【ブラザーシスター制度とは?】新入社員の離職率を下げ、定着を狙え

新入社員の平均的な離職率は、1年以内の離職が12.3パーセント、3年以内の離職32.2パーセントに達しています(2014年データ)。あなたの会社での離職率はいかがでしょうか?この数値を少しでも下げようと、導入されている制度がブラザーシスター制度と言うものです。

ブラザーシスター制度とは?会社への定着が目的

ブラザーシスター制度とは、同じ職場に在籍する入社数年の先輩が新人の業務の指導や悩みの相談に乗ることで新人の仕事への戸惑いをなくすことを目指すものです。On-The-Job Training(OJT)と違う点は、対象を業務のみに絞らない点と、その目的です。ブラザーシスター制度の主な目的は新人の会社への定着を促し、本人と会社にとって適切なキャリアを形成してもらうことにあります。歳が近く数年前まで新人だった先輩だからこそ、新人の気持ちや悩みを理解しやすいことから役を任せるのに適しています。ブラザーシスター制度の活用で、新人が長期的に会社で働き続けたいと考えるようになれば、成功です。

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ブラザーシスター制度のメリット

新人が成長して会社のキーマンとなり、高い成果をあげるようになったとしても、転職によって会社を離れてしまうことは起こり得ます。そしてそれは会社にとっての損失です。ブラザーシスター制度は、新人のうちに会社へのロイヤリティーを引き上げておくことで定着を促そうとするものです。先輩に悩みの相談に乗ってもらうことなどを通して深い人間関係を構築しておくことで、転職や退職による流出可能性を抑えます。また、新人が将来的に先輩側として指導することで後輩に対する責任感が育ちます。この点もまた、転職の可能性を引き下げる効果を生みます。また新人が抱える悩みを先輩が吸収することで、会社と新人の間にある考えや悩みのギャップを縮め、適切な定着対策をたてることが可能となるのです。

ブラザーシスター制度に必要な「同一性」と「社内のサポート」

ブラザーシスター制度を維持していくために大切となるのは指導内容の同一性です。業務やキャリア形成といった点において、先輩の個性で指導の差が発生することは避けるべきことです。ブラザーやシスターになる前に、もしくは定期的な研修が必要となるでしょう。また新人に指導を行う立場のブラザーやシスターにも不安は発生するでしょう。ぜひとも上司や職場の人間によるサポートを欠かさないようにしましょう。新人の抱える問題を解決するのに、先輩1人の手で収まるとは限らないでしょう。職場全体での協力が重要です。ブラザーやシスターが新人指導の中心になりつつも、各々のサポートも積極的になりましょう。

ブラザーシスター制度が社員の流出を防ぐ

ブラザーシスター制度は新人の会社への定着を促すとともに、会社へのロイヤリティーを高めるための制度です。それによって離職率を引き下げる効果を期待するものとなります。この制度を円滑に機能させるためには、ブラザーやシスターの当人だけでなく、上司を始めとした会社全体でのサポートが必要であることを忘れてはいけません。

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