【労働保険年度更新2019】申告書提出前のチェックリストを大公開

前号では、今年もそろそろ着手すべき労働保険の年度更新について、基本的な手続きの流れを解説しました。
今号では、申告書の作成時、提出前に確認しておきたいポイントをまとめてご紹介することにしましょう!

参考:打刻ファースト「2019年度の申告期限は6月3日~7月10日!「年度更新」の準備を始めましょう

まずは確認、「確定保険料・一般拠出金 算定基礎賃金集計表」の書き方チェック項目

労働保険の年度更新は、前年度保険料確定の基礎となる「算定基礎賃金集計表」の作成から始まります。
賃金台帳を元に、各労働者の雇用保険被保険者資格を確認しながら集計を進めましょう。

□ 年度途中の退職者の賃金に漏れはありませんか?

□ アルバイト・パートタイマー等の臨時労働者の賃金を正しく集計に含めていますか?
→「労災保険及び一般拠出金」は常用労働者すべて、「雇用保険」は被保険者のみが対象です

□ 代表者や役員(被保険者とならない)の賃金を除いていますか
→代表者や役員報酬のみが支払われている役員は対象外です。兼務役員については、役員報酬以外の労働者としての賃金部分のみ算定賃金に含めます

□ 雇用保険の適用拡大対象となった65歳以上の労働者の賃金を算定賃金に計上していますか?

□ 雇用保険の免除対象高年齢労働者の年齢に誤りはありませんか
→2019年度年度更新における免除対象高年齢労働者は下記の通りです
・2018年度(確定)免除対象 1954年4月1日以前に生まれた人
・2019年度(概算)免除対象 1955年4月1日以前に生まれた人

□ 保険料算定期間中(2018年4月1日~2019年3月 31日)に支払が確定した賃金を算入していますか?
→実際の支払いは2019年4月1日以降となる賃金を含みます

□ 算定基礎に含めるべき賃金の範囲は適切ですか?
→通常の賃金はもちろん、賞与や手当等、労働の対償として支払うものすべてで、税金や社会保険料等を控除する前の支払総額を含めます。

賃金とするもの、しないものの範囲は下記よりご確認ください

参考:厚生労働省「労働保険対象賃金の範囲

いよいよ年度更新申告書作成!書き方のポイントは?

「確定保険料・一般拠出金 算定基礎賃金集計表」を正しく作成できたら、いよいよ年度更新申告書の作成に入ります。
集計表から転記する内容、ご自身で算出して記入する内容それぞれについて、以下のチェックポイントをご確認ください。

□ 労働局から送られてきた申告書に印字されている内容に誤りはありませんか?
・労働保険番号
・業種番号
→「各種区分」欄の4ケタの「業種」番号の上2ケタをもとに労災保険率表で確認
・労災保険料率
→業種に対応した料率(メリット制適用の場合「労災保険率決定通知書」と同じ料率)
・雇用保険料率
→2018年度、2019年度共に同率です
・申告済概算保険料額
・領収済通知書(納付書)の住所・氏名等

注:事業主の氏名又は名称及び住所、事業の種類、事業の行われる場所に変更がある場合は、「労働保険名称、所在地変更届」の提出が必要になります!!

□ 「常時使用労働者数」(④欄)「雇用保険被保険者数」(⑤欄)を記入していますか
・常時使用労働者数
→2018年度の各月末(賃金締切日がある場合は月末直前の賃金締切日)の使用労働者数の合計÷12

・雇用保険被保険者数・免除対象高年齢労働者数
→2018年度の各月の被保険者数の合計÷12

※小数点以下を切り捨てた結果、「0」となる場合には「1」とします

□ 賃金総額(⑧⑫欄)は千円未満切り捨て、保険料額・拠出金額(⑩⑭欄)は一円未満切り捨てになっていますか

□ 一般拠出金の拠出金算定基礎額(⑧(ヘ))は、労災保険の確定保険料算定基礎額(⑧(ロ))と同額になっていますか

□ 概算保険料の保険料算定基礎額の見込み額(⑫)は、確定保険料の保険料算定基礎額(⑧)と一致していますか
→ただし、2019年度賃金総額の見込み額が以下の場合には、実際の見込み額を記入します
・前年度と比較し2倍を上回る場合
・2分の1を下回る場合

□ 概算保険料を延納する場合、基準額に誤りはありませんか
→概算保険料総額が40万円以上(労災保険又は雇用保険のどちらか一方のみ成立している場合20万円以上)の場合、3回に分けて納付できます
※確定保険料の不足分と概算保険料総額を合算して40万円以上となる場合は、延納できません。概算保険料のみで40万円以上である必要があります

□ 延納の場合、申請欄(⑰)に納付回数を記入していますか

□ 概算保険料を延納する場合、3で割った余りを第1期分に加算していますか(㉒(イ))

□ 「法人番号」欄(㉛欄)を記入していますか(空欄の場合)
→個人事業主は13桁すべてに「0」を記入します

□ 「事業主」欄に、記名押印又は署名をしていますか

□ 領収済通知書(納付書)の納付額の前に、「円(Yの横棒は一本)」マークを記入していますか
→一般的な「¥」ではなく、Yの横棒は一本です

□ 申告書の内容に誤りはありませんか
→領収済通知書の納付額の誤りは訂正できません(新しいものを入手します)
→領収済通知書以外の箇所の誤りは、訂正後の数字がわかるように訂正すれば問題ありません。訂正印は不要です

なお、申告書の書き方については、労働者全員が雇用保険の被保険者である場合には「一段書き」にてご対応いただくよう、マニュアルに記載がありますのでご注意ください。

参考:厚生労働省「平成31年度事業主の皆様へ(継続事業用)労働保険年度更新申告書の書き方

何かと煩わしい労働保険の年度更新ですが、一度しっかりルールを覚えてしまえばさほど難しいことはありません。
自社での対応が難しい場合には、ぜひお早めに社会保険労務士にご相談ください!

労働保険年度更新の土台となる勤怠管理は、無料のクラウド勤怠管理システムIEYASUの活用がお勧めです^^

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ABOUTこの記事をかいた人

HM人事労務コンサルティング 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。 労務関連の手続きやご相談、就業規則作成、助成金申請・・・等々、どんなことでもお気軽にご相談ください!東京はもちろん、日本全国からのご依頼に対応させていただきます。