サボタージュとは?現在の日本での使い方や意味に関する詳細

サボタージュの略称がサボるであることは広く知られ、日常会話でもやるべき事を放棄する、怠けるという意味で頻繁に使われています。しかし、元の言葉であるサボタージュの正しい意味はあまり知られていないのが実状です。労務関連の専門用語であるサボタージュという言葉を正しく使うためにも本来の意味を学び、効果的な使い方を把握しましょう。

サボタージュとは?労働者の破壊行為が語源

サボタージュはフランス語で破壊行為を意味します。元々の言葉は安価な木靴を意味するサボであり、産業革命によって失業した労働者が履いていたサボと引っかけて「物事を壊す」「仕事を失う」意味で使われていました。やがて、労働争議の一環として行われる機械設備の破壊行為をサボタージュと称するようになり、そこから更に怠ける行為が加わりました。

労働争議とは関係の無いサボタージュについて

サボタージュの正しい意味は労働争議の一部として実施される破壊行為ですが、現在では権力者に対する抗議行動としての破壊行為全般を意味しています。政策に対する抗議であったり、企業の開発事業への反対行動も広義のサボタージュです。これらのサボタージュは破壊行為を伴うのが普通であり、仕事を放棄するなど俗語としての意味で使われるサボりと同一ではありません。また、ネガティブキャンペーンのように敵対する相手の社会的信用を損なう情報を流す行為もサボタージュの一種と見なされます。

公的な書類を作成する際はサボタージュの語句を使うのが適切

俗語であるサボりは物事を怠けるだけですが、公的な書類に記録する際はサボタージュと記します。サボりは俗語であり、公的な書類に用いるのは不適切とされているためです。その一方で本来の意味と照らし合わせるとサボタージュは大げさな表現になってしまうこともあるので、日本語で怠慢などと表記するのが一般的です。

サボタージュが日常会話ではあまり使われない理由

破壊行為を伴う抗議行動を指すサボタージュですが、日常会話ではあまり使われません。派生した俗語であるサボりのイメージが強いことや、テロリズムと混同されるケースが多いためです。本来の意味であるサボタージュを日常会話で使う場は非常に限定されている他、正しい意味が広まっていないことから思わぬ誤解を招いてしまう可能性もあります。

サボタージュの本来の意味で使われる機会が非常に少ないのが実状

サボタージュという言葉は現在の日本ではほとんど使われていません。俗語であるサボりが広まっていることに加え、労働争議に破壊行為が伴う機会が非常に少なかったのもサボタージュの語句が定着しなかった理由です。公的な書類では規模の大きいストライキをサボタージュを表記することもあるので、本来の意味に沿って使われることはほぼ無いと言えます。

LINEで送る

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事