見直そう、職場の新型コロナウイルス感染防止策!強化すべき「取組の5つのポイント」

新型コロナウイルスの世界的大流行が宣言されてから一年以上が経過しましたが、依然として収束の見通しがつかない状況が続きます。一部地域に発出された三度目の緊急事態宣言は、新たに対象地域を追加した上でさらなる期間延長を迎えました。企業においてはすでに各社でコロナ対策を実施しているものと思われますが、改めて、必要な対策の実施状況の見直し、取組の強化を図ってまいりましょう。

厚生労働省が示した「職場における感染防止対策の実践例」

このたびの緊急事態宣言発出と併せて「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」が改正されたことを受け、厚生労働省は職場において特に留意すべき「取組の5つのポイント」を示し、その実践例を解説や写真入りの分かりやすい形で発信しました

職場で取り組むべき、新型コロナ感染拡大防止のための「取組の5つのポイント」

新型コロナウイルス感染症対策として取り組むべきことは、これまでもあらゆるガイドラインで明確にされてきましたが、このたび厚生労働省より示された資料は視覚的に理解しやすいものとなっています

取組のポイントは以下の通りです。

✓ テレワーク・時差出勤等を推進しています
✓ 体調がすぐれない人が気兼ねなく休めるルールを定め、実行できる雰囲気を作っています
✓ 職員間の距離確保、定期的な換気、仕切り、マスク徹底など、密にならない工夫を行っています
✓ 休憩所、更衣室などの“場の切り替わり”や、飲食の場など「感染リスクが高まる『5つの場面』」での対策・呼びかけを行っています
✓ 手洗いや手指消毒、咳エチケット、複数人が触る箇所の消毒など、感染防止のための基本的な対策を行っています

写真入りの解説が、設備に関わる取り組みの確認に有効

今回の資料で特に参考にしていただきたいのは、各種の取組みの実践例です。例えば5つ目のチェックポイント「手洗いや手指消毒、咳エチケット、複数人が触る箇所の消毒など、感染防止のための基本的な対策」では、実践例として、感染防止に配慮されたドアノブの事例が写真入りで紹介されており、個人的には大変分かりやすいと感じました。

・肘を使って開くことができるドアノブ

・足で開閉できるドアノブ

同様に、蛇口については「手の甲で開閉できるアタッチメント」や「フットペダルで操作可能なタイプ」等が紹介されています。こちらも写真が入ることで、具体的にどのようなものを準備すべきかイメージしやすくなっています。

また、ごく当たり前のことですが、「蓋付きのゴミ箱を設置する」「マスクとその他のゴミを分別して管理する」ことも、すぐに着手できて高い感染防止効果につながる取組みだと思います。併せて、「ゴミ処理の際の使い捨て手袋着用」も、重要な感染防止対策です。

現状、未実施の取り組みについては、御社で必要な内容や方法を前向きに検討していきましょう。今からでも、新たに追加できる対策があるはずです。

参考:厚生労働省「職場における感染防止対策の実践例~取組の5つのポイント~を確認しましょう!

全従業員を対象としたPCR検査実施には、細心の注意を払いましょう

最近では、全従業員対象としたPCR検査を実施する会社が増えてきています。こうした取り組みは、会社としての現状把握や陽性者の早期発見、企業の信頼向上等につながる良い機会となり得ますが、一方でPCR検査の受検は従業員個人の意思やプライバシーが最大限尊重されるべき取り組みであることに十分留意する必要があります

また、会社は「個人的にPCR検査を受けたい」という従業員の意向を否定することはできません。今は都市部を中心にPCR検査を受けられる施設が増えていますから、症状がなくても健康管理の一環として受検したいと考える方は少なくありません。仮に社内に陽性者が出た場合、会社としては必要な対応に追われることになりますが、それでも従業員の個人的なPCR検査受検を制限することは不適切ですのでくれぐれもご注意ください。

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