<2022年4月~>「くるみん」「プラチナくるみん」認定基準の改正項目をチェック

今秋、「くるみん」「プラチナくるみん」関連の助成金が創設されたことについては、すでに打刻ファースト内で社労士の栗城先生が解説されている通りです。両立支援や女性活躍推進に注力する企業においては、「くるみん」「プラチナくるみん」認定に対するご関心が一層高まっているところかと思います。

これに関連して、今号では2022年4月の「くるみん」「プラチナくるみん」の認定基準改正について解説します。認定基準はより高度なものとなりますが、当面の経過措置についても方針が示されていますので、併せて確認しましょう。

関連記事:『【最新の助成金】くるみん認定・プラチナくるみん認定とは?

くるみん認定基準の主な変更点は「男性の育休取得率」

「くるみん」「プラチナくるみん」の新たな認定基準は厚生労働省のリーフレットに記載されている通りですが、本稿では、2022年4月より変更されるポイントをまとめておきます。


男性の育休取得率は2020年度に過去最高を記録

「くるみん」「プラチナくるみん」共に、改正のポイントは「男性の育休取得率向上」にあります。こうした基準を設けるに至った背景には、以下2点が影響するものと思われます。

✓ 厚生労働省が公表した雇用均等基本調査における
2020年度の男性育休取得率が「12.65%」でとなり、過去最高を記録したこと
✓ 改正育児・介護休業法の施行で、2022年10月より「出生時育児休業(産後パパ育休)」が創設されること

 
政府が掲げる男性育休取得率の目標は、2025年までに「30%」達成。目標値にはまだほど遠いと言わざるを得ませんが、良い流れができつつあることは確かです。男性育休取得率を重視した「くるみん」「プラチナくるみん」の新認定基準が、更なる追い風になることを期待せずにはいられませんね。

関連記事:『2020年度の男性育休取得率は「12.65%」に!今後は「長期取得の実現」に向けた環境整備が目標に

「プラチナくるみん」では「女性の継続就業」もポイントに

前項の「男性育休取得率向上」は、「くるみん」「プラチナくるみん」共通の改正項目ですが、「プラチナくるみん」ではこれに加えて「女性の継続就業」に関わる基準が変更となります

現行の基準でも、以下①②のいずれかが一定水準を満たしていることが要件とされていますが、2022年4月より②の基準が改正されます。

① 子を出産した女性労働者のうち、子の1歳誕生日まで継続して在職(育児休業等を利用している者を含む)している者の割合
② 子を出産した女性労働者および子を出産する予定であったが退職した女性労働者の合計数のうち、子の1歳誕生日まで継続して在職している者(子の1歳誕生日に育児休業等を利用している者を含む)の割合

 
①については現行制度でも「90%」が基準とされ、高い数値となっています。②については、現行の「55%」から「70%」に変更となるため、これまで②の基準でクリアしていた企業では両立支援に向けた対策が求められます。

「くるみん」「プラチナくるみん」認定基準改正に伴う経過措置

本稿で解説した通り、2022年4月より「くるみん」「プラチナくるみん」両制度に関わる認定基準の改正が予定されていますが、当面の間は経過措置が講じられることになります

男性の育休取得率等に係る経過措置

男性の育休取得率等については、2年間、旧基準によって申請することができることとなります。ただし、新基準施行となる2022年4月以前に行動計画期間が始まり、2024年3月31日までに申請することがポイントです。

女性の継続就業率に係る経過措置

「プラチナくるみん」認定における「女性の継続就業率」のうち、70%に引き上げられた基準についても、男性の育休取得率同様の経過措置の対象となります。

2021年度末までの計画期間を含む行動計画の経過措置

2021年度末までに開始した行動計画で、2022年度以降にくるみん・プラチナくるみん等の認定申請を行う場合、2021度末までの計画期間を含めずに、2022年度以降の計画期間を計画期間とみなすことができます。


出典:厚生労働省「認定に関する経過措置について

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