採用に苦戦する企業は「テレワーク導入」に注目!勤怠管理も忘れずに

2017年に入り、メキメキと上昇し続ける有効求人倍率。4月は1.48倍を記録し、ついにバブル期のピークだった1990年7月の1.46倍を上回る数字に。求職者にとっては“超売り手市場”といえる環境ではありますが、かたや企業側にとってみれば採用に苦戦するケースも多いのではないでしょうか?その打開策としての「テレワーク」をご紹介します。

企業の採用活動は今後、働き方改革なしでは立ち行かない

少子高齢化の影響から、労働人口は今後ますます減少していくことは必至です。だからこそ、企業においては従来のスタイルに固執するのではなく、就業を希望する側の多様なニーズを汲み取り、新たな施策を検討する等の工夫を凝らさなければなりません。例えば「働き方」について、多様な選択肢を用意して他社と差をつけることも採用戦略のひとつと言えるでしょう。

優秀な人材確保に活用すべき、「テレワーク」という働き方

ところで、ここ数年、「テレワーク」という働き方がジワジワと注目され始めていることをご存知でしょうか?テレワークとは、時間や場所にとらわれない柔軟な勤務形態のこと。具体的には、主に“在宅勤務”、“サテライトオフィス勤務”、そして“モバイルワーク”を指しますが、このような「原則出社義務を課さない働き方」を求める労働者は意外と多いようです。在宅勤務というと真っ先に“内職”をイメージする方もいるかもしれませんが、高いキャリアを活かして活躍したい方々からの需要もそれなりにあります。

例えば、

・出産前はバリバリ働いていたが、出産を機にワークスタイルを見直したい

・今は朝から晩まで仕事ばかりだが、今後はプライベートも大切にしたい

・環境の良い地方で暮らしながら、大都市圏の仕事がしたい

・親の介護で生活が一変、でもキャリアは諦めたくない

等、総じて「ワークライフバランス」を大切にしたい、もしくは必要に迫られて重視せざるを得ない状況の労働者は増加の一途を辿っており、そのような背景から「テレワーク」という働き方は熱視線を浴びています。

テレワーク導入が、御社の採用活動をスムーズにするカギとなる可能性は大いにあります。高い能力を有するものの、働き方を変えたいと考えている、現状活躍の場を見つけられずにいるような“人財”の確保に注目しましょう。

意外とハードルは高くない、テレワークの勤怠管理

いざテレワークを導入するとなれば、それなりに難しさが見えてくるものです。出社させないで本当に成果がついてくるのか、必要な連絡がスムーズに伝わるのか、人事評価はどうするのか等、制度として取り決めておくべき事項は多岐に渡ります。このあたりの詳細については後日解説することにして、今号ではとりわけ問題となる「勤怠管理」について触れておくことにしましょう。

テレワークという働き方の性質上、労働者の勤務実態のすべてを把握することは困難。だからこそ、導入前の制度の作り込みがモノを言います。ここではテレワーク勤務者の労働時間管理について、ポイントとなる2点をご紹介しておくことにしましょう。

  • 適切な労働時間制の導入

テレワーク勤務者であっても、原則「労働時間に応じた賃金」が支払われる必要があります。よって、「1日8時間、1週間40時間」を基本として、これを超過する労働時間については別途割増賃金を支給しなければなりません。

ただし、従事する業務、勤務形態によっては「みなし労働時間制」を適用し、ある程度柔軟性を持たせることも可能となっています。

  • 事業場外労働のみなし労働時間制

http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/tokyo-roudoukyoku/roudou/jikan/pamphlet/2jigyoujyou.pdf

  • 裁量労働制

・専門業務型

http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/tokyo-roudoukyoku/roudou/jikan/pamphlet/4special2.pdf

・企画業務型

http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/tokyo-roudoukyoku/jikanka/201221613571.pdf

  • 勤怠管理の方法の検討

始業・終業をメールや電話で報告、業務日報を提出させる等により、労働時間の把握や日々の業務量を把握するのがスタンダードな方法です。

また、「IEYASU」等のクラウドによる勤怠管理システムを導入することで、出社する社員とテレワーク勤務者とで同一システムによる勤怠管理が可能となるため、お勧めです。厚生労働省より、テレワークへの取り組みのためのクラウド勤怠管理システム導入時に活用できる助成金情報が公開されているので、ぜひお役立てください。

参照:厚生労働省「職場意識改善助成金(テレワークコース)

まとめ_テレワーク助成金の活用と勤怠管理

今後ますますニーズが高まるであろう「テレワーク」ですが、社内に前例がなく、イチから制度を組み立てていこうとすれば様々な課題に直面することでしょう。とはいえ、「結局何もしない」というのであれば、御社の採用活動は厳しさを増すばかりです。

まずはテレワーク導入も見据えた勤怠管理の検討から、一つひとつ始めてみてはいかがでしょうか?加えて、社会保険労務士によるコンサルティング、就業規則や規程の作成・改訂も、職場意識改善助成金(テレワークコース)の助成対象となります。何から始めて良いか分からない方は、ぜひお気軽にご相談ください!

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