【厚生年金】パートの適用拡大のため「月収要件」見直しへ【やはり適切な勤怠管理から】

厚生労働省は2018年9月より、パート労働者への厚生年金適用を拡大する方向で議論を進めています。
政府案によると、最大200万人の加入者増を実現する方向で検討に入っており、2020年の法案提出、最短で1年後の2021年の施行が目指されています。労使折半の保険料負担が、企業に与える影響は決して少なくありません。さっそく、現時点での動向を確認しておきましょう。

現状、厚生年金加入対象となるパート労働者とは?

このたび、早ければ3年後にも施行される厚生年金のパートへの適用拡大が注目されているわけですが、実は短時間労働者に対する厚生年金の適用拡大は、2016年、そして2017年と2年連続で行われていることをご存じでしょうか?

まずは現状、厚生年金適用対象となるパート労働者の要件を確認しておきましょう。

2016年10月以降、厚生年金の適用対象となるパート労働者の要件

勤務時間・勤務日数が、常時雇用者の3/4未満で、以下の①~⑤全ての要件に該当する方

① 週の所定労働時間が20時間以上あること
② 雇用期間が1年以上見込まれること
③ 賃金の月額が8.8万円以上であること
④ 学生でないこと
⑤ 被保険者数が常時501人以上の企業に勤めていること

2017年4月以降、厚生年金の適用対象となるパート労働者の要件

次のア又はイに該当する、被保険者数が常時500人以下の事業所において、前項①~⑤全ての要件に該当する方

ア.労使合意に基づき申出をする法人・個人の事業所
イ.地方公共団体に属する事業所

※国に属する全ての事業所については平成28年10月から適用拡大を開始しています。

参考:日本年金機構「短時間労働者に対する厚生年金保険等の適用が拡大されています

現状、厚生年金のパート適用拡大が行われているのは「被保険者数が常時501人以上の企業」であり、これに満たない法人又は個人の事業所においては、「労使の合意」が必要です。よって、中小企業においては、現時点で2017年までの適用拡大の影響を受けていないケースがほとんどといえるかもしれません。ところが、現在議論が進められている適用拡大については、この要件がさらに緩和される見込みです。

具体的には、「月収要件」と「会社規模」についての見直しが予定されています。

改正見込みその①厚生年金加入時の月収要件が「6.8万円以上」に

短時間労働者への適用拡大が目指される中で、まず見直されるのが「月収要件」です。

◎ 賃金月額8.8万円 ⇒ 月額6.8万円

適用対象となる収入要件が月額で2万円の引き下げが検討され、更なる適用拡大が図られる見込みです。例えば月収7万円ほどの場合、会社には毎月どの程度の保険料負担が生じるかといえば、現状の保険料負担を鑑みれば、一人当たり概ね1万円前後(健康保険料・厚生年金保険料をあわせた折半額)となりそうです。

出典:全国健康保険協会「平成30年度保険料額表(平成30年4月分から)

改正見込みその② 「従業員数要件」の引き下げ又は撤廃

さらに、「企業規模要件」についても人数の引き下げ、もしくは撤廃される見通しとなっています。具体的なことは今後の議論の中で決定されますが、現状、対象外とされる会社にも適用が拡大される可能性は高いと言えます。

厚生年金適用対象を適切に把握するためにも、「正しい勤怠管理」の徹底を

厚生年金適用対象の要件には、「月収」の他、「労働時間」も重要な要素となります。パート労働者の週所定労働時間の要件は「20時間以上」ですが、御社では、パート労働者の週所定労働時間の設定が適切に行われているでしょうか?
そもそも、パート労働者の実際の勤務時間を把握できているでしょうか?

いざパート労働者への厚生年金適用拡大が行われる際、法定通り、適切な対象者を加入させるためには、「正しい勤怠管理」の徹底が大原則となります。

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ABOUTこの記事をかいた人

HM人事労務コンサルティング 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。 労務関連の手続きやご相談、就業規則作成、助成金申請・・・等々、どんなことでもお気軽にご相談ください!東京はもちろん、日本全国からのご依頼に対応させていただきます。