社員の生産性向上に役立つ「コーヒーナップ」をご存じですか?

「コーヒーナップ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
簡単に言うと「コーヒーを飲んでサクッと昼寝をしてから午後の仕事を始めよう」というこの取り組みが今、企業の働き方改革において注目されています。さっそく概要を確認しましょう。

「コーヒーナップ」とは?どんな意味があるの?

「日中に15~30分程度の仮眠をとると、その後の作業効率が良くなる」、そんな話を耳にしたことがありませんか。これは「パワーナップ」「キャットナップ」といわれる睡眠法ですが、このうち、入眠前にカフェインを摂取する方法を「コーヒーナップ」「カフェインナップ」といいます

さて、カフェインといえば一般的に“眠気覚まし”として知られていますが、なぜ入眠前に摂取する必要があるのでしょうか?この意味については、「仮眠後の覚醒効果が、カフェイン未摂取の場合よりも高いこと」「仮眠後の眠気の低減や作業成績の向上について、仮眠直後に洗顔や高照度光照射を行った場合よりも効果があったこと」の2点が、林光緒教授による『午後の眠気対策としての短時間仮眠』の論文の中で学術的にしっかりと証明されています。

コーヒーナップは、午後の早い時間に、20分程度行うのが効果的とされています。背景には、「昼食後の眠気のピークが訪れる前に眠気を抑えておくことが重要である」「30分以上の睡眠は眠りが深くなり、寝覚めが悪くなる」などの理由があるようです。

参考:NIKKEI STYLE『「昼寝20分」 働き方改革 午後の仕事、効率アップ

他社はもう始めている!「コーヒーナップ」導入企業の事例集

パワーナップやコーヒーナップは、すでにアメリカ企業で幅広く導入されていますが、最近では日本企業での導入事例も着々と数を増しています。

ダイドードリンコ株式会社では、午後の生産性向上を目的としたコーヒーナップを、2017年11月より開始。コーヒーナップの時間帯となる午後0時30分から15分間は、オフィスを消灯しヒーリング音楽を流す等の取り組みをしています。

参考:ダイドードリンコ株式会社「働き方をChange!! カフェインナップで生産性アップ

また、GMOインターネットグループでは「GMO Siesta(ジーエムオー シエスタ)」を開設し、30台の昼寝用ベッド、アイマスク、耳栓を提供しています。利用できる時間は正午から午後1時半の、昼休憩の時間に限定されています。こちらはコーヒーナップではありませんが、パワーナップを2011年から導入している先駆的企業のひとつです。

参考:GMOインターネット「GMO Siesta

働き方改革の第一歩に!「コーヒーナップ」のススメ

昨今の働き方改革においては、従業員各人の「生産性の向上」が目指されています。そのために企業として何ができるか、といっても、おそらく容易に答えを導き出せる問題ではないでしょう。とりわけ、人員的にも財政的にも余裕のない中小企業においては、実践可能な取り組みが限られています。

しかしながら、午後の始業をスッキリとした頭で迎えることを目的とするコーヒーナップは、明日からでも気軽に始められる働き方改革のひとつといえます。下記はNIKKEI STYLEに紹介されている「正しい昼寝の仕方」ですが、何ら特別なものではなさそうです。コーヒーナップ導入に伴い、必要な準備は「コーヒーの調達」程度でしょうか

出典:NIKKEI STYLE『「昼寝20分」 働き方改革 午後の仕事、効率アップ

会社は、必ずしも特別な部屋やベッドを用意する必要はありません。各人がランチ休憩の際に自由に取り組めるようにすれば、勤怠管理上特別な処理は不要です。ただし、社内制度として全員を対象とする場合には「コーヒーナップを勤務時間として扱う」、取り組みをあくまで任意とする場合には「コーヒーナップ用に会議室を開放する」などの配慮が必要となります。

“働き方改革”というと大げさに考えられがちですが、無理なく取り組めることから工夫をしていく姿勢が大切です。さぁ、御社ではどのようなことができそうでしょうか?

無料のクラウド勤怠管理システムIEYASUの導入も働き方改革への一歩の一つですが、コーヒーナップの取り組みもまた一つ。

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