【タレントマネジメントとは】優秀な人材を取り込み、人材の発掘・育成に効果的なシステム

タレントマネジメントという言葉をご存知でしょうか?
使われる機会も増えてきた言葉ですが、あまりその意味や具体的施策については理解できていない人が多いのではないでしょうか。

本記事では、特に多くの海外大手企業で採用されている人材管理システム「タレントマネジメント」について解説します。

タレントマネジメントとは

タレントマネジメントとは、自社の優秀な人材がどのようなスキルを持っているのかを把握して、その彼らのパフォーマンスを最大化するために戦略的に人材配置をしたり、教育を施したり、査定をあげたりする取り組みのことを言います。
これはアメリカ発の考え方で、よりよい人材の発掘、育成に効果的だとされています。

そもそも『タレントマネジメント』のタレントは英語で『能力・資質・才能』といった意味があり、マネジメントは『経営・管理』といった意味です。

企業人事におけるタレントマネジメントでは、企業に勤める人材のスキル、キャリア、学歴、年齢などを基本情報として扱い、人材の最適配置に役立たせます。新規プロジェクトの人員の選考などが容易になるとともに、従業員のスキルが可視化されることで積極的なスキルの習得やキャリアアップのための勉強を促しやすくなるのです。

タレントマネジメントの専門家の力を借りて「タレントマネジメントシステム」を導入する企業が、日本・海外ともに増えています。

海外でのタレントマネジメント

タレントマネジメントはもともとはアメリカで導入されたシステムです。
よりよい人材の発掘ためにできることはないかと思案した結果、できあがったシステムだと言われています。

実は考案された当時は、タレントマネジメントにおいて重要な『能力の開発』は考慮されておらず、企業全体を引っ張るリーダーシップの持ち主を見つけ出すためのシステムでした。
しかし、優秀な人材だけに依存すると長期的には企業は落ち込んでしまうという考えが考慮されるようになり、人材の育成にも意識が向くようになりました。そうして完成したタレントマネジメントシステムが、会社全体の生産性を上げ、優秀な人材の離職率を下げるといった効果をもたらしています。

日本におけるタレントマネジメント

日本では2011年からタレントマネジメントへの関心が持たれるようになりました。
当時の日本において、優秀な社員を好待遇にして活躍の場を増やすという考えはまだ一般的ではありませんでした。社長の意思決定のもと全社員に一貫した待遇をさせる企業がほとんどだったのです。
しかし不況の波もあり、どの企業も経営が盤石ではなくなってきてしまい、リストラや、昇進・昇格が困難、査定が上がらないなどの事態が多くの企業で起こりました。これによって社員のモチベーションに著しい低下が起こり、離職率の増加・向上心の低下といった問題が浮上したのです。
そのため急きょ新しい人材管理システムが必要とされ、「タレントマネジメント」が注目されるようになりました。

タレントマネジメントを浸透させる難しさ

特に海外の大手企業などでは、専門家を招いて積極的にタレントマネジメントを取り入れています。タレントマネジメントの専門家がいるのです。
しかし、タレントマネジメントはまだまだ日本では普及しているとは言い難く、年功序列など旧態の人材管理システムで運営している企業も少なくありません。日本では抜きんでた才能や優秀さが咎められることも多いので、タレントマネジメントは受け入れがたいという価値観が根強いようです。

企業を活性化させるタレントマネジメント

タレントマネジメントは優秀な人材の意欲を向上させる効果が見込めます。
さらにその仕組みがあることで、他の人材も積極的にスキルアップを図るようになり、企業の活性化が期待できます。
人材の発掘、能力の育成、企業の活性化という、企業にとっての好循環を作り上げることができるのがタレントマネジメントシステムです。

システムの評価基準が海外の大手企業で統一されていることもあり、これからますます世界で注目が高まっていくことは間違いありません。
貴社でも検討されてみてはいかがでしょうか?

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