ご存知ですか?「プレゼンティーズム」|職場における腰痛対策を考える

「腰痛」や「肩こり」は日本人の国民病として知られ、特に働く人の多くが慢性的な症状に悩んでいると言われています。これらの症状は労働者にとって生産性低下の原因となる一方、誰もが感じる身近な健康課題であるがゆえに職場においては軽視されがちです。「腰痛や肩こりくらいで欠勤なんて・・・」と考え、特段何の対策もせずに無理して出社している労働者が多く見受けられますが、こうした状況は経営上の損失を招いている場合があります。企業における「プレゼンティーズム」対策として、職場の腰痛対策に目を向けてまいりましょう。

労働者の健康問題が引き起こす「プレゼンティーズム」とは?

ところで、「プレゼンティーズム」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?プレゼンティーズムとは、労働者が出社しているものの、何らかの健康問題が原因で生産性が低下している状態を指します。一方で、健康問題による休業や欠勤を「アブセンティーズム」と言います。一見すると、企業経営に負の影響を生じさせるのはプレゼンティーズムよりもアブセンティーズムのように思われますが、実際は逆です。労働者の休業や欠勤といった実態が目に見えて分かりやすいアブセンティーズムに対しては、企業として積極的な対応をとることができます。しかしながら、プレゼンティーズムに対しては状況が把握しづらい分、対応が疎かになり、負の影響が広がりやすくなります。また、潜在的な数としてもプレゼンティーズムの方が圧倒的に多い分、未対応による影響は深刻です。

プレゼンティーズム対策として、職場における「腰痛予防」を進めましょう

職場におけるプレゼンティーズム対策を考える上で、いずれの業種でも注目すべきは「腰痛予防」です。職場における腰痛は、労働災害の約6割を占める最重要課題となっています。特に、保健衛生業(介護・福祉)や運輸交通業、商業で多発傾向にあり、こうした背景には労働者の高齢化が影響していることから、今後も増えていくことが予想されます。また、デスクワーカーの半数近くが腰痛持ちであるとされる等、いずれの業種においても腰痛予防対策が急務です。

職場において確認すべき、腰痛予防チェック

職場の腰痛予防対策を考える上では、厚生労働省の「腰痛予防チェック」の観点からの検討が得策です。それぞれの項目について、自社の業務に有効な対策・安全衛生教育等を考えてみましょう。以下は、チェック項目の一例です。

□ 自動化、省力化
腰に負担がかかる重量物を取り扱う作業、不自然な姿勢を伴う作業では、機械による作業の自動化を行う。それが困難な場合は、台車などの道具や補助機器を使うなど作業者の負担を減らす省力化を行う。

□ 作業姿勢、動作
作業対象にできるだけ身体を近づけて作業する。不自然な姿勢を取らざるをえない場合は、前屈やひねりなど、その姿勢の程度をなるべく小さくし、頻度と時間を減らす。作業台や椅子は適切な高さに調整する。作業台は、ひじの曲げ角度がおよそ90度になる高さとする。

□ 腰痛予防体操
ストレッチを中心とした腰痛予防体操を実施させる。

□ 労働衛生教育
重量物の取り扱い作業、同一姿勢での長時間作業、不自然な姿勢を伴う作業、介護・看護作業、車両運転作業などに従事する作業者に対しては、その作業に配置する際やその後、必要に応じて、腰痛予防のための労働衛生教育を実施する。

以下のページにはチェックリストの他、腰痛予防に関する参考資料が紹介されています。

出典:厚生労働省「腰痛予防対策

たかが腰痛、されど腰痛。職場の健康課題として前向きな対策を

腰痛は誰にでも起こる身近な症状ですが、慢性的な痛みによって労働者の生産性低下が引き起こされる可能性があります。職場においては、作業ごとのリスクアセスメント(要因の特定と評価)に基づいた合理的かつ効果的な対策を実施する必要があります。また、腰の痛みには、内臓の病気や神経疾患等の深刻な病気が隠れていることも少なくありません。必要に応じて、産業医を交えた対応を講じてまいりましょう。

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