【スポンサーシップ制度とは?】女性の活躍促進に有効な制度について解説

「スポンサーシップ制度」という取り組みをご存じでしょうか。女性の活躍促進にいち早く取り組んだ欧米諸国では、広く浸透している制度です。日本でも女性の活躍促進が重要視されるようになり、スポンサーシップ制度に注目する企業は増加傾向にあります。そこで、スポンサーシップ制度という言葉に馴染みのない方に向けて、どのような制度なのか解説していきます。

スポンサーシップ制度とは?

スポンサーシップ制度とは?

スポンサーシップ制度とは、役員クラスが女性社員のスポンサーになり、マンツーマンで指導にあたって昇進を支援する取り組みのことです。英語のスポンサーは、支援者・保証人などと訳されます。「2020年までに女性管理職の比率を30%にする」と政府が目標設定した背景もあり、女性の幹部や管理職の割合を増やす有効な手段として、スポンサーシップ制度を導入する企業が徐々に増えています。

スポンサーシップ制度とメンター制度の違い

スポンサーシップ制度と混同しがちなものに、メンター制度があげられます。ベテラン上司や先輩がサポートするという点では通じるところがありますが、メンターはあくまでも相談役にすぎません。若手社員の悩みを聞いて、適切なアドバイスをするのがメンター制度です。

対してスポンサーシップ制度では、昇進することが最終ゴールになります。相談役としての役割を担いつつ、幹部や管理職といった上のポストに就けるよう育成していく役割も担っています。成果につながりやすい仕事に与える、組織内外の批判から守る、社内の実力者を紹介する、等 能力や実績を保証し、周囲を説得する必要があるため、スポンサーシップ制度のメンター(スポンサー)は、組織において影響力のある役職者が務める必要があります。

日本では外資系企業を中心にスポンサーシップ制度導入

欧米では、早くから女性活躍推進への取り組みがなされてきました。日本でも女性活躍推進の動きが活発化してきていますが、古い体制が根強く残っている企業も少なくありません。そのため、外資系企業やベンチャー企業などが先駆けてスポンサーシップ制度を導入しているようです。例えば、アクサ生命保険やアクセンチュア、日本IBMなどがあげられます。スポンサーシップ制度は、一般的な日本企業に広く浸透していないというのが現状です。

スポンサーシップ制度の運営では誰をメンターにするかが課題

「男性役員がマンツーマンで女性社員を指導する」日本人にとってはあまり馴染みのない光景に、違和感を覚える人も少なくないようです。女性幹部がスポンサーになれば解決しそうな問題ですが、そもそも女性幹部の人数が少ないわけです。また、スポンサーシップ制度の機会を得られるのは、一部の女性社員に限られます。選ばれなかった他の社員たちへの配慮も必要でしょう。

将来有望な女性社員をスポンサーシップ制度で引き上げよう

男性が重役を担う文化が、日本では長らく主流とされてきました。そんな日本組織にとっては、スポンサーシップ制度の導入は一筋縄ではいかないかもしれません。しかし、政府が掲げているように、女性の活躍を期待する声が上がっています。人手不足が叫ばれるなか、優秀な女性社員を1人でも多く確保するためにも、スポンサーシップ制度を検討してみてはいかがでしょうか。

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