
12月も中旬を迎え、各所で慌ただしさが感じられる季節となりました。仕事に追われる年末は、例年、労働災害が増加傾向となることを踏まえ、一人ひとり慎重な仕事を心がける、周りの人への声かけを行う等、職場ぐるみで安全な作業に取り組む工夫が不可欠です。各現場においては、今一度、労災防止に向けた意識を高める共に、社内の安全衛生管理体制の見直しを進めましょう。
目次
東京労働局では今年も「年末・年始Safe Work推進強調期間」を実施中
年末年始を迎えるにあたり、東京労働局では毎年12月、1月を「年末・年始Safe Work推進強調期間」に設定し、労使が労働災害防止の重要性について改めて認識を深めるべく、労基署・労働局による各事業場への集中パトロール・集中指導の他、各関係団体や各事業者による労災防止措置実施要請等が行われます。

参考:東京労働局「年末・年始 Safe Work 推進強調期間を実施します。(12月1日~1月31日)」
2024年度労働災害の概要 ~死亡者数は過去最少、一方で休業4日以上の死傷者数は4年連続増加傾向~
労働災害の発生状況について、2024年度の数字を振り返っておきましょう。
死亡者数
・746人と、過去最少となった。
・業種別では、件数の多い順に、建設業232人(前年比9人・4.0%増)、製造業が142人(同4人・2.9%増)、陸上貨物運送事業108人(同2人・1.8%減)、商業が55人(同17人・23.6%減)となった。
・事故の型別では、件数の多い順に、「墜落・転落」188人(前年比16人・7.8%減)、「交通事故(道路)」が123人(同25人・16.9%減)、「はさまれ・巻き込まれ」110人(同2人・1.9%増)となった。
休業4日以上の死傷者数
・135,718 人となり、4年連続で増加。
・業種別では、件数の多い順に、製造業26,676人(対前年比518人・1.9%減)、商業が22,039人(同366人・1.7%増)、保健衛生業18,867人(同81人・0.4%増)、陸上貨物運送事業16,292人(同77人・0.5%増)となった。
・事故の型別では、件数の多い順に「転倒」36,378人(前年比320人・0.9%増)、腰痛等の「動作の反動・無理な動作」22,218 人(同165人・0.7%増)、「墜落・転落」20,699人(同 59人・0.3%減)となった。
労災事故というと、ごく限定的な業種において発生しているイメージを持つ方も少なくありませんが、労働災害による死傷者は、実際にはあらゆる業種で発生しています。いずれの事業場においても、労災事故防止に努める姿勢が肝心です。
安全衛生管理体制の確立は、「基本的な取り組みを当たり前に行うこと」が肝心
このたびの「年末・年始 Safe Work 推進強調期間」を機に、今一度、御社の労災防止に向けた取り組みを見直されてみることをお勧めします。以下は、いずれの会社においても確認されておくべきチェック項目の一例です。
✓ 業種によって頻発する労災事故の傾向の把握、及び防止策の検討・徹底
例)
・建設業における墜落・転倒事故防止
・製造業における挟まれ・巻き込み、
・保健衛生業における感染症対策等
✓ 定期健康診断の実施
✓ 適正な勤怠管理の実施
✓ 法定の安全衛生管理体制の確立
・安全管理者や衛生管理者、安全衛生推進者、作業主任者、産業医等が選任されているか
✓ 雇入れ時の安全衛生教育、特別教育の実施
また、「年末・年始 Safe Work 推進強調期間」において集中パトロールの実施強化が掲げられる建設現場では、安全衛生管理活動「4K」(「決意表明」「高所対策」「管理活性化」「教育強化」)の徹底が呼びかけられています。

労災事故防止は、まず法定の安全衛生管理体制を整備することから始まります。労働安全衛生法上の選任義務に関しては、事業場の人数規模によって対応が異なるため、適切な管理者等を配置できるようにしましょう。
参考:厚生労働省「総括安全衛生管理者等の選任義務(労働安全衛生法)」
併せて、労災事故の温床となる長時間労働への対策には、「適正な勤怠管理の実施」が不可欠となります。法に則した勤怠管理への取り組みには、HRMOS勤怠の活用が便利です。

