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産業雇用安定助成金に「産業連携人材確保等支援コース」が新設!ものづくり補助金採択者向け助成金

厚生労働省は2023年11月29日、産業雇用安定助成金に「産業連携人材確保等支援コース」を新設しました。本助成金は、労働者の雇用安定の及び企業における人材確保・育成を促進するものです。対象事業主の要件に「ものづくり補助金の事業計画書の申請を行い、当該ものづくり補助金の交付決定を受けていること」という項目があり、申請可能な事業主は限定されますが、これからの取り組みでも問題ありません。今号では、産業雇用安定助成金「産業連携人材確保等支援コース」の概要を確認しておきましょう。

産業雇用安定助成金「産業連携人材確保等支援コース」とは?

産業雇用安定助成金「産業連携人材確保等支援コース」は、景気の変動や産業構造の変化その他の理由で事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が、生産性向上に資する取り組み等を行うため、当該生産性向上に資する取り組み等に必要となる、新たな人材の雇入れを支援するものです。

厳しい経営状況下での雇用を支える産業雇用安定助成金

産業雇用安定助成金自体、元々はコロナ禍の一時的な事業縮小時に、他社に在籍出向させることで雇用を確保する事業主に対し、出向元と出向先の双方を助成するための制度として創設されたものでした。アフターコロナへと移行した現在においても引き続き、諸々の社会情勢等に応じる形で「雇用維持支援コース」「スキルアップ支援コース」「事業再構築支援コース」、さらに新設「産業連携人材確保等支援コース」を展開し、厳しい経営状況下にある事業主の雇用を支える役割を果たしています。

今号で解説する「産業連携人材確保等支援コース」以外の各コースに関わる詳細は、以下より該当助成金のページへとご移動いただき、ご確認ください。

参考:厚生労働省「事業主の方のための雇用関係助成金

「産業連携人材確保等支援コース」の対象事業主

◎ ものづくり補助金採択者である
冒頭でも触れましたが、「産業連携人材確保等支援コース」を申請できる事業主は大前提として「ものづくり補助金採択者」である必要があります。要項によると「令和5年11月29日以降に」当該補助金の申請・交付決定を受けることとあるため、現状は補助金の活用をされていない場合もこれから取り組むことができます。ただし、「製品・サービス高付加価値化枠」であること、事業計画に記載する「実施体制」の中に人材確保に関する事項を記載した場合に限ること等の要件もあるため注意が必要です。

◎ 雇用に関わる要件を満たしている
また、労働者の雇い入れに際しては、以下の要件を満たすものでなければなりません。

◎ 派遣労働者の受け入れに関わる要件を満たしている
また、派遣労働者を受け入れている場合には、以下の要件を満たす必要があります。

◎ 事業活動の状況に関わる要件を満たしている
併せて、本助成金が「事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主」を対象とすることから、経営状況に関わる数字にも要件があります。

「産業連携人材確保等支援コース」の対象となる労働者

「産業連携人材確保等支援コース」は、「生産性向上に資する取り組みに従事する労働者」の雇い入れを要件とします。よって、対象にできる労働者は、以下の要件を満たす者である必要があります。

「産業連携人材確保等支援コース」の助成金額

対象労働者に支払われた賃金の一部に相当する額として、下表の金額が支給対象期(6ヶ月)ごとに支給されます。

助成金を活用しながら、更なるビジネスの飛躍を

今号で解説した産業雇用安定助成金「産業連携人材確保等支援コース」は、ものづくり補助金と併せて申請可能な助成金です。補助金や助成金の申請手順・必要書類等は複雑で分かりづらく、特に小規模事業所においては「関心はありつつも敬遠しがち」といったケースが多いのではないかと思います。しかしながら、あらゆる状況が目まぐるしく変化する中でも常に成長を遂げる企業では、必ずと言っていいほど、補助金や助成金等を最大限に活用していることは言うまでもありません。2024年こそ御社における変革の年とすべく、補助金・助成金に目を向けられてみてはいかがでしょうか?まずは専門家に、お気軽にご相談ください!

参考:
全国中小企業団体中央会「ものづくり補助金総合サイト
厚生労働省「産業雇用安定助成金(産業連携人材確保等支援コース)