【アニバーサリー休暇とは?】柔軟な運用が成功の鍵!

有給休暇、取得できていますか?
日本人は働きすぎだからもっと休みなさい、と諸外国に言われてからかなりの年月が経ちます。最近ではプレミアムフライデーの導入など企業も社員にゆとりのある生活をするよう推進をしています。しかし、依然として有給休暇取得率は低いままのようです。

新しい有給休暇のかたち「アニバーサリー休暇」

日本の職場には、昔から休みにくい、あるいは休むと他の人に申し訳ないという雰囲気があります。特に多忙な職種ではなくても有給休暇を取るということについて日本人はとても消極的です。そんな日本のビジネスマンが休暇を取りやすくするために考案されたのがアニバーサリー休暇です。その名の通り「アニバーサリー」つまり「記念日」に取得できる有給休暇で、一般的には本人の誕生日や結婚記念日などをその「記念日」にして休みを取ります。企業の中には、この記念日の定義を拡張して、家族の誕生日、子供の学校行事の日などにアニバーサリー休暇を取ることを認めているところもあります。

権利である有給休暇。取得しやすくするために。

前述のとおり、繁忙期でなくても有給休暇を取りにくいのが日本のビジネス社会です。けれども社員の健康面のケアおよびモチベーション維持のためにも積極的に休暇は取るように働きかけたいところです。2007年に政府が提起したワーク・ライフ・バランスに関する行動指針では有給取得率を12年までに60%、17年には100%にするという目標がありますが、2001年からの約10年、40%台を推移しているのが現実です。そんな「取りにくい」有給休暇を「取りやすい」雰囲気にするために登場したのがアニバーサリー休暇です。同じ結婚記念日で休む場合でも「アニバーサリー休暇だから」と会社で認められている制度があれば同僚からも理解してもらいやすく、本人もストレスを感じずに休めます。

アニバーサリー制度導入後の効果あり!

アニバーサリー休暇が導入されタコとで、実際に日本の企業では有給休暇が取りやすくなったのでしょうか。一例として、転職支援でお馴染みのリクルートエージェントは2005年からこの制度を導入しています。その結果、利用率は95%超でそれまで20%未満だった年次有給休暇取得率が約50%にまで上昇したそうです。自分でアニバーサリーを決めること、取得する1ヶ月前までに申請すること、連続4日以上の取得には10万円の手当が支給されること、といった明確なルールが功を奏したようです。大手だけではなく中堅企業にも同様の制度を導入する動きは広がりつつあることから、アニバーサリー休暇は現在のところ一定の成果を収めていると言えます。

不足する労働力。その質を上げモチベーション維持のためにも。

「記念日」の枠を柔軟に解釈し、現在進行中のプロジェクト業務が完了したら従事した全員で有給休暇を取る、といったアニバーサリー休暇を行う企業もあるようです。それにより、業務の効率向上、生産性向上に効果を得ているとのことです。これからの日本のビジネス社会は、より幅広い年代に労働力を求める時代になります。社員にゆとりのある生活を送らせ、モチベーションを維持するためにも上手にアニバーサリー休暇を運用していく必要があります。

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