【計画年休制とは】新時代の働き方が変わるかも?求められる休日消化

日本人の働き方について、以前から海外を中心に厳しい意見が寄せられてきました。「世界一真面目」ともいわれる国民性を考慮し、計画年休制という制度への期待が高まっています。半ば強制的に労働者を休ませるというこの制度。詳細を確認してみましょう。

働き過ぎはダメ!計画年休制で特定の日に休め

計画年休制とは、年間に5日を超える有給休暇を特定の日に労働者に取得してもらうという制度です。なかなか取得されないのが現状である有給休暇ですが、最低でも5日間は休みをとってもらうことができるというのがポイントです。
ワークライフバランスや働き方改革という言葉が浸透し、働き方とともに休みのあり方の重要性が大きく問われる時代を迎えました。「日本人は働き過ぎ」などとして海外からも指摘されるなど、大きな転換期を迎えているといっても過言ではありません。計画年休制は、そんな日本企業にとってなくてはならない制度といえるのかもしれません。

計画年休が生まれた背景にあるもの

計画年休制が取り入れられるようになった背景には、やはり労働者に積極的に有給休暇を取ってもらいたいという狙いがあります。有給休暇は労働者の権利です。計画年休制を設けることで、半ば強制的に有給休暇を取らなければならないとすることで、その権利を守ろうとしているのです

具体的な使われ方としては、夏季休暇などにプラスする形で計画年休を使用するケースが多く見られます。また多くの社員が同時期に取得することで、労働者が気兼ねなく休むことができるよう配慮されているところもあります。

計画年休制はこれからのスタンダードになるか?企業側にもメリットが

企業が計画年休制を取り入れることには一つの大きなメリットがあります。従業員の退職時、まとめて有給休暇を消化するといった使われ方がありますが、経営者側からすればそのリスクを回避することができるのです。資本力のある企業であれば別ですが、中小企業にとってはまとめての有休消化は一定の痛手となってしまいます。

とはいえ、計画年休制を企業にとって都合のいいよう使われてしまっては元も子もありません。計画年休制とは、あくまでも、労働者が自由に使うことができる5日間の有給休暇であることを忘れてはいけません

問われ続ける理想的な休日の取得状況

企業への働きかけにより、徐々に浸透しつつある計画年休制ですが、まだまだその履行の進捗度は道半ばといわざるを得ません。ワークライフバランスや働き方改革などの国家レベルで進む取り組みも含めて、労働者の休日のあり方がますます問われることになるでしょう。

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