2022年冬ボーナスはコロナからの本格回復の兆し!「賞与支払届」のお手続きをお忘れなく

12月を目前に控え、今年も冬のボーナスが話題に挙がる季節となりました。2022年の冬季賞与に関しては前年実績からプラスに転じ、コロナからの本格回復が見込まれるものと予測されます。コロナ以前ぶりの賞与支払となる現場においては、「賞与支払届」の提出を忘れないようご注意ください。

2022年冬のボーナス 一人当たりの支給額は「前年比+2.5%」となる見通し

三菱UFJリサーチ&コンサルティングによると、2022年冬の民間企業(調査産業計・事業所規模5人以上)のボーナスは前年比+2.5%とのこと。コロナ禍で前年比マイナスに転じた2019年及び2020年、さらに前年とほぼ同水準に終始した2021年の状況を踏まえると、ようやくコロナ以前への回復の兆しが見られるものと評価できます。

参考:三菱UFJリサーチ&コンサルティング「2022年冬のボーナス見通し~コロナ禍の影響は剥落し、本格的な回復が見込まれる~

意外と忘れがちな「賞与支払届」に確実に対応しましょう

企業においては、この冬、コロナ禍で取りやめていたボーナスの支給を再開するところも多いのではないでしょうか?コロナ禍以前ぶりの賞与支給という現場では、人事異動の影響で、給与計算等を担うご担当者様が今回初めて「賞与支払届」に対応するケースも出てくるかもしれません。また、熟練したご担当者様であっても久しぶりの対応、しかも年末の繁忙期においては、賞与支払届の手続きが抜け落ちることも想定されます。賞与支払に伴い必要な「賞与支払届」の流れを、今一度確認しておきましょう。

「賞与支払届」は支払日から5日以内にお手続を

賞与支払届とは、被用者である従業員及び70歳以上被用者に賞与を支給した場合、支給額(1,000円未満切捨)を届け出ることで保険料や年金の計算の基礎となる標準賞与額を決定する手続きのことです。事業主は、賞与を支払った日から5日以内に届け出なければなりません。

事業所宛に「賞与支払届」が届いていますか?

新規適用届、もしくは事業所関係変更(訂正)届にて賞与支払予定月を登録すると、賞与支払予定月の前月に、日本年金機構から賞与支払届等の届出用紙が事業所宛に送付されます。送付された賞与支払届には、あらかじめ被保険者の氏名等が印字されていますが、この内容は賞与支払予定月の前々月の19日までの情報が基になっています。印字されていない対象者がいる場合、追記して届出ましょう。
なお、賞与を支給しない場合には、同封の「賞与不支給報告書」の提出が必要になります。賞与不支給報告書とは、2021年度より新設された様式で、従来不支給の旨を記載した「総括表」にて届け出ていた手続きを専用の報告書用紙にて行うことになりました。なお、日本年金機構に賞与支払予定月を登録していない事業所については、賞与不支給報告書の提出は不要です。

参考:
日本年金機構「従業員に賞与を支給したときの手続き
日本年金機構「【事業主の皆さまへ】令和3年4月からの賞与支払届等に係る総括表の廃止及び賞与不支給報告書の新設について

「賞与支払届」の送付を受けたい、送付時期を変更したい、もしくは送付を止めたい場合にはお手続きを

現状、賞与支給があるにもかかわらず、予定月の登録をしていない現場もあると思います。もちろん、賞与支払月の登録は必ずしなければならないわけではありません。しかしながら、賞与支払予定月に合わせて賞与支払届の送付を受けることで、事業所が必要な手続きを確実に行うための一助となります。そのため、毎年賞与支払をする事業所で届出用紙の送付を受けていない場合、賞与支払予定月を登録しておくと便利です。また、賞与支払予定月を変更したい場合、もしくは予定月を登録したものの賞与支払をしないこととする場合にも、登録内容の変更を届け出ると良いでしょう。

賞与支払予定月の登録・変更・抹消は、「健康保険厚生年金保険 事業所関係変更(訂正)届」によって行います。
■ 賞与支払予定月を新規登録する場合:
「⑯賞与支払予定月」に支払予定月を記入し、「㉒賞与届用紙作成」欄の「要」に○
■ 賞与支払予定月を変更する場合:
「⑯賞与支払予定月」に変更後の支払予定月を記入し、「㉒賞与届用紙作成」欄の「要」に○(届出用紙の送付を受けない場合は「不要」に○)
■ 賞与支払予定月の登録を抹消する場合:
「⑯賞与支払予定月」に「0」、「備考」に「賞与支払月なし」と記入

参考:日本年金機構「事業主の変更や事業所に関する事項の変更があったときの手続き

なお、賞与支払予定月の変更であれば、前述の「賞与不支給報告書」に所定の記載欄が設けられていますので、併せてご活用いただければと思います。

LINEで送る

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事