Airbnb「従業員の約25%を解雇」CEOが解雇に関して従業員に発したメッセージを和訳。新型コロナウイルスによる苦渋の決断。

米国の民泊大手Airbnbが従業員の25%を解雇すると発表しました。その発表に際して、CEOが従業員に向けて発したメッセージが同社HPで公開されていました。難しい決断に至るまでのプロセス去る人々のために会社が何をするつもりかなど、従業員への思いが伝わるとても力のこもったメッセージだと感じました。本記事にてメッセージの和訳を掲載しますので、会社を経営する上で参考にしていただければ幸いです。

参考:Airbnb Newsroom「A Message from Co-Founder and CEO Brian Chesky」

ブライアン・チェスキー共同創業者兼CEOからのメッセージ

2020年5月5日にAirbnbの共同創設者兼CEOであるBrian CheskyがAirbnbの従業員に当てて送った文書です。

私の家からみなさんに話しかけるのは今回で7回目です。話をするたび、良いニュースと悪いニュースを共有してきましたが、今日はとても悲しいニュースをお伝えしなければなりません。

これまでみなさんからレイオフについて聞かれたとき、私は、あらゆることを検討中だ、と答えてきました。今日は、Airbnbの労働力の規模を縮小する予定だ、と伝えなければなりません。私たちのように居場所(belonging)をミッションとする企業にとって、立ち向かうことは非常に難しく、Airbnbを去らなければならない方々にとってはなおさらです。私がどのように今回の決断に至ったか去る人々のために会社が何をするつもりかそして次に何が起こるのかについて、できる限りの詳細を共有します。

この決定に至った経緯から始めます。私たちは皆、生涯で最も悲惨な危機の中を過ごしています。その危機が広がるにつれて、世界旅行は停滞していきました。 Airbnbのビジネスは大きな打撃を受け、今年の収益は2019年に獲得した収益の半分未満となる見通しです。これに対応して、会社は20億ドルの資本を調達し、会社のコストを隅から隅まで劇的に削減しました。

これらのアクションは必要なものでしたが、2つの厳しい真実に直面し、さらに先に進まなければならないことが明らかになりました。

  1. 旅行がいつ戻るかは正確にはわからない。
  2. 旅行が戻った時、それは様変わりしているだろう。

  
Airbnbのビジネスが完全に回復するだろうとわかっていても、それに伴う変化は一時的または短期的なものではありません。そこで、より集中したビジネス戦略に基づいて労働力の規模を縮小させることで、会社をより根本的に変化させなければなりません。

7,500名の従業員のうち、約25%にあたる約1,900名のチームメートがAirbnbを去らなければなりません。これまで行ってきた全てのことを続ける余力がないことから、これらの削減は、より焦点を絞ったビジネスを行うために必要なものでした。

より焦点を絞ったビジネス

この新しい世界で旅行は姿を変えるため、それに応じてAirbnbを進化させる必要があります。人々は、より家に近く、より安全で、より手頃なオプションを求めるでしょう。しかし同時に、奪われたように感じる何か、つまり人とのつながりを切望するでしょう。 立ち上げた時、Airbnbが目指したのは居場所つながりでした。今回の危機は、私たちがフォーカスする点を明確にしました。私たちのルーツに戻り、基本に立ち返り、Airbnbにとって本当に特別なものー家に人を招いて経験を提供する人々ーに立ち返ることです。

つまり、ホストコミュニティの中心部分を直接的にサポートしない活動への投資を削減する必要があります。 TransportationとAirbnb Studiosでの取り組みを一時停止しており、加えて、HotelsとLuxへの投資を縮小する必要があります。

この決定はこれらのチームの方々の作業を反映したものではなく、これらのチームの全員が去ることを意味するものではありません。また、Airbnbの全てのチームが影響を受けます。多くのチームは、Airbnbが向かう方向にどれだけ上手くマッピングできるかに基づいて、サイズが縮小されます。

人員削減への取り組み方

労働力の削減にどのように取り組むかということに関して、会社のコアバリューに基づく明確な一連の原則を有することが重要でした。これらが私たちの指針となる原則です。

  • すべての削減を将来のビジネス戦略と必要とする能力に位置付ける。
  • 影響を受ける人々のためにできる限りのことをする。
  • 多様性への取り組みは揺るがない。
  • 影響を受ける人々との1:1のコミュニケーションを最大限行う。
  • すべての詳細が決まるまで、いかなる決定も伝えないー部分的な情報の伝達は事態を悪化させる可能性がある。

私はこれらの原則に忠実であり続けるため、最善を尽くしてきました。

削減のプロセス

私たちは、持続可能なコストモデルに基づいて構築された、より焦点を絞ったビジネス戦略の作成から始めました。各チームが新しい戦略にどのように対応するかを見極め、各チームの今後の規模と体制を決定しました。次に、すべてのチームメンバーについて包括的レビューを行い、主要なスキルと、それらのスキルが会社の将来のビジネスニーズにどの程度一致しているかに基づいて決定を行いました。

その結果、私たちが愛し、大切にしているチームメイトと別れなければなりません。Airbnbを去る素晴らしい方々がいます、彼らを受け入れる他の会社は幸運でしょう。

退職する方々のために、会社は退職手当、株式、ヘルスケア、ジョブサポートに目を通し、思いやりのある方法で全員に対応できるように最善を尽くしました。

退職手当

米国の従業員は、14週間の基本給に加えて、在職期間に応じて1年につき1週間の追加給与を受け取れます。在職期間は最も近い年に丸められます。たとえば、Airbnbに3年7か月いた場合、4週間分の追加給、つまり18週間の総給与が支給されます。米国以外では、すべての従業員に少なくとも14週間の給与が支給され、さらに国固有の慣行に応じて在職期間手当が追加されます。

株式

去年雇い入れたすべての人の「1年Cliff」を外しているため、在籍期間に関係なく、退職する全員が株主になります。さらに、退職者全員が5月25日の権利確定日に適格者となります。

ヘルスケア

先の見えない世界的な健康危機の真っ只中で、医療費の負担を制限したいと考えています。米国では、COBRAを通じて12か月の健康保険をカバーします。他のすべての国においては、2020年末まで健康保険の費用を負担します。法的に補償を継続できないか、現在のプランでは拡大を認めていないためです。また、KonTerraを通じて4か月間のメンタルヘルスサポートを提供します。

ジョブサポート

私たちのゴールは、Airbnbを離れるチームメイトを新しい仕事の機会結びつけることです。私たちが支援できる5つの方法を次に示します。

  • 卒業生タレントディレクトリ
    退職する仲間が新しい仕事を探すのを助けるために、一般向けのウェブサイトを立ち上げます。退職する従業員は、プロファイル、履歴書、および業務サンプルに潜在的な雇用主がアクセスすることに同意することができます。
  • 卒業生配置チーム
    2020年の残りの期間、Airbnb Recruitingの大部分が卒業生配置チームになります。 Airbnbに在籍している採用担当者は、退職した従業員が次の仕事を見つけるのを支援するためのサポートを提供します。
  • RiseSmart
    私たちは、転職と転職サービスを専門とする会社、RiseSmartを通じて4か月のキャリアサービスを提供しています。
  • 従業員による卒業生サポート
    残るすべての従業員が、退職した仲間が次の役割を見つけるのを支援するプログラムに同意することを推奨します。
  • ラップトップ
    コンピュータは新しい仕事を見つけるための重要なツールです。そのため、私たちは、退職する方全員がAppleラップトップを持ち続けることを許可します。

次に起こること

できるだけ早くみなさんにご説明したいと思います。 24か国に従業員がおり、説明に要する時間は、現地の法律や慣行によって異なります。一部の国では、雇用に関する通知を非常に限られた方法で受け取る必要があります。プロセスは国によって異なる場合がありますが、会社はすべての従業員のための計画を慎重に行うよう努めています。

米国とカナダではすぐに明確にします。Airbnbを離れる方には、数時間以内に部門のシニアリーダーとの出発会議へのカレンダー招待が届きます。合法的に行える限りは、個人的な1対1の会話で知らされることが重要だと考えています。米国とカナダに勤める退職者の最終就業日は、5月11日の月曜日です。月曜日であれば、次のステップに進み、別れを告げる時間を用意できると感じました。それがいかに大切なことであるかを理解し、尊重しています。

在籍する従業員の一部には新しい役割が与えられます。「新しい役割」という件名の会議の招待状を受け取り、役割について知ることになります。 米国とカナダのAirbnbチームには、カレンダー招待は届きません。

太平洋標準時の午後6時に、アジア太平洋チーム向けにworld @ミーティングを主催します。太平洋標準時の午前12時に、ヨーロッパと中東のチームのためにworld @ミーティングを主催します。これらの各会議の後、現地の慣習に基づいて、各国で次のステップに進みます。

チームメイトへの影響を考慮して、すべてのリーダーには、今週末までチームを招集するのを待つように頼みました。気持ちを整理するための数日間を皆に与えたいと思います、そして今週の木曜日の午後4時(太平洋時間)にCEO Q&Aを再び主催します。

最後に

過去8週間で学んだように、危機によって本当に重要なことが明確になります。めまぐるしい日々でしたが、今までにないほどはっきりしたことがあります。

まず、Airbnbにいるみなさん全員に感謝しています。この悲惨な経験を通して、私はみなさん全員から刺激を受けてきました。最悪の状況であっても、私は最高の私たちを見てきました。今、世界はこれまで以上に人とのつながりを必要としており、Airbnbがこの難局を切り抜けることを私は知っています。私がそのように信じるのは、みなさんを信じているからです。

つぎに、私はみなさん全員に対して深い愛情を抱いています。私たちのミッションは単なる旅行ではありません。 Airbnbを始めた当初のキャッチフレーズは「人間のように旅する」でした。この人間の部分は旅行の部分よりも常に重要でした。私たちが行おうとしていることは居場所であり、居場所の中心にあるのは愛です。

残るみなさんへ

私たちが去る方々を称えることができる最も重要な方法の1つは、彼らの貢献が重要なもので、彼らは常にAirbnbのストーリーの一部であると知らせることです。このミッションが存在し続ける限り、彼らの仕事が存在し続けると私は確信しています。

Airbnbを去るみなさんへ

本当に申し訳ございません。どうか、あなたの責任ではないのだと理解してください。あなたがAirbnbにもたらし、Airbnbを形作ることを助けてくれたその資質と才能は、必ずこの世界で求められ続けるでしょう。その資質と才能を共有してくださったことに心から感謝します。

ブライアン

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本記事は金山社労士のnoteより転載させていただきました。
【転載記事】【和訳】AirbnbのCEOが解雇に関して従業員に発したメッセージ

【動画で確認】Airbnb「従業員の約25%解雇」CEOメッセージを和訳

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ABOUTこの記事をかいた人

社会保険労務士事務所ヨルベ / 金山杏佑子

スタートアップの労務支援に注力している社労士事務所です。組織の急成長に備えられる体制づくりをお手伝いします。 「労務をわかりやすく」をテーマとして、テキストや音声コンテンツの配信も積極的に行っています。