仕事と介護を両立できる職場環境をアピール!厚労省が推進する「トモニン」とは?

高齢化社会の深刻化により、仕事と介護の両立は社会的課題となってきています。生活のためにも働き続けたいけど、介護のことを考えると現実的に仕事は続けられない。そうして介護離職をしてしまう人は年間約10万人。
そんな中、仕事と介護の両立のために厚生労働省が推進しているのが「トモニン」です。あまり聞きなれない「トモニン」とは?

「トモニン」とは?

「トモニン」とは、厚生労働省によって作られた「仕事と介護を両立できる職場環境の整備・促進」を目指すためのシンボルマークの愛称です。「トモニン」のデザイン・愛称は一般公募によって決められました。デザインには仕事(work)と介護(care)を両立させるというイメージが「C」と「W」の文字を組み合わせることで表現されています。また、愛称には介護をする人を支え、ともに頑張っていくという意味が込められています。
厚生労働省は「トモニン」をアピールし、普及させていくことで介護と両立できる仕事環境の整備を進めていこうとしています。

今後、ますます仕事と介護を両立できる職場環境が重要に

高齢化社会の日本では、家族や両親の介護のためにやむを得ず仕事を諦めなければならない「介護辞職」の例もめずらしくありません。特に、親の介護が必要となる40~50代には企業の中核的人材として活躍する労働者も多いため、介護離職は離職者のみでなく企業にとっても大きな損失なのです
今後、高齢化はさらに進むと見込まれている今、介護離職の問題は企業にとって深刻な問題となっています。また介護離職の背景には、高齢化だけではなく晩婚や高齢出産の増加も影響していると考えられています。現状このような傾向は止まる気配がないため、介護離職の阻止は企業にとってますます重要な課題となっているのです。

登録するだけ?トモニンの使い方

「トモニン」は仕事と介護を両立できる職場環境の整備促進に取り組んでいる企業ならば、誰でも無料で使うことができます
必要なのは、厚生労働省が運営するウェブサイト「両立支援のひろば」に介護休業関係の両立支援の取り組みを登録することだけです。
ただし、営利目的での使用や、仕事と介護の両立という「トモニン」の目的に著しく反する場合は使用できません。また、拡大・縮小は可能ですが、カラーやシンボルの変形はできません。
「トモニン」の認知度は今はまだあまり高くないかもしれません。しかし、今後、介護離職がますます問題となってくることを考えると、仕事と介護の問題には国の取り組みも強化され、世間の関心も高まっていくことが容易に予想できます。行政が認定する「トモニン」の認知度や重要性も、同時に高まってくるでしょう。

「トモニン」をつかって働きやすい職場をアピールせよ!

「トモニン」は厚生労働省が認証するマークですので、使用する企業は仕事と介護を両立できる職場環境を整備しようとしていることをアピールできます。
厚生労働省はいくつかの活用の方法を例示しています。たとえば、人材募集や採用の際に会社案内、募集要項などにマークを掲載して企業の両立支援、職場環境をアピールすること、商品に利用することで消費者へのアピールを行うこと、名刺に印刷して顧客や取引先へのアピール、社員の労働意欲を高めることなどです。
介護離職が社会問題となっている今、企業が介護問題に配慮しているかどうかは求職者の企業選び、消費者の商品購入にも影響を与えうる要素です。アピールをするためにも、行政認証の「トモニン」を利用してみてはいかがでしょうか。

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