【知らないと命取り】取締役には必須の知識「善管注意義務」とは?

企業の取締役の皆さんへ。
あなたは、役割として期待されている業務をきちんと遂行できていますか?
善管注意義務という言葉があり、この義務を怠ったと見なされると民法にのっとって処分されることもありえます。

本記事では、「善管注意義務」について詳しくみていきましょう。

善管注意義務とは

善管注意義務とは、善良な管理者の注意を持って委任事務を処理する義務のことをいいます。
その義務の内容は、『善良な管理者が通常行う義務を委任契約の受任者が行うこと』とされています。

言葉も言い回しも難しいですが、次の章で一つ一つ解説します。

善管注意義務とは具体的に何なのか

善管注意義務の内容である『善良な管理者が通常行う義務を委任契約の受任者が行うこと』について紐解いていきます。

「善良な管理者が通常行う義務」とは、受任者が求められた仕事を委託者のために全うすることを言います。その義務に反して、委託された義務を遂し行ようとしない受託者は、「任務懈怠責任」を問われます。
「任務懈怠責任」は、ある程度委託者のために真剣に任務を行っていても問題となる可能性があると言われています。委任を受けた人の『職務や社会的・経済的地位などにおいて、一般的に要求される程度の注意』に基づいて仕事を進めることが求められており、それに達しない場合に問題となり責任を問われることとなるのです。

非常に曖昧で不透明な基準と言えるため、受託者と委任者の間で前もって丁寧にコンセンサスを取ることが大切です。

『管理職』と善管注意義務

一般的に、会社員からエスカレーター式に取締役に上がった場合、当人の意識としては雇用されるサラリーマンのままかもしれません。しかしながら、取締役は弁護士や公認会計士などと同じように、経営に特化した専門家として会社と委任契約を結んでいることとなっています。

委任契約とは、無償もしくは有償で法律行為や事務行為を行うことを委託され、それをつつがなく遂行することを目的とした契約です。そのため、委任契約に反することはプロフェッショナルとして許されず、後で説明する株主代表訴訟などにもつながりかねません。取締役や監査役になることは委任契約であり、責任が追及されにくい雇用契約ではない、ということを正しく知らなければなりません。

株主代表訴訟で責任を追及されるリスク

取締役などの役員は会社法上、株主代表訴訟に訴えられるリスクがあります。株主が実質上会社のオーナーであり、取締役などの役員はあくまでも受託者として、株主の利益を最大化するという任務を負っているからです。株式を公開している会社では株主は流動的に入れ替わることが多いものですが、彼らは集合体として経営陣に利益の最大化を委託しているため、会社法は株主が訴訟を起こせるという形で「株主の保護」を規定しています。

知らないと命取り?取締役は善管注意義務について正しい理解が必須

善管注意義務は、委任契約の上で必須の義務となっています。しかし、雇用契約の従業員という立場の延長では理解しにくい概念ともいえます。
そのため、取締役になれば、会社との関係は一度リセットされたものとして考えた方が良いでしょう。取締役は、会社の経営方針を一任されたやりがいのある立場であると同時に、株主の利益を最大化する立場だと善管注意義務の知識を通じて正しく認識しておきましょう。

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