猛暑対策に!「職場における熱中症予防」は万全ですか?

異常ともいえる酷暑に見舞われる今夏。連日の暑さのせいで体調不良に悩まされている方も、少なくないかもしれません。企業においては労働災害防止の一環として、「職場における熱中症予防」を講じる必要があります。対策は万全でしょうか?

「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施中!「熱中症対策」の見直しを

職場における熱中症を原因とする死亡事例が毎年のように発生していることから、厚生労働省では、職場における熱中症予防対策を推進する取り組みとして、例年5月~9月にかけて「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施しています

出典:厚生労働省リーフレット「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン

この期間、一般企業を対象とした熱中症予防の講習会を実施、特設サイトを開設して熱中症予防の呼びかけ、協賛団体による支援といった取り組みが重点的に行われています。

参考:厚生労働省特設サイト「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン(職場における熱中症予防対策)

熱中症対策というと「個人が気を付ける問題なのでは?」と思われがちですが、労働災害防止の観点から、職場における熱中症対策を講じることは事業者の責任です。各地で異常な暑さを観測する今夏、今一度、御社の熱中症予防対策の見直しを行いましょう。

職場では「暑さ指数の把握」を!

最高気温40℃超を記録する岐阜県多治見市では、労働基準監督署による労働者の熱中症予防対策の徹底を求める「緊急要請」が行われました。緊急要請では、「暑さ指数(WBGT値)の適正把握」が求められ、暑さ指数(WBGT値)が31℃以上の場合には緊急避難として当日の作業の見直しを行うべき旨が求められています。

その他、職場の熱中症対策に向けた取り組みについては、下記のマニュアルにて詳しく解説されています。まずはご一読ください。

参考:厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課「職場における熱中症予防対策マニュアル

多治見労働基準監督署による緊急要請で「暑さ指数(WBGT値)の把握」が求められている通り、状況を「適切に状況を把握すること」が職場における熱中症対策の基本となります。

✓ 暑さ指数(WBGT値)の把握
✓ 作業環境(服装、休憩場所、暑さ指数を下げるための設備、作業時間等)の把握
✓ 労働者の健康状態の把握

上記を正しく把握するために、事業者は事前のヒアリングや作業中の巡視を行う必要があります。その上で、積極的に暑さ指数の低減対策を実施したり、水分・塩分の摂取やこまめな休憩を促したり等の他、状況に応じて作業の中止や中断を判断することも、労働者の健康管理上大切です。

「熱中症予防管理者」を選任しましょう

労働安全衛生法では、労働者の安全や健康確保などに係わる業務を担当させるために、職場規模に応じて「安全衛生推進者」「衛生推進者」「衛生管理者」等を選任する旨が定められています。
厚生労働省では、これらの担当者に熱中症予防の推進役となる「熱中症予防管理者」を兼任させることを推奨しています。

出典:株式会社ウェルネット「安全衛生推進者・衛生推進者

ところで御社では、衛生管理者や安全管理者、安全衛生推進者、衛生推進者の選任はお済みでしょうか?法律上、業種を問わず、事業場ごとの従業員数10名以上から選任義務が生じることとなっていますが、一方で、小規模事業所においてはこれらの担当者が選任されていない例を散見します。今一度、御社における選任状況を確認されることをお勧めします。

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