【勤怠管理】労働時間は「記録」と「実態」の乖離に注意!クラウド勤怠管理システムは不正打刻対策を

働き方改革を背景に、企業への導入が進むクラウド勤怠管理システム。
場所や端末を選ばず打刻が可能であり、多様な働き方に対応できるツールとして注目される一方、システムの特性上、「不正打刻」への懸念は付きものです。
労働基準監督署の監督指導において、近年は単なる始業・終業の記録だけでなく、「実態」が重視される傾向にあるため、導入にあたっては慎重な検討が求められます。

今号では、クラウド勤怠管理システム運用時の注意点について解説します。

労働基準監督署の監督指導時、「記録」と「実態」に関わる調査が行われます

既に以前の記事でご紹介した、2018年度の「監督指導による賃金不払残業の是正結果」では、実際に監督指導の対象となった企業が賃金不払残業の解消のために行った取組事例が紹介されています。

この資料で注目すべきは、掲載されている4事例において「労働時間の実態調査を行うよう指導」とある点です。

出典:出典:厚生労働省「監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成30年度)_【別紙3】賃金不払残業の解消のための取組事例

ここで言う「実態調査」は、実際の労働時間と始業・終業時刻として登録された時間との間に相違がないかどうかに関わる確認を指します。

「労働時間の実態調査」の具体的な方法としては、

・入退館記録
・パソコンのログ記録
・金庫の開閉記録
・警備システム記録
・労働者からのヒアリング

等が挙げられ、上記の方法による確認に基づいて把握した労働時間を元に、未払割増賃金の支払いが命じられています。
労働時間の実態調査は監督指導時に実施される項目であるため、いずれの方法で勤怠管理をする場合にも、記録と実態との整合性について定期的にチェックする必要がありそうです。

クラウド勤怠管理システムで、正しい労働時間を把握できていますか?

少し話は変わりますが、「不正打刻」といえば、クラウド勤怠管理システムを運用する場合に気になるのが「果たして本当に、勤務開始・終了の場所で打刻されているか」でしょう。

冒頭でも触れた通り、クラウド勤怠管理システムを活用することで、どこにいても始業・終業の打刻ができるようになります。
当然、事業所内に設置されたタイムカードや管理用PCに限らず、個人PCやスマホ等からの打刻が可能であることから、不正打刻防止策については十分に講じておく必要があるでしょう。

クラウド勤怠管理システムの不正打刻防止に向けた対応としては、前項で例示されているような入退室記録、アクセスログ等による「労働時間」に加え、「打刻場所」に関わる適正把握も求められます。
この点、クラウド勤怠管理システム導入に際しては、事前に、どのような方法で不正打刻を回避できるかを確認されておくと安心です。

IEYASUでは「固定IPアドレスの登録」を推奨

この点、無料のクラウド勤怠管理システムIEYASUでは「固定IPアドレスの登録」をお勧めしています。
打刻拠点とするPC端末のグローバルIPアドレスを登録しておくことで、打刻時に位置情報に拠点名が表示されるようになります。

詳細は下記にて解説していますので、すでにIEYASUを導入されている企業はもちろん、現在クラウド勤怠管理システムの導入を検討中の企業においてもぜひご確認いただければと思います。

参考:打刻ファースト「勤怠管理IEYASUの使い方「不正打刻を監視!固定IPを登録する方法」

定期的に、社内で「記録」と「実態」の確認を

労働時間把握のために勤怠管理システムを導入したとはいえ、勤怠管理のすべてをシステム頼みにしていれば、記録と実態との間に乖離が生じてしまう可能性は否めません。
労働時間の適正把握を実現するためには、社内において定期的に打刻された始業・終業時刻を確認し、問題がありそうな場合には個別に実態調査を行う等の対応が求められます。

「始業・終業時刻がいつも同じ時刻である」「明らかに実際の就労時間と記録とが異なると思われる」等の場合には注意が必要です。
リモート作業であっても、メールの送信日時や業務システムへのアクセス履歴等から、ある程度の把握は可能となりますので、必要に応じて確認されるようにしましょう。

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クラウド勤怠管理システム導入に際しては、「実際の労働時間と記録との整合性」と共に「打刻された場所」に関わる実態調査もお忘れなく!
無料のクラウド勤怠管理システムIEYASUなら、打刻場所についての不正を抑止できます。

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