なぜ男性の育児休業取得率はあがらない?取得率向上のメリットもご紹介【ワークライフバランス】

あなたの身の回りには、男性の育児休業取得をしているケースはありますか?
2018年3月現在、まだあまりその取得率は高くないのが現実ではないでしょうか。

男性の育児休業取得率を上げることは、その家族にとってはもちろんのこと、企業にとっても多くのメリットが存在します。
本記事では、男性が育児休業を取得するメリットと、なぜそれが浸透していないのかを紹介します。

男性の育児休業取得率はどれほどなのか

厚生労働省の「雇用均等基本調査」によると、女性の育児休業取得率は常に80%を超えています
また、2017年10月から育児休業の期間が最長2年に延長されるなど女性への支援は手厚くなっています。

一方で、男性の育児休業取得率は平成29年度は約5%どまりです。
女性と比べて圧倒的に取得する人数が少ないのが現状です。

会社によっては、もはや男性が育児休業を取る制度が整ってすらいないと感じる方もいるのではないでしょうか。
ただ実際は、育児休業という制度は国が定める制度であり、女性だろうと男性だろうと関係なく取得することができるよう認められています。

参考:厚生労働省「H29年度雇用均等基本調査の結果概要(厚生労働省)

男性の育児休業取得率をあげることによる企業のメリット

では企業が男性の育児休業取得率をあげることにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

①企業イメージをあげることができる

第一にあげられるメリットとしては、企業のイメージアップです。
男性の育児休業取得率は5%という中で、育児休業の取得率が高い企業であることがアピールできるとそれは世間からみても「ワークライフバランスに力を入れている企業だ」と思ってもらえることでしょう。他社との差別化に繋がります。

そんな会社で働きたいと思う人材が増えている昨今、ワークライフバランスに力を入れている企業だと認識されることは、優秀人材の確保に繋がります。
同時に、自社の社員の満足度をあげることができるれば、それが離職率の軽減にも役立つでしょう。

②仕事の作業効率をあげることができる

育児休業を取得すると一時的には長期間社員が抜けることになりますが、それは一時的なこと。男性でも育児休業を取得させてもらえると、それは会社への帰属意識に発展するでしょう。復帰後の仕事に身が入る効果が期待できます。

そして、育児休業を取らなかった社員でさえも、自身の子供ができた時に育児休業を取得しようという思いから、仕事に精が出やすくなると考えられます。

③企業の働き方改革を推進できる

最後にあげるのは、まさに現在注目を浴びている「企業の働き方改革」の推進です。
男性の育児休業の取得率をあげるなど、今までの常識にとらわれない働き方改革を推進することで、育児休業以外の働き方改革も見直すきっかけを作ることができるでしょう

例えば、特別休暇や福利厚生など、今までは活用してこなかったものに興味や関心を持つ社員が増えるはずです。その活用が進むことで、全社的にポジティブな雰囲気で働き方改革を進めることができ、ワークライフバランスを実現した企業に進化できることでしょう。

男性が育児休業を取りづらい理由

ではなぜ、現実問題として、男性の育児休業の取得率が5%と低い水準でとどまっているのでしょうか。

男性が育児休業を取りづらい理由をご紹介します。

①収入が減るため

育児休暇を取得した場合、通常は育児休業給付金を受給することができます。
その額は、育児休業を取得してから180日間は取得前の給与の67%、それ以降は50%とされています。

しかし給付金を受け取ることができたとしても、給料が50~67%減ってしまうことは家庭の経済事情的には少し厳しいことでしょう。
さらに同じ期間に女性側も育児休業を取っているとなると、家庭の働き手がいない状態になってしまいます。これに不安を感じる人が多いため、男性の育児休業取得が進んでいないと考えられます。

ただ、実際には給付金から社会保険料が引かれなくなるため、想像より手取りのダメージは少ないはずです。
ですので、育児休業を推進していきたい企業は男性にこのことを伝え、少しでも不安を和らげてあげる必要があるでしょう。

参考:厚生労働省「育児休業給付の内容及び支給申請手続について

②キャリアに影響があるかもしれないという不安

たとえ育児休業を取ることによる給与の不安はなくなったとしても、長期間仕事から離れてしまうことへの不安はなかなか減らせるものではないかもしれません。
男性が育児休業を取ることにより仕事にブランクができ、復帰した時に自らのキャリアに影響がないのかについて不安に思う人は少なくありません。

本来、男性が育児休業を取ることによるキャリアへの悪影響は生まれないようにすべきです。
しかし、どうしても育児休業取得が少数派であると、長期間休むということをよく思わない上司がいる可能性もゼロではありません。

そのような上司がいることも考えると最悪の場合昇進が遅れてしまうのではないかと思ってしまうことが、男性の育児休業の取得率が上がらない原因となっているのです。

そのため、育児休業を推進していきたい企業は「男性が取得することは当たり前のことだ」という啓蒙活動を行う必要があります。今後のキャリアに傷がつくことなどはない、という認識を広げていきましょう。

③そもそも育児休業を取る選択肢がない

男性の育児休業取得率が上がらない要員として、そもそも男性の中に育児休業を取得するという選択肢が存在しないというケースもあります。

その男性が取得しないこと自体は個人の自由ですが、企業として育児休業取得率をあげていきたい場合は「男性も育児休業を取って良い」ということを日頃から意識づけることが大切です。

男性がスムーズに育児休業を取得できる環境作りを

育児休業を取得する際には、休業時の休みの管理はもちろん、日頃の勤怠管理を正しく行っておく必要があります。
それがないと、助成金を受け取るための要件を達成することができないからです。

無料のクラウド勤怠管理システムIEYASUを活用し、いつでも男性に育児休業を取得してもらえる環境作りをしておきましょう!

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