【今さら聞けないOJT】失敗するOJTの条件とは?

近年、当たり前のように使われている「OJT(On-The-Job-Training)」とは一体どういったものでしょうか。オン・ザ・ジョブ、つまり現場での業務の中で訓練(トレーニング)を行うものことを指しますが、その本質を理解できているでしょうか?

OJTとは、効率的な人材育成カリキュラム

そもそもOJTとは一体どういったものでしょうか。「人材育成を目的とした現場研修」といった認識をしている方が多いかもしれませんが、計画性もなくただ現場研修を行うことがOJTではありません。ojtは、Show(やってみせる)、Tell(説明する)、Do(やってみる)、Check(評価・指導する)という手順を踏み、研修を行う手法です。
これらは「4段階職業指導法」と呼ばれるもので、効率的な人材育成を目的としたカリキュラムです。アメリカで誕生したこの手法は、第一次世界大戦の際に大量の人材を素早く教育するために提唱されたという背景があります。

Show・Tell・Do・Checkを意識する

まずは「Show」についてです。はじめに業務がどのように行われているかをやってみせることで、全体像をイメージしてもらいます。言葉で説明するよりやってみせた方がより具体的にイメージすることができるので、非常に重要です。
業務のイメージができてきたところで「Tell」を行います。より詳しい業務の内容について説明をするのですが、このときにShowを行っていることで「なぜそうするのか」をよく理解することができます。
そして次に「Do」。実際にやってもらいます。ただ「やってみて」と言うだけではなくしっかりと横について、適切な指示をしましょう。
最後に「Check」です。先程のDoに対してのフィードバックになります。悪かったところだけではなく、良かった点についても評価をしましょう。Doによってでてきた課題を明確にし、改善していくことが重要です。

よりよいOJTにするためには

では、よりよりOJTを行うためにはどうすればよいでしょうか。OJTがうまくいかない事例として「マニュアルがしっかりしていない」、「OJTトレーナーの育成不足」、「繁忙期にいきなりOJTを行ってしまう」などが挙げられます。
マニュアルがしっかりしていない場合は、まず指導方法・目標・計画をしっかり決めましょう。これは人によって指導方法や内容が変わってしまうことを防ぐためです。マニュアルをしっかり作ることで、OJTの品質を高めることができます。
そして、OJTの目的や意図をトレーナーが理解している必要があります。業務について深く理解している方でも、教育者としての知識があるとは限りません。OJTトレーナーを育成することが、よいOJTを行うための近道であるといえるでしょう。
また、OJTがうまくいかない例として多いのが繁忙期にOJTを行っている場合です。業務に追われながらの教育では、フィードバックがうまくできていないなどの問題が多く発生します。そのような場合は、OJTの前に「OFF-JT」を取り入れるなどの対策が必要となります。

OJTの改善は会社の成長につながる

「よいOJT」は一朝一夕にはできません。現在のOJTを見直し、浮き彫りになった問題点を少しずつ改善していくことがよいOJTを行うための近道です。OJTを改善することができれば、会社全体としての成長につながることでしょう。

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