ベンチャー経営者の皆さん、ようこそ人事労務の世界へ。
皆さんはこれから大切な社員をしっかり管理していく段階にきているのではありませんか?社員(労働者)が常時10名以上になれば「就業規則」の作成と届け出が必要になります。就業時間の管理も求められます。企業が成長していく中でみんなが通る道ですね。そこで今回はそんな「勤怠管理」の具体的な方法をご紹介します。
目次
そもそも勤怠管理とは?
シンプルにいえば勤怠管理とは、従業員の出退勤時間。つまりどれくらい働いているか?を把握するということです。そのなかで休憩や残業時間、シフト管理などを含めて考えると、意外に複雑な面もあります。従業員数や業務形態が増えるほどさらに複雑になりますが、利用するツールによっては、業務の効率化を助けてくれるものもあります。気になる勤怠管理を行うための具体的な方法と、それぞれの特徴を見て参りましょう。
かつての定番「タイムカード」を使った管理
これまでは、勤怠時刻を手動で打刻するタイムカード(タイムレコーダー)を使用した勤怠管理が多くの企業で導入されてきました。出退勤時をタイムカードに打刻することで勤怠の記録を残して月末等締め日に集計し、表計算ソフトや給与管理ソフトに数字を入力するという方法が一般的です。ただし、結果的に「集計」することで意味をなす特性上、どうしても転記と集計の作業がかかってしまい無駄が多い言わざるを得ません。スマートフォンなど手のひらに各自が高性能のコンピューターをもっている現代でタイムカードを使った勤怠管理をすることは「生きる化石」を使っているといっても過言ではないかもしれません。とはいえ、店舗などでは根強い人気があるのも事実です。(濡れたり、スペースがなかったり色々な事情がありますからね)
手法①かつての勤怠管理「タイムカード」
タイムカードによる勤怠管理の欠点といえば、「リアルタイム制」がないという点です。タイムカードはどんなにがんばっても毎月1回の集計となります。つまり月中の稼働が把握できないのです。いま小売店での店頭売れ筋商品を時間ごとに把握して製造までつながる時代に、その競争力の源泉となる従業員の働きは月一回で良いなんて、そんなはずないですよね。日本の製造業はとっくに日次勤怠を実施しています。効率的に仕事を行うためにできることを突き詰めています。長時間労働でカバーする時代は終わったということに通じるのかもしれません。
手法②Excelやスプレッドシートで管理する
タイムカードで打刻する代わりに、ExcelやGoogleスプレッドシートという表計算ソフトを最初から使用する勤怠管理の方法があります。Excelは言わずと知れたマイクロソフト社の販売する表計算ソフトで、Googleスプレッドシートはグーグル社がウェブ上で提供する無償の表計算ソフトのことです。Excelでは様々な関数を使って勤怠管理の計算表を作成することができます。計算表のテンプレートも数多く配布されており、自社に合ったものを作成したり、ダウンロードしたりということが可能です。しかし、タイムカードからの転記が必要ないというだけで、入力はアナログ、作業工数がかかってしまうのは否めません。そしてExcelファイルは個別に管理する必要があるため、従業員数が多い場合などは適切なデータ管理にも課題が残ります。一方、Googleスプレッドシートは表計算においてはExcelとほぼ同様に機能しますが、クラウド上にあるためURLを共有することで共同閲覧や編集が可能という点が便利です。Excelと違って管理するべきファイルが常に最新、単一にしておけるのも特徴です。誰でも無料で利用でき、プログラミング(Google Apps Scriptを使用)で追加機能を使用するなど勤怠情報の管理ややりとりに適しています。強いて言えば、Google Appsを常用する社内環境と従業員全てがGoogleアカウントを所持していることが使用前提となることや、中国ではGoogleのサービスが使用できず、中国との業務や出張には対応できないため、従業員数や社内環境によっては導入が厳しい場合もあるでしょう。
スプレッドシートによる勤怠管理、難点は「修正履歴」
打刻ファーストをうたう本メディアとしてはここが譲れない点です。勤怠管理の肝はなんといっても「打刻」です。「打刻」とは、何時に出勤(仕事をスタート)したのか、退勤(仕事終了)したのかを把握するものです。もし打刻を忘れたり、途中休憩や私用で抜けたりした際には修正が必要になるのですが、この履歴は明確に残さなければなりません。なぜならば、企業側から残業の上限を決められていたり、暗黙の了解で40時間以上残業がつけずらいなどの習慣がありうるからです。これを是正するために、「勤怠管理データ(打刻)」は修正できたとしても打刻時間のデータは残さなければならないのです。これがスプレッドシートには難しい点です。
手法③勤怠管理専用ソフト(クラウド含む)の活用がオススメ
当然ですが、勤怠管理に特化したソフトを利用すれば、タイムカードやexcel/スプレッドシートを使用した方法に比べ、スマートに勤怠管理を行うことができます。集計の必要はなく、打刻のデータは常にシステム内(クラウド上)に保管されるため、国内外問わず遠方での勤務の場合にもリアルタイムで従業員の勤怠管理を行うことができます。打刻忘れや残業時間の確認なども締め日を待たずにアラート通知・確認することができます。また「残業」や「有給」などの申請・承認のワークフロー機能や勤怠データを元に計算する給与計算ソフトとの連動も充実してきており、ある程度の規模の会社になれば必ず何かしらの専用ソフトが導入されているのが現状です。
便利な勤怠管理システム。しかしネックはコスト
もう迷わず「勤怠管理」は専用ソフトでしょ?となるはずですが、実に中小企業の約40%はこのシステムの導入に踏みきれていません。それはなぜでしょうか?勤怠管理システムは完全にコストだからです。将来の利益を作る先行投資でもなく、やらなければならない後ろ向きなコストという認識がまだ強いといえます。しかしながら、従業員の生活のベースとなる給与は「勤怠データ」をベースに計算されます。会社にとって最も重要な存在である従業員の状態はこの「勤怠データ」から見えてくるものも多くあります。この重要なデータをしっかり使いこなせればコストは十分に回収できる投資になるはずです。
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