【ノーワーク・ノーペイの原則とは】給与支払いの基本の考え方

ノーワーク・ノーペイの原則という言葉をご存知でしょうか。
働かなかった分については給料の支払いはしないという事ですが、それがどのような意味を持つのかイメージがしにくいという事もあるでしょう。

ノーワーク・ノーペイの原則はどのような意味を持つのか、また現在の活用例についてもチェックしていきましょう。

ノーワーク・ノーペイの意味

ノーワーク・ノーペイの原則は、「労働無くして賃金なし」と言い換えることが出来ます。
賃金は働いた対価ということになりますから、当然のことと言えるでしょう。

遅刻や早退をした場合、その時間は働いていないわけですから賃金が減ることになります。このような形で考えると納得しやすい原則と言えます。遅刻や早退のペナルティーという形ではなく、あくまでも労働している時間に対しての賃金支払いという事を重視する形です。労働契約という形で取引が行われているという事を考えると、当然の形ととらえることが出来ます。

ノーワーク・ノーペイが当てはまらない場合もある

ノーワーク・ノーペイの原則を基本とはしつつも、多くの労働の場面では単純に労働したことに対しての賃金計算にはなっていないことも多いものです。例えば、会社の都合で仕事が無いから休業になったというときや、有給休暇をとった場合などです。こうした場合には労働していないからと言って賃金から差し引くことは適当でないので、ノーワーク・ノーペイの原則は適用されないことになります。

ノーワーク・ノーペイは法律で決まっていることではない

ノーワーク・ノーペイの原則は賃金を考えるうえでの基本の考え方ではありますが、法律で決まっていることではありません。法律の範囲内で当事者間の納得いく契約をすることで、ノーワーク・ノーペイの原則とは異なる給与支払いの設定も可能です。必ずこうした考え方が適用されるわけではないという事は意識しておき、しっかり契約を確認していきたいものです。

天災の場合にどうなるか

大きな災害が多くなっていますが、そのために働けなくなった時はどうなるのでしょうか。この場合は会社都合と異なり、会社側が決めたことではなく、会社側の非があることでもないので、ノーワーク・ノーペイの原則が基本的には適用されることになります。

契約をしっかり確認することが大切

ノーワーク・ノーペイの原則は分かりやすいものではありますが、実際にそれが適用されるかどうかは条件や契約の仕方によって左右されることになります。賃金は企業運営にとっても労働者の生活にとっても重要なものですから、お互いが納得できる状態で契約できるように、しっかり確認をしていくことが必要になってくるのです。

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