定月を記入
「⑳賞与届用紙作成」欄の「0.必要」に○
※「賞与不支給報告書」に従前の賞与支払予定月を変更する場合の記載欄があり、そちらで変更することも可能
■ 賞与支払予定月の登録を抹消する場合:
「⑲賞与支払予定月」欄の「2.全解除」に〇をし、「⑳賞与届用紙作成」欄の「1.不要」に○

参考:日本年金機構「事業主の変更や事業所に関する事項の変更があったときの手続き

賞与支払届への対応をお忘れなく

夏季賞与の支給時期は、ちょうど労働保険年度更新や健康保険・厚生年金保険算定基礎届といった2大イベントの時期と重複するため、「賞与支払届」の提出はつい忘れられがちになります。賞与の支給と届出をセットで処理できる様マニュアル化する等して、確実に対応できるようにしておきましょう。

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