貴社の採用課題はなんでしょう?多様性のない職場になってはいませんか?
会社に合った人材を集めつつ、多様性も高めていくための施策として、近年注目されているのが「ブラインド採用」という手法です。
本記事では、その「ブラインド採用」について、詳しく解説していきます。
ブラインド採用とは
ブラインド採用とは、履歴書や職務経歴書で判明する年齢や性別・学歴の情報を除き、評価する点をその人の「能力」だけに絞り判断しようとする採用方法です。
ブラインド採用の手法を用いることには、採用担当が無意識に起こりうる偏見や先入観を排除しようという目的があります。
採用担当者にとっては求職者の大事な情報源となり、かつ求職者にとっても恰好の自己アピールの場になる履歴書や職務経歴書ですが、これは無意識の偏見を生みやすいものです。
いくら気をつけていても、地域や学校などが同郷の人には親近感が沸いてしまいますし、有名大学出身者は「優秀だ」と思い込んでしまうことはごく自然な感情といえます。採用担当を数年単位で入れ替えるなどの対策がない限り、会社には同じようなタイプの人材が集まってしまいがちなのです。
ブラインド採用が注目される背景:多様性が重要な時代
なぜブラインド採用などという一見非効率な採用手法が注目されているのでしょうか。
その答えは、近年の産業構造の変化にあります。商品をただ作るだけでは売れない時代に突入していることは皆さんご周知のとおりです。会社の多様な視点を取り入れ、その多様性から生まれる革新的なアイデアや戦略でもって事業を進めることが重要視されるようになっています。
単純作業の業務なら別ですが、多くのケースでは、似たタイプの社員が集まっていることを良しとはされていません。イノベーションの弊害となるからです。
組織に多様な人材を集める手段として、ブラインド採用が注目されています。
ブラインド採用の期待:多様化で財務パフォーマンスが上がった
社員の多様化を促進させるために、畑違いの職種からの人材採用を進める企業も見られるようになってきました。
彼らからはこれまでの固定観念を覆すようなアイディアが飛び出すこともあり、業界に新風を吹き込むことが期待されます。
アメリカのコンサルティング会社の調査によると、「性別の多様化と民族及び人種の多様化によって、財務パフォーマンスが向上した」という結果も示されています。これは、正にブラインド採用ももたらす「多様性」の成果です。ブラインド採用にも、このような成果が期待されているのです。
ブラインド採用導入の注意:即時効果は期待できない
世界中で「ダイバーシティの推進」が叫ばれています。
促進の動きについて一歩出遅れている日本にとって、ブラインド採用という手法ははその遅れを取り戻す一助となりうるでしょう。
とはいえ、魔法のようにダイバーシティの欠如問題が解消されるものでもありません。ただひたすら一人ずつ採用を進めていくという地道な動きが身を結ぶのです。
長期的な効果を見越し、それに納得感をもって取り組んでいくことが大切です。