【ノーレイティング制度とは】モチベーションを高めるため、新しい人事評価制度の導入を!

日本企業の多くが導入している従来の人事評価制度は、もう古いものかもしれません。数値や記号によって評価しない、「ノーレイティング」の手法が注目されつつあります。ノーレイティングとはどのような手法なのでしょうか?導入が進む背景や、そのメリットなどをみていきましょう。

ランクを付けないノーレイティング制度

従来の人事評価制度であるレイティングは、年度末に社員のランク付けを行うなど年度単位で社員を評価をします。そしてその結果は、昇給や昇進などダイレクトに人事に影響を与えます。一方、ノーレイティング制度は、この年度単位での評価を行わない制度です。ただし全く評価をしないということではありません。ノーレイティング制度では、リアルタイムで目標設定とフィードバックを繰り返し実施していくのです。
従来の制度であればフィードバックは年度末に行われることが多いでしょう。しかしノーレイティング制度ではそれがリアルタイムで行われます。それに付随して上司と部下でのコミュニケーション量が増え、社員一人ひとりの成長だけでなく組織全体としてのパフォーマンスを上げていくことも狙われています。

なぜノーレイティング?人事評価制度が見直される背景

従来のレイティング制度では、仕事におけるミスが直接自分の評価を下げることに繋がります。「ミスをしてはいけない」という心理的な萎縮は、社員のパフォーマンス発揮を抑制する要因となってしまうのです。また、企業が設ける画一的な指標による評価は、個々の社員の評価を適切に行うことが難しくなってしまいます。それゆえ高度な技術を持っていたり、専門性の高い知識を有する社員の評価が本来よりも低くなってしまうことが起こりうるのです。レイティングによる評価を行なっていると中間ランクの評価が多数を占めることとなります。その大多数を占める中間層社員のモチベーションを上げていくことが必要で、そのためにランクを付けないという手法が有効と考えられているのです。

ビジネス環境の変化に対応するために必要なノーレイティング制度

ビジネス環境は、グローバル化が進むなど大きな変化の波の中にあります。また、企業環境の変化のスピードも加速化し、新しいサービスや技術が次々と登場している昨今です。このような市場環境の中で企業を成長させていくには、その変化のスピードに機敏に対応し邁進していくことが求められるでしょう。
企業の成長には優秀な人材の確保が欠かせません。社員の働く意欲とパフォーマンスを高め活躍してもらうことは、企業にとって非常に大切なことです。日本は高齢化社会を迎え、人手不足が懸念されています。そのような時代で、画一的なランク付けではなく個々の社員を丁寧に評価していくノーレイティング制度を導入する企業は今後も増加していくことでしょう

人材を評価する手法の選択肢のひとつとして

ノーレイティング制度は、リアルタイムでのフィードバックが欠かせない制度です。そのため現場のマネージャーの負担が大きくなるというデメリットもあります。それを必要な負担ととるか、ノーレイティングを導入できない壁ととるかはあなた次第です。
ビジネスを取り巻く環境はIT化やグローバル化などの変化にともない、人材の評価の手法も見直すことが求められます。その中でノーレイティング制度は社員の持っている能力を伸ばしていく人事評価の方法として有効な選択肢のひとつでしょう。

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