
2021年6月10日、打刻ファースト運営のIEYASU株式会社は、無料のセミナー「餅は餅屋に聞け!プロがこっそり教えるシフト・勤怠管理の極意」を開催いたしました。
本セミナーでは、クラウド型無料シフト管理サービス・アプリ「Oplus」を提供するOplus株式会社の代表取締役である杉原和樹氏と、HRテクノロジーの導入支援・業務設計コンサルティングを行う株式会社TECODesignの代表取締役である杉野愼氏を外部講師としてお迎えし、シフト管理・勤怠管理に関する課題・悩みを解消するための運用上のコツや、紙やエクセルによるアナログな管理方法からクラウドシステムを利用した管理方法へと移行する際のポイントなどを紹介しました。
目次
セッション1 - 労務のデジタル化のはじめかた「何を」「どこから」「どうやって」を公開します!
スピーカー:株式会社TECODesign 代表取締役 杉野愼
まずは「要点」を整理することが大切
「どれが一番いいか教えて欲しい」
「どれが最適なシステムなのか知りたい」
HRテクノロジーの導入支援を行なっていると上記のようなご質問をいただきますが、結論としては「一撃必殺の回答はありません」。
最適なシステムを選ぶためには、まず「何を解消したいのか」という要点を整理することから始める必要があります。
要点①人事の問題か、労務の問題か
要点②素材・加工・品質のどのフェーズに課題があるのか
「給与計算が大変だからクラウド給与計算システムを導入する」では課題は解決しません。
給与計算に課題があるのであれば、給与計算の工程の中でどの部分に課題があるのかを整理しなければなりません。
「シフト」に課題を感じているのであれば、課題があるのは「シフトの募集方法か」「シフトの組み方か」「シフトを組んだあとの勤怠管理・集計なのか」「シフトの後付けなど法律に反した運用をしているのか」などのように、どのフェーズに課題を抱えているのか、そしてシステムを導入してどのように解消したいのかを明確にしておきましょう。
そもそも「Saas」とはどのようなもの?
人事労務業務を効率化する「Saas」が数多く登場していますが、会社がそれらのサービスを導入する際には「あれできないのか・これできないのか問題」が生じます。
細かい機能や会社独自の運用に適した操作ができるのかどうかばかりに注目してしまった結果、結局サービスを選ぶことができずに終わった、もしくは導入しても課題解決に繋がらないケースも少なくありません。
その「あれできないのか・これできないのか問題」を考える前に、まず「Saas」というものがどのようなサービスなのかを整理しておきましょう。
数多くのサービスがありますが、それらの根本的な部分はどのサービスでも同じです。
(例)打刻・勤怠集計・csv出力・レポート・有給休暇管理などの基本機能は、IEYASUもジョブカンもKING OF TIMEにもあり、それぞれに大きな差はない。
Saasは、根本的な汎用性の高い部分がパッケージングされているからこそ安価で提供されています。
また、コア機能の費用だけでなく、以下のような費用も含まれた上で「数百円/人」という安価で提供されています。
・システム開発費、人件費
・インフラに関する費用(ネット、サーバーetc...)
・システムの運用維持費
・高度なセキュリティ対策
・機能の追加、法改正対のアップデート
汎用的だからこそ安価であり、
汎用的だからこそ基本的には法律に適した運用は可能で、どの会社にも適用できるのが「Saas」です。
【最重要】汎用部分と保守運用の見極め
■まずは「譲れないポイント」を整理
Saasの導入、ITによる業務改善をはかる上で、「あれできないのか・これできないのか問題」よりも大事なのは、譲れないポイントを整理することです。そのために、まず以下3つの観点で業務内容を見直しましょう。
①法律を守っていない
まず、現在の業務の中で法律を守れていない部分がないかどうかを確認します。もし問題があれば、Saasの導入を機に改善していきましょう。
(基本的にどのサービスも法律に準拠したシステムになっていますので、Saasを導入し運用を見直すことで改善されることが多いです)
②法律を上回った措置をしている
次に、法律を上回った措置をしている部分を確認します。
(例)
●有給休暇を労働基準法で定めれている以上の日数を付与する、早くが付与する
●月3回までであれば遅刻は控除しない
上記のような法律を上回った会社独自の措置を、Saasで完璧に対応することは難しいのでシステム外で管理します。
このような会社独自の措置は会社の付加価値にもなりますので、人力でも頑張って対応していきましょう。
③ルールがないために独自進化しすぎている
会社としてのルールがないために、属人化してしまい独自進化しすぎてしまった業務がないかどうかを確認します。
その業務をルール化して会社として行うべきか、それともシステム化を機に独自進化したルールを見直しシステムに合わせるのかを、見極め整理することが重要です。
①〜③を検討せずに単純にシステムを導入しても業務改善には繋がりません。
IT化の基本の流れ
IT化を進める上では、まず初めに現在の業務を見える化し共有(=属人化を脱却)します。
その上で、非効率な業務を標準化・データ化し、組織の体制を見直します。
最後に、ITを導入することによって、システムは効果を発揮します。
ITは、「システムを導入すればすべての課題が解決する」というような魔法ではありませんので、(ピラミッドの1段目から)地道に解決しなければなりません。
システム化で最も重要なことは、現在の業務を見える化し、属人化してしまった業務を標準化する作業です。
また、システム化する際には、「ITを導入したことによってどのような効果を得られるのか」「システム導入後にどのような状態になれば良いのか」などの「効果」を明確にしておくことも重要です。
導入後を「イメージ」することが大切
ITは「導入したら問題解決!」という魔法ではありませんので、その後をイメージし対処する必要があります。
導入が決定したあとにも、「移行期」「運用期」「改善期」などのタイミングごとに問題は発生します。
あくまでも、システムを運用して業務改善をすることが目的です。
導入後に後悔することのように、あらかじめ意思決定のあとに起こりうることも想定して準備をしておくことで対処しましょう。
セッション2 - プロがこっそり教える「シフト」の極意
スピーカー:Oplus株式会社 代表取締役 杉原 和樹
クラウド型無料シフト管理サービス・アプリ「Oplus」とは?
(シフト管理者担当者)「月末に6〜15時間かけてシフトを調整」
(シフト管理者担当者)「シフト作成後のヘルプ要請が面倒」
(スタッフ)「シフト希望を提出するたびにシフト体系を毎回確認しなければならない」
(スタッフ)「シフト提出のためにわざわざ店舗へ足を運ぶ」
Oplusは、上記のようなシスト管理担当者、システムを提出するスタッフ双方のシフトに関する”煩わしさ”を解消するクラウド型無料シフト管理サービス・アプリです。
【詳細】
公式サイト クラウド型無料シフト管理サービス・アプリ「Oplus」
Oplusで解決する3つの「現象課題」
クラウド型無料シフト管理サービス・アプリ「Oplus」の導入メリットとして「現象課題を解決できる」という点が挙げられます。
現象課題①非接触でのシフト収集・共有
現象課題②シフト作成業務の工数削減
現象課題③円滑なコミュニケーション
現象課題①非接触でのシフト収集・共有
「シフト提出のためにわざわざ店舗へ足を運ぶ」というような従来の運用では、感染リスクが高まります。
一方、OplusであればPC・スマホからいつ・どこでもシフト提出・作成・共有が可能になりますので、スタッフの感染リスクを最小限に抑え、より安全な店舗運営を実現することができます。
現象課題②シフト作成業務の工数削減
「提出シフトの入力」や「ヘルプ要請」「シフトの再調整」など、シフトに関する一連の作業には15時間ほどかかりますが、Oplusを導入することによって、それらの工数を大幅に削減することができます(約1/5)。
現象課題③円滑なコミュニケーション
シフト提出催促や出勤要請など、シフトに関してスタッフとコミュニケーションをとる必要がありますが、個人のメールやLINE、電話番号などで連絡することも少なくありません。Oplusを導入することによって、コミュニケーションを一本化できるようになり、より効率的な連絡が可能になります。
Oplusで解決する「本質課題」
■各拠点のシフト管理の把握しづらさから生じる潜在課題
紙やエクセルで管理されることの多いシフト管理業務の性質上、属人化されることが多く、各拠点でシフト管理の実情を把握することは難しいです。その結果、以下のような潜在課題を内包している可能性も大いにあります。
【例1】大手運送会社子会社(500名規模)
本来1時間取るべき休憩を何かしら理由をつけて15分~30分少なく休憩時間を申告してくるスタッフが後を立たず、年間で約1000万円の損失が出ている。
【例2】大手不動産会社(1000名規模)
シフトを各店でエクセル管理しているため、本部側で各店の人件費予算と実績の乖離が計画段階で把握できず、年間で約750万円の損失が出ている。
■Oplusで潜在化している本質課題を解決
Oplusを導入することによって、シフト作成作業の工数削減などの店舗側のメリットを得られることはもちろん「本部側」にもメリットがあります。
各店の状況がOplusによって可視化されることで、本部側は課題を把握することでき、より的確な指示をリアルタイムに出せるようになります。
各店のシフトデータを基に人件費データを自動で集計する「店舗別人件費データサマリー」を活用すれば、各店毎に計画値の乖離を把握できるのに加え、エリア全体で予算内運営ができているか等の確認も可能になります。
■シフト・人件費データから本質課題の解決へ
【デモツアー】クラウド型無料シフト管理サービス・アプリ「Oplus」
スタッフ側の画面と管理者側の画面をそれぞれ表示し、「シフト希望日の提出〜シフト組み〜コミュニケーション〜業務管理」までの一連の流れの操作方法について具体的にご説明いただきました。
以下のURLより、クラウド型無料シフト管理サービス・アプリ「Oplus」の「デモツアー」をご予約いただけます。
Oplusの「デモツアー」に予約する
https://oplus-teco.youcanbook.me/
セッション3 - 無料の勤怠管理システムIEYASUの効率的な使い方
スピーカー:IEYASU株式会社 代表取締役 川島寛貴
勤怠管理システム「IEYASU」とは?
人数無制限・無料で利用することができるクラウド勤怠管理システムで、Webブラウザもしくはスマートフォンアプリから簡単に打刻ができるサービスです。カードリーダやNFC対応機器を利用し、手持ちのSuica等で打刻することも可能です。さらに、拠点のIPアドレスを設定することで不正打刻を完全に防止!
出退勤時刻はもちろん、有給取得等の各種申請の管理をすることもできます。日報管理・給与明細の管理機能も無料で利用できる。
課金して有料版にアップグレードすることで、データの永続的な保持や、オンライン問い合わせ等のサービスが追加されます。
●無料のクラウド勤怠管理システム 「 I E Y A S U 」
●無料のクラウド日報管理システム 「 I E Y A S U 日報管理 」
●無料のWeb給与明細システム 「 I E Y A S U 給与明細 」
「シフトを組むべきか」どうかをタイプ別に解説
3つの確認事項からタイプを判別
クラウド勤怠管理システムIEYASUを用いてシフトを管理する場合、以下3つの確認事項をもとに、タイプ別の最適な運用方法をお選びいただけます。
【確認事項】
1)時間帯にパターンがある
2)休日にパターンがある
3)遅刻・早退の管理が必要
1)時間帯にパターンがある
● 5:00-10:00
● 5:00-17:00
● 10:00-17:00
● 17:00-23:00
● 19:00-23:00
まず、上記のようにシフトの勤務の時間帯がいくつかのパターンがあるかどうかをご確認ください。
2)休日にパターンがある
● 土日祝日休み
● 火曜・水曜休み
● 第一月曜・木曜、第二水曜土曜が休み
次に、上記のような休日パターンがあるかどうかを確認します。
休日にある程度定まったパターンがある場合は、シフト登録ではなく、休日カレンダーの登録で運用が可能です。
なお、この「休日パターン」が何個でも登録が可能ですので、社員ごとに異なる休日パターンを紐づけるすることもできます。
3)遅刻・早退の管理が必要
最後に、「遅刻」「早退」を正確に集計するべきかどうかをご確認ください。
※「遅刻」「早退」を正確に集計するためには、IEYASU以外のどのようなシステムであれ、シフトごとの所定勤務時間(出勤時間・退勤時間)を登録しなければ集計ができません。
タイプ別に適切な運用方法をご紹介
(タイプ1)「休日カレンダー」で対応
●時間帯のパターン:有り
●休日のパターン:有り
●遅刻・早退の管理:必要
病院や会社のアルバイトなど、ある程度休日パターンや時間帯が決まっている場合は、シフトではなく「休日カレンダー」をご活用いただくことで効率的に運用できます。
(タイプ2)「シフト」で対応
●時間帯のパターン:有り
●休日のパターン:無し
●遅刻・早退の管理:必要
タイプ1のように、休日パターンが定まっておらず、従業員によって休日がバラバラである場合は、「シフト」の機能をご活用ください。
【詳細】
Q. シフトの活用方法を詳しく知りたい
(タイプ3)「フルフレックス」で対応
●時間帯のパターン:無し
●休日のパターン:無し
●遅刻・早退の管理:不要
IEYASUの運用方法の1つとして、シフトではなく「フルフレックス」で対応する方法があります。
実際に、シフトではなくフルフレックスで対応されているお客様も多くいらっしゃいます。
シフトが必要な従業員は、単純に稼働時間に時給をかけて給与の支払いを行なっているだけなので、シフトを組まずに、単純に出勤・退勤時刻を打刻で記録し、その勤務時間をシンプルに集計します。
アルバイトやパートタイマーが多い飲食や店舗系のお客様や、
最近の事例では新型コロナウイルスのワクチン接種センターなどのスポット業務の現場でもこの運用方法がよく採用されています。
(タイプ4)「Oplus」で対応
●時間帯のパターン:無し
●休日のパターン:無し
●遅刻・早退の管理:必要
時間帯や休日にパターンがなく、かつ遅刻や早退も管理する必要がある場合、IEYASUのシフト機能では大変になりますので、上記の場合は、クラウド型無料シフト管理サービス・アプリ「Oplus」で運用することをお勧めします。Oplusであれば、時間帯や休日にパターンがなくとも自由にシフトを入力することができます。また、IEYASUの場合は「シフトの希望日の募集機能」がない一方、Oplusであればシフトの希望日をスマホで簡単に募集することができます。
上記の様な場合は、IEYASUとシフトを管理するツールを併用しているお客様も多いです。
●OplusとIEYASUとオプラス
●ExcelとIEYASU
「シフトはIEYASU以外のツールで管理し、勤務実績はIEYASU取り込んで管理する」というように、併用して管理することも1つの手段としてご検討いただけますと幸いです。
IEYASUのご好評をいただいている便利な機能
・打刻から情報確認まで全てスマートフォンで完結
・レポートも自由に出力可能。グラフ等ビジュアルで見ることも可能
・予実管理が可能で、予定と実績をグラフで見れる
・日次勤怠画面から業務割合を申請できる
・日次勤怠画面から経費精算・資料添付ができる
・勤怠アラートも自由に設定可能
・全社員に情報を発信できるお知らせ機能も実装
・slack、LINEでの打刻
・労働基準法に完全対応した残業管理レポート
・QRコード打刻
・slack通知
・打刻漏れなどのエラーを一覧で確認できる勤怠エラーレポート
・様々な人事労務システム、給与計算システム等とのAPI連携
・IEYASU APIで基幹システムや独自のシステムと連携
・人気機能ランキングベスト5
各種マニュアル・コンテンツも充実
各種マニュアル・FAQコンテンツ・記事・動画などを充実させています。
もし何か設定で分からないことがありましたら検索エンジンで検索していただければヒットするようにしておりますので是非ご活用ください。
●IEYASU_FAQサイト
「どの種類のICカードが利用できますか?」「休憩時間の自動追加はできますか?」等、具体的な「Q:質問」と「A:回答」をセットで掲載しております。随時内容は更新しておりますので、設定や運用にて何か疑問がございましたら、まずこちらのサイトから検索してください。
●人事労務メディア「打刻ファースト」
人事労務に関する情報や人事担当者がチェックすべき内容等を記事にして定期的に発信しています。
他にもIEYASUの活用方法なども記事にしています。
(例)勤怠管理IEYASUの使い方『届出申請を利用した「残業申請」の使い方』
人事労務メディア「打刻ファースト」
●IEYASU_YouTubeチャンネル
IEYASUの初期設定動画や、機能を紹介する動画はもちろん、無料公開しているセミナーやオンライン質問会の動画、さらには人事労務に関するお役立ち情報を配信するNEWS動画など、様々な動画を配信しています。
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